里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

皿ヶ峰シャジンの花?

2011年05月30日 | 園芸種
ヤフオクで買った皿ヶ峰シャジンの花が届いた。 
ホタルブクロに似た花だが、鮮やかな花色で背丈がコンパクトなので気に入った。

ところで、この花をネットで調べてみると、皿ヶ峰の名の付いた花には、皿ヶ峰シャジン皿ヶ峰ギキョウの2種類があったが、画像を見るとどちらも良く似ていて、どうも同じ物の
ようだ?

皿ヶ峰シャジンの解説は少なかったが、皿ヶ峰ギキョウの解説を読むと、
「共に日本に自生するホタルブクロ属である、背丈の低い千島ギキョウホタルブクロ 
を交配したもので、作出した地(皿ヶ峰)を冠して命名した」 のだそうだ。

買った物は、葉やガクが細い日本のシャジンの近縁種とは感じられず、葉やガクが太め
でホタルブクロに近い上に背丈も低いので、皿ヶ峰ギキョウと考えた方が良さそうだ?

市場には、このほかにも、日本のホタルブクロとヨーロッパ原産のホタルブクロ属を交配
させた園芸種が出回っていて、我々のような素人にはよく分らないので困ってしまう!

千島ギキョウ(キキョウ科、ホタルブクロ属)
本州の北アルプスや南アルプスより北の高山に生える多年草。 草丈は10cm~15cm。
茎の先に、径が4cmの5弁で鐘状の青紫色~紫色花を横向きに咲かせる。


ガンゼキランの花

2011年05月27日 | 庭の山野草
中国地方は昨日“梅雨入り”したらしい。 
昨年より18日早く、平年に比べても12日早いそうだが、そんな鬱陶しい中でガンゼキランの花が咲いた。
初めて見る花だけにどんな花が咲くのか楽しみにしていたのだが、鬱陶しい梅雨を吹き飛
ばすには、色も柄もイマイチだった!


このガンゼキランは、茎を伸ばして大きな葉を数枚つける、変わった姿をしている。

花も、蕾の頃の距は上向きだが、開花する頃になると花柄が捩れて下向きになる。

ガンゼキラン、岩石蘭(ラン科、ガンゼキラン属)
東海地方以西の常緑樹林下に自生する常緑の多年草で強健。
草丈は約50cmで、大きな緑色のバルブ(高さ4cm)から茎が伸び長さ30cmの葉を
4~5枚つける。
春に新芽が出て花茎が伸び、5~6月頃に、径約5cmの黄色花が7~8輪咲く。
葉に斑点のあるものはホシケイランと呼ぶ。
〔名前の由来〕
 偽球茎が硬くて長期間残る事から、それを岩石に例えて“ガンゼキラン”と名づけた。


大実サルナシの花

2011年05月26日 | 花 木
ホームセンターで買って来た大実サルナシの花が咲いた。 良い香りがする!
ネットで検索してみると、
「マタタビとの交配種?」「両性花しかつけず、花粉の受粉能力が低いのでサルナシ雄木が
 あった方が良く結実する」
と書かれたものがあった。

我が家には、幸い“道の駅”で衝動買いしたサルナシの苗木がある。

しかし、調べて見るとサルナシは雌雄
異株だそうで、買ったのが雄木かどうか
もっと生長して花を咲かせて見なければ
分らず、当分役に立ちそうにない!

まぁ、大実サルナシが自家受粉しなくても、近くには同じマタタビ属のキウイの雄木もある
ので、ひょっとしてキウイとの合の子でも出来るのではないかと密かに期待している!

