里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

ガク型の花が咲くガマズミ属

2010年05月17日 | 花 木
クロカンパークでは、今オオカメノキの花が咲いているが、この“ガク型”ガマズミ属
の仲間には次のような種類があるそうだ。

〔“ガク型”ガマズミ属の種類と特徴〕
名  称葉  の  形花序装 飾 花 の 形
オオカメノキ広卵形で葉脈が凹み皺状、鈍い重鋸歯無柄花弁5枚が同じ大きさ
ヤブデマリ長楕円形で先端は尖る、鋸歯は鈍い有柄花弁5枚で1枚は極小さい
カンボク広卵形で3深裂し先端は尖る、鋸歯は荒い有柄花弁5枚が同じ大きさ

一見すると、これらの“ガク型”はいずれも良く似ているように見えるが、
先ず、オオカメノキとヤブデマリについて比較してみると、装飾花の花弁の数がオオカ
メノキは5枚とも同じ大きさであるのに対し、ヤブデマリは5枚の内1枚だけ極めて小
さいので見分けられる。
左列:オオカメノキ右列:ヤブデマリ

次はカンボクだが、これは簡単だ。

ガク型の中で、この種類だけ葉が深く3裂
するので一番見分け易い。




オオカメノキ(スイカズラ科、ガマズミ属)
全国でブナ帯~亜高山帯に自生する落葉小高木だが、里山近くにも自生している。
花は5月頃に咲く。
果実は秋に稔り、最初は赤く後に黒く熟す。果実酒にすると美しい赤いお酒が出来る。
名前の由来は、葉が亀の甲羅に似ているので“大亀の木”と名づけられたが、
“大神の木”と言う説もある。 別名の“ムシカリ”は、葉を虫が好んで食べる事
から“虫狩”と名づけられたらしい。

ヤブデマリ(スイカズラ科、ガマズミ属)
本州以西で谷沿いの水分の多い場所に自生する落葉低木。
花は5~6月に咲く。
名前の由来は、藪に生え、花が丸く集まってつく為。

カンボク(スイカズラ科、ガマズミ属)
中部地方以北でやや湿った林縁、谷沿い、湿原などにに自生する落葉小高木だが、
中国地方にも点々と自生している。
花は5~7月に咲く。
カンボク(肝木)という名前の由来は不明。