ビートルズのデビュー・シングルはLove Me do。
1962年6月6日にジョージ・マーチンがプロデューサーとして録音に参加。この日のドラムスはピート・ベスト。ただジョージ・マーチンはピートのドラム捌きが気に入らず録音された演奏はお蔵入りとなり、そしてピートは解雇。ピート・バージョンは1994年に音源が発見され、アンソロジーVol.1に収録されている。
1962年9月4日に新たにリクルートしたリンゴ・スターをドラムに据えて録音するも出来がイマイチだったのか加入し他ばかりでまだバンドにフィットしていないと理由で、ドラムスにセッション・マンのアンディー・ホワイトを起用し、リンゴはタンバリン奏者に格下げ。そして9月11日のこのテイクがシングル・カットされる事に。
ただ製造元の手違いで発売されたのは9月4日のリンゴ・バージョンだった。それに気がつきすぐにアンディー・ホワイト・バージョンに差し替えられたものの、最初プレスされたリンゴ・バージョンが既に数千枚出回ってしまい今ではコレクターの中でお宝となった。因みにアンディー・バージョンのLove Me Doはベスト盤を含む各LP盤にも採用された。但し、リンゴバージョンはパストマスターズVol.1と米盤レアリティーズVol.2にて聴く事ができる。
時は流れ、1982年に20周年記念盤としてLove Me Doが12インチ・シングルとして再発。何とアンディー・バージョンとリンゴ・バージョンの両方が収録され聴き比べできる優れ物だった。
(Side-2のOriginal Single Versionがリンゴ・バージョン、つまり世に出回ったアンディー・バージョンは何とオリジナルじゃないんだって! どう言うこと?)
(我が家のLove Me Doは何と日本盤だけれど見本盤とちょっとややこしい)
時は更に流れて2012年の50周年記念盤としてLove Me Doが7インチ・シングルとして登場。このシングルはリンゴ・バージョンが収録されるはずであったが、またしてもやらかしてしまったみたいでアンディー・バージョンでプレスされてしまったものの、今回は販売される前に気がついて発売日を延期してリンゴ・バージョンに差し替えられたとの事。
(つまり1962年に間違ってプレスしたリンゴ・バージョンがオリジナル英国盤って位置付け、何ともややこしい限り)
今回手持ちの音源から三つのバージョンを聴いてみた。ピート・バージョンは曲のスピードが遅いのと、ブリッジ部のドラミングがバタバタしていて覇気がなく、またリンゴ・バージョンは現在の音源はオリジナル・マスターテープが廃棄され、1962年に間違ってプレスされたシングル盤から音を起こした事もあってクリヤーさに欠けるかな...てなことでアンディー・バージョンがこの中では一番元気よく聴こえるように感じる。
たいしたネタじゃないけれど、まあおつまみにでも。
「アンソロジー1」に収録されているようですが、
あまり記憶がないなぁ。
他にもジェリー&ペースメイカーズでヒットした
「ハウ・ドゥ・ユー・ドゥ・イット」をファーストシングルにしたかった話とか、
ビートルズには面白い話がいくらでもありますね。
おっしゃる通りアンソロジー1に収録されています。今回情報が不十分でしたので本文に加筆しておきました。
興味深い記事でした。『どれどれ♪』・・・と
amazon music で聴き比べしました、三者三様で楽しかったよ・・・便利な時代だ!
1曲のためにドラマーが3名も変わって録音した情熱がスゴイです。Drummerだけにdramaがありますね。(笑)
Love Me Doって情熱的な言葉だったから、ジョージ・マーチンも心を動かされたのかも?
それから最後の洒落中々味わい深いものがあります。