キウイマタタビ



国際生物多様性の日

2011年05月24日 | 植 林
5月22日は“国際生物多様性の日”で、この日には世界各地で生物多様性問題に関するイべントや植樹をしたそうだ。 
そこで、2日続きの雨もあがったので、私もこの運動に協賛してささやかだが自宅に、
アテツマンサクベニマンサクタムシバなどの小さな苗木を植えた。
アテツマンサク(マンサク科マンサク属)

中国地方以西に自生する落葉小高木。
1914年に牧野富太郎博士によって岡山県の
阿哲郡(現在は高梁市)で見つけられた新種で、
若葉の星状毛がマンサクは早く脱落するのに
対しアテツマンサクは褐色の毛が何時までも
残る点が異なるとされている。
ベニマンサク(マンサク科、マルバノキ属)
別名:マルバノキ

中部地方、滋賀・高知・広島県の一部の、適度な水分があり、日当たりの良い山地の谷間や湖畔に自生する高さ2~3mの落葉低木。 
広島県では準絶滅危惧種に指定されている。
タムシバ(モクレン科、モクレン属)
別名:ニオイコブシ、カムシバ

本州以南の山腹から尾根に自生する落葉小高
木で、花はコブシによく似ているが、コブシは標
高の低い所に生育する。
タムシバの花はコブシより早く咲き、花の下に葉
がない。 花には芳香があり、枝や葉を噛むと甘いので、それらが別名の由来となっている。

又、2011年は国連が「国際森林年」と定めており、我が国のテーマは「森を歩く」に決まっ
ているそうだ。 さて、次はどの山へ登ろうかしら?

国際生物多様性の日〕…林野庁のHPから引用
国連は、5月22日を「国際生物多様性の日」と定め、毎年共通のテーマに沿って世界各
地で生物多様性問題に関する普及と啓発を目的とした記念イベントが開催されていて、
2011年のテーマは「生物多様性と森林」に決まっている。

又、生物多様性条約事務局は、この日の午前10時に、世界各地の青少年の手で、夫々の
学校の敷地などに植樹等を行う事を、「グリーンウェイブ」として呼び掛けている。
我が国でも、この呼びかけに応じ、3月1日より6月15日までの期間を
グリーンウェイブ2011」として広く参加を呼び掛けている。

国際生物多様性の10年〕…林野庁のHPから引用
国連は、世界的に生物多様性の損失に歯止めがかからない現状を踏まえ、2011年から
2020年までの10年間を「国連生物多様性の10年」と定め、生物多様性に関する普及啓
発や、生物多様性に関する10年間の戦略計画実施の為の支援体制を提供する。

国際森林年〕…林野庁のHPから引用
2011年は、国連が定めた「国際森林年」で、世界中の森林の持続可能な経営・保全の重
要性に対する認識を高める事を目的としている。
我が国のテーマは「森を歩く」に決まっている。


ニッコウキスゲの実生

2011年05月23日 | 山野草の繁殖
ヤフオクでニッコウキスゲの種を出品していたので、購入して実生に挑戦した。
H22.11.12、播種。
H23.5.6、発芽。

何故か発芽率が低かったが、発芽した葉は1枚で長さは3.5cm。
H23.5.23、葉が3枚に。

葉の長さも10cmに伸び、順調に育っている。

ニッコウキスゲ、日光黄菅(ユリ科、ワスレグサ属)、別名:ゼンティカ
中部地方以北の草原や湿原に自生する多年草。 草丈は50cm~80cm。
葉は左右に重なるように何枚も根生し、長さは60~70cmで細長く先は曲がって垂れる。
花期は7~8月で、花茎の先に橙黄色の1日花を数個つける。 花弁は6枚で、基部では
筒状になっている。


神石高原町の花 “ヒゴタイ”の実生、その後

2011年05月22日 | 山野草の繁殖
神石高原町では、町の木は“ヤマボウシ”、町の花は“ヒゴタイ”に指定してあるそうだ
が、“道の駅”に寄ってみたところ何と偶然にもそのヒゴタイの種を売っていたので、早速
購入して育ててみる事にした。
ヒゴタイの花は、牧野植物園で蕾を見ただけなので、楽しみにしている!

