里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

フウラン

2009年06月30日 | 庭の山野草
今日も雨、何もする事がない!

無聊に任せてぼんやりフウランを眺めていたら、花柄の付け根に水滴のようなもの
がくっついている。 舐めると甘い! 
未だ花も咲いていないのに、もう蜜を出して昆虫を呼んでいるらしい。

このフウラン、昨年の11月に三原の“浮城まつり”で買って来たものだが、実は蕾
が生長し始めた頃から屋内に取り込んでいる。

理由は、あの憎いナメクジだ! 
今年は、クモキリソウの仲間達が食べられてしまい、ヒメユリの蕾も全滅した。

これに懲りてせめてフウランの香りを楽しもうとして取り込んだのだが、しかし、家
の中にはせっかちな“山の神”が居る。 いつ“ガチャン!”とやられるか心配だ!



ハマボッス(浜払子)

2009年06月28日 | 庭の山野草
我が家で、ひと月ほど前に咲いたハマボッスに実が稔った。
名前の由来は、
海岸近くに生え、実の形が禅宗の僧侶が使う払子(ホッス)に似ている事から名づ
けられたらしい。

払子といえば、元々はインドで獣毛や麻などを束ねて柄をつけ、蚊や蝿を追い払う
為に使っていたもので、それが中国に渡り禅宗で説法時に威厳を正す為に使われ
ていたという。 言われてみると、形が似ていなくもない。

このハマボッス、山で咲くオカトラノオと共にサクラソウ科オカトラノオ属だというが、
余り似ているとは思えないし、ましてあの艶やかなサクラソウには凡そ似ていない。
ハマボッス(サクラソウ科、オカトラノオ属)ハマボッス(花)アップ
オカトラノオ(サクラソウ科、オカトラノオ属)オカトラノオ(花)アップ



ナデシコの仲間(マツモトセンノウ、ガンピ)

2009年06月25日 | 庭の山野草
今、我が家で咲いているナデシコの仲間は次の3種類。

ナデシコの名前の由来は、
 ・我が子を撫でるようにかわいい花という説や、
 ・亡くした子が愛していた花を形見として撫でたという説があるという。

確かに花は綺麗で、茎の腰が弱くてへたった様は、まるで藤あや子さんのようで、
たおやかで艶かしい!

だが栽培するとなると話は別で、支柱立ての手間がかかるので少し面倒だ。
これが自然界だと、他の植物に寄りかかるように直立できるのだ。 良く出来ている!
マツモトセンノウ(ナデシコ科、センノウ属)ガンピ(ナデシコ科、ガンピ属)
マツモトセンノウ(ナデシコ科、センノウ属)



ビロードモウズイカで赤恥!

2009年06月24日 | 山野草
ずっと前の山野草講座での話だ。
先生が、「この花を見て下さい」「ビロードモウズイカといって珍しい植物です」
と説明を始めた。 見ると、私の家の畑にたくさん生えている植物だ。

私が「エッ、それなら私の家の畑にたくさん生えていますよ」と言ったところ、
先生は「荒地に育つ植物です」と説明を続けた。
「……」。 言うんじゃあなかった。 
スッカリ横着を決め込んで畑を荒らしているのがバレてしまった!

以来、それに恥じて出来るだけ草取りだけはしているが、このビロードモウズイカ
はしぶとく生き続けている!

(畑のビロードモウズイカ→花)
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ビロードモウズイカ、天鵞絨毛蕊花(ゴマノハグサ科、モウズイカ属)
ヨーロッパ原産の2年草で、河原や荒地などに生える。 草丈は1~2m。
日本では、明治時代に“庭煙草”の名前で観賞用に持ち込まれたものが野生化した。
全体に灰白色の毛が生えていて、葉は白味がかった緑色に見え、大きい。
花期は6~9月で、茎の先に、径が2cmで5裂した黄色い小花を長い穂状に多数
つける。
鎮静・鎮痛・去痰剤などの薬効があるハーブとして知られている。

(名前の由来)
葉がビロードのようにやわらかく、雄ずい(雄しべの蕊)に毛が生えている事か
ら名づけられた。


コンニャクの花

2009年06月23日 | 野 菜
舅の家で、食用として保存しておいたコンニャク芋からグロテスクな花が咲いていた。
良く見ると、同じサトイモ科の花だけあってサトイモの花と同じ姿をしている。
コンニャク(コンニャク属)、6/21サトイモ(サトイモ属)、8/27

山野草にも、サトイモ科のマムシグサやウラシマソウなどがあるが、これらも花の
姿が良く似ている。 
しかし、こちらは同じサトイモ科でも有毒なのだそうだ。 自然は複雑だ!
マムシグサ(テンナンショウ属)、4/23ウラシマソウ(テンナンショウ属)、4/21

コンニャク(サトイモ科、コンニャク属)
インドシナ半島原産で、日本へは仏教伝来の頃に中国から渡来した。
食用として栽培しているのは日本(主産地:群馬県)、中国、韓国等で、市場に流
通しているのは日本のみ。
4~5年経つと花を咲かせ、その後は枯れてしまう。 花は4~5月頃咲くが、暗
紫色で悪臭がある。


