いま読んでいる本に興味深い箇所があります。
ポルトガル人のイエズス会の ルイス・フロイスが日本に布教のため
来日したのは1563年です。
京都の三十三間堂にも訪れています。
抜粋文 『日本の近世』より
三十三間堂は、正式名を蓮華王院という。
後白河上皇の御所である法住寺殿に平清盛が寄進して、
1165年に創建された。
1249年の火災で焼失した後、
1266年に再建された本堂が、現存する三十三間堂である。
長大な本堂には、本尊の千手観音坐像、
1001体の千手観音立像、
二十八部衆立像、風神・雷神像が安置されている。
本堂とこれらの像は、全て国宝に指定されている。
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フロイスが見たのとまさに同じ建物や仏像を、
私たちは目にすることができるのである。
フロイスはこの寺院の歴史、目にした仏像の様子を詳細に
観察して記述するとともに、その意味なども聞き取って
記載していることがわかる。
キリスト教の宣教師でありながら、仏教について
深く理解しようとする姿勢を読み取ることができる。
フロイスは京都見物について、自身の『日本史』に詳しく記述しているのです。
『日本史』に確定できる場所は、京都では十三か所に及んでいます。
日本をよく知ろうとする姿勢はすばらしいものです。
以前、私も友人と三十三間堂を見学したものの、
物見遊山の軽い気持ちで行ってたことが、とても恥ずかしいことです。
フロイスが見た三十三間堂を、
いま現在、同じように見ることができることが感慨深いです。
的を得たフロイスのことば・・・
多くの参詣者があることを記すとともに、
「祈るためよりは、むしろ見物のため」と記している。
昔も今もそうなんだなぁ~と苦笑いする私です。
宣教師だったフロイスのことは教科書にも
載っていますね。
代表的な著作が「日本史」ということでした。
大阪城で豊臣秀吉とも会見したことがあるらしい。
「祈るためより見物のため」という日本人の
洞察が鋭いですね。
勉強になりました。
いつも物見遊山の気分で出かけるので、
少し反省しています。
フロイスの日本を知ろうとする洞察力は、
任務とはいえ、素晴らしいですね。