里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

水面を裏返しで泳ぐ、サカマキガイ

2010年05月08日 | 動 物
水草を植えているスイレン鉢の水面を、裏返しになって泳いでいる小さな巻貝が居る。
予ねてから気になっていたので調べてみたら、どうやら“サカマキガイ”らしい。
水面に浮かんだメダカの餌を食べている上から見ると

水田などに住む雑食性の外来種で、水草しか食べない在来種の“ヒメモノアライガイ
の卵や幼貝も食べてしまうので、在来種の生息が脅かされているらしい。

スイレン鉢の中では、メダカや金魚が食べ残した餌や、藻類、腐食物などを食べてくれ
る格好の掃除屋さんなのだが、如何せん繁殖力が強く、あまりたくさん殖え過ぎると些
か気味が悪い!

サカマキガイ、逆巻貝(モノアラガイ科)
ヨーロッパ(北米説も)原産の長さ約1cmの巻貝で、今は全国の水田や流れの緩い用
水路に生息する。
同じ環境に住む在来種のヒメモノアライガイ(姫物洗貝)に良く似ているが、主な差は
以下の通り。
貝の名前殻の巻き方触覚開口部の位置
サカマキガイ 左巻き長い  左 側
ヒメモノアライガイ 右巻き短い  右 側

 ※殻の巻き方 :尖った方から見て反時計回りが左巻き。
 ※開口部の位置:貝殻の尖った部分を上にし、開口部を手前に向けて比較。

〔名前の由来〕
多くの巻貝類の殻が右巻きであるのに対し、逆の左巻きである事から“逆巻貝”と名づ
けられた。