キンセイラン

2009年06月21日 | 山野草
昨日、庄原のKさんから「キンセイランが咲き始めた」と電話があった。

エビネの仲間だが、普通のエビネが4~5月に咲くのに対し7月頃に咲き、7~8
月に咲くナツエビネと同様に遅い時期に咲くので珍しい。
今まで見た事が無かったので早速見学に行って来た。

初見参のキンセイランは、一見するとコケイランに似ていたが、それよりは葉の幅
は広くて短かく、予想外に小型のエビネだった! 
しかも、20cmほどの花茎の先に総状に咲いている花もかなり地味な花だった!
キンセイラン(花)キンセイラン(葉)
キンセイラン(花、アップ)コケイラン(花、アップ)

キンセイラン(ラン科、エビネ属)
北海道・本州・九州で、深山の林内に自生する多年草。 草丈は15~50cm。
葉は幅3cm×長さ15~20cmの披針形で数枚つく。 
花期は7月。 花序は10~20cmの穂状で花はまばらに十数個つく。
がく片は緑色で披針形に広がり先が尖っている。 側弁も緑色の細い披針形で、
中央の唇弁がまっすぐ立ち先が三つに分かれ、基部には茶色の筋がある。

(名前の由来)
花の形と色合いから“金精蘭”と名づけられた。

コケイラン、小恵蘭(ラン科、コケイラン属)
全国で山地の少し薄暗い湿った林床に自生する多年草。
葉は普通2枚で細長く、開花の頃には枯れる。
花期は4~6月で、長さ30~50cmの花茎の先に、径が約1cmの黄褐色の花を
総状に10~30個つける。

(名前の由来)
恵蘭より小型なので“小恵蘭=コケイラン”と名づけられ、別名の
“ササエビネ”は、花がエビネに似ており葉が細い事から名づけられた。



福山市、新インフル感染3人目!

2009年06月19日 | その他
13日に 、20歳代の男性の感染が確認されたばかりなのに、
16日には、一時帰国した米国在住の7歳の女児が新型インフルエンザに感染して
       いる事が確認され、
18日には、ハワイ旅行をした20代女性が感染したと発表された。

これで、福山市で発症した患者は3人目となり、特に最初の患者については、インフ
ルエンザ発生国への渡航歴や国内の蔓延地域への旅行歴は無く、現在感染経路に
ついて調査中だそうだが、福山市でも既に人から人への感染が起きているのではな
いかと懸念されているらしい。

今迄のところでは感染しても重症にはならないらしいので、将来重症化した時に備え
て、今感染して免疫をつけておいた方が良いのではないかと、つい考えてしまう。

せっかく景気が底打ちをしたというのに、このさき重症化したインフルエンザが
世界的に大流行して、経済も大混乱する事のないように願いたいものだ!


旨い話?

2009年06月18日 | 世 相
先日、旧ライブドアホールディングスが株主総会へ、1株当たり6,500円、総額で
680億円にのぼる高額配当を提案すると報道していた。

H18年4月に上場廃止されて以来、高値で買ったまま塩漬けにしている私のよう
な多くの株主にとっては有難い話にも聞こえる?

しかしダッ! 良く読んでみると、
「一連の事件以来相次いで子会社を売却した結果、今や1,200億円の純資産があり、
 事件後に安値で株を買ったファンドや外資系金融機関などの筆頭株主から高額配
 当を要求された」 からなのそうだ。

塩漬け組にしてみれば、未だ多くの従業員もいる事だし、せっかくの原資を企業の
立て直しに使うのではなく、相変わらず強欲な連中に食い散らされのは承服しかね
る話だ。 
何時になったらこんな強欲な連中が跋扈しなくなるのだろうか? 先は暗そうだ!


帰り道の仏様

2009年06月17日 | 神 仏
帰りは猫山東山麓の、あの悪名高き緑資源機構の林道を南下した。


すると、道路標識の直ぐ南の道路沿いに“魔除観音”の石像が立っていた。
由来(→)を読むと、
「今から約200年前の寛政年代(1789~1800年)に猫山山麓一帯に大飢饉が起き、
 これを憂慮した3人の有志がこの観音像を建立して悪魔退散を祈願した所、見事
 天災から難を免れた」
のだそうで、大規模林道開設に伴いこの場所へ移されたという。

この寛政年代の前、天明年代(1781~1788年)の1782~1788年には、天明飢饉と呼
ばれる江戸時代最大級の大飢饉が全国的に起きており、寛政年代に入っても未だお
さまっていなかったらしい?
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更に南下すると、“愚痴聞き地蔵”を祀っているお堂があった。 こちらは最近建
てられたものらしい。
お堂の中を覗くとお地蔵様(→)が「耳が大きくなっちゃった!」のポーズで、こ
ちらを穏やかな顔で見返していた。
私も色々愚痴を聞いて貰いたかったけれど、周辺の限界集落のお年寄り達から散々
愚痴を聞かされているらしいので遠慮した。

世の中には様々な仏達が庶民の願いを聞いてくれているらしいが、これからさき世
の中がもっと行き詰って来ると、如何な仏様でも面倒見切れなくなるのではないか
と心配だ!
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