CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

評論家泣かせの野郎ども

2023年04月13日 | PROG ROCK

とにかく様式に捉われない自由な発想で繰り広げられるジェスロ・タルのエクスラバガンザとも呼べるプログレ仕立て作品群は評論家泣かせな代物。

その内容を正確に理解するには一筋縄ではいかないさまざまな要素がごった煮となって展開していく。

評論家が泣くぐらいだから一般的なロック・リスナーにとっては泣くぐらいじゃ済まされないさらに高い壁。

日本ではカルトなファン以外には中々受けいられなかった様だが、英米では過去の作品が数多くトップ・テン入りする程の人気バンドである。

その彼等が1974年に出した7枚目のオリジナル・アルバムがWar Child。

アメリカでアルバム・チャート1位を記録した前作、A Passion PlayはLPレコード裏表に切れ目なしの組曲仕立て全1曲が収録された特殊な作品で、当時評論家からも理解し難いと酷評を受けた。その為なのか今回のアルバムは前作と同じ方向性の演奏ではあるが、短い曲からなる全10曲を収録するアルバムとした。

個人的には曲間に数秒の無音部が設定されている事によって、一息付け落ち着いた気分で次の曲に入っていくことが出来る。

とは言え、それでも難解。

何度もリピートし演奏の展開をアルバムを通して全て暗記してしまうぐらい努力は必要かも?

いつまで経っても攻略出来ないバンドです。

イアン・アンダーソンの炸裂するフルートの演奏だけでなく、目立ちたがり屋としてのコスチュームもこのバンドの売りですかね?


レイラも保安官もいないけれど

2023年04月13日 | AMERICAN ROCK/POPS

1977年の大ヒット・アルバム、Slow Handに続いて翌年に前作同様、グリン・ジョンズをプロデューサーに起用。

完成したアルバムが、Backless。

(6人編成のバンド。カールは右上に写っている。)

ここにはリード・ギターをかっての様にギンギンに弾きまくるクラプトン、さらにはレイラや保安官の様なアルバムを代表するシングル・ヒットも存在しない。

レイド・バック・サウンドがただただゆったりと流れる癒しの一枚。

地味目なんだけれど、何故か何度聴いていても飽きないし心地良い。

因みに60年代末のデラニー&ボニー時代からクラプトンと共演して来た盟友のベーシスト、カール・レイドルが参加した最後のアルバムとなる。何でも、アルコールとドラッグの過剰摂取によって1980年に死去。

それも含めて、クラプトンの70年代の活動を締めくくる象徴的なアルバム。