H22.12、種子購入。
右側が取り出した種子。


H23.4.6、播種。
5~6月に播種するらしいが、せっかちなので
4月初めに播種した。
H23.4.20、発根開始。
早くも発根し、種が用土の上に立って来た。
H23.4.27、発芽完了。
双葉が出た。
両端までの長さは約4~5cmで、カボチャなどの双葉によく似ている。
H23.5.9に、
本葉が1枚出たのに続いて、

H23.5.22には、
2枚目の本葉が15cmにも伸びた。
小さな鋸歯があるが、未だ痛くはない。

ヒゴタイ、平江帯、肥後躰(キク科、ヒゴタイ属)…Wikipedia から引用
愛知県、岐阜県、広島県と九州の特定箇所で、日当たりの良い山野に生える多年草。
葉はアザミに似て切れ込みがあり、棘を有する。
花期は8月~9月で、花茎が1~1.5m程度直立し、その先に瑠璃色の小さな花が直径
5cm程の球状にかたまって咲く。
広島県神石高原町と熊本県産山村がそれぞれ町の花、村の花に定めている。


サワランの赤花

2011年05月22日 | 庭の山野草
偽球茎の側面から芽と根を伸ばしていた、サワランの赤花が遂に1輪咲いた。

一見するとシラン(ラン科、シラン属)の花に似ているが、


サワランの花は余り開かない。  それにしてもよく似ている!

サワラン、沢蘭(ラン科、サワラン属)、別名:旭蘭
本州中部以北で高山の日当たりの良い湿原や湿地に生える草丈20~30cmの多年草。
葉は1枚で細長く直立し、茎を巻く。 
花期は6~7月で、茎の先に紅紫色の花を横向きに1個つけるが、余り開かない。
〔名前の由来〕
沢沿いの湿地などに生育するので“沢蘭”と名づけられ、鮮やかな紅紫色の花を朝日に
見立てて“旭蘭”とも呼ぶ。


蛞蝓

2011年05月21日 | 動 物
朝起きてみると、葉が半分近く無くなっていた!

 
 犯人はどうもコイツらしい。
 Wikipedia によれば、
 人家周辺で作物や園芸植物を食害する
 のは、ナメクジ(ナメクジ科)やヨーロッパ
 原産のチャコウラナメクジ(コウラナメクジ科)
 などで、


 


退治する方法としては、次のような方法があるそうだ。
 ・塩をふりかける。
 ・ナメクジ駆除剤(毒エサ、薬剤を散布するもの等)で駆除。
 ・ビールの飲み残しを小さな容器に入れて置き誘引して捕殺。
  但し、中には酒に強い奴もいて飲み逃げされる事があるので、ビールの中にナメクジ
  駆除剤や塩を多めに入れておくとよい。
 ・ペットボトルを半分に切り、その中に米ぬかとナメクジ用の粉状の誘殺剤(ナメトックス、
  ナメキール等)を混ぜたものをいれておく。
 ・銅イオンを忌避する性質があり、銅線・銅板によって少しは防除する事が出来るが、
  劇的な効果は望めない。

私も、コイツの食害にはホトホト困り果て、今までに捕殺やビールへ誘引し捕殺する方法等
を試みたがどちらも気持ちが悪いので、今はナメクジ駆除剤を用いている。
しかし、効果はイマイチなので、今度は米糠にナメキールを混ぜて毒殺する方法を試して
みる積りだ。


ところで、このナメクジを事もあろうに捕まえてオブラードに包んで生きたまま丸呑みする
人も居る!  私の義理の叔父がそうで、心臓病に効くのだそうだ。
聞いただけで虫唾が走るが、私としては叔父を是非我が家に招待したい思いだ!


大万木山で出合った花達

2011年05月17日 | 山野草
下山は“権現ルート”を下った。


先ずは、山頂直下の“大ブナ”にご挨拶だ。
大万木の蛸ブナ”として有名で、昔、雪より上に出た枝を繰り返し切って薪として利用した
為とか、雪による枝折れが重なって萌芽枝がたくさん出た為にこのような姿になった、と言
われているそうだ。
愛すべき姿をしているが、この付近のブナの巨木には枯れが目立った。
どうやら、約250年と言われる寿命が迫ったものが多いらしい。 約150年で成木となり、
その後100年間生き続けた巨木もこうして枯れていくわけで、いずれこの“蛸ブナ”も枯れ
てしまうのかと思うと一寸寂しくなってしまう!


暫く下ると傾斜は急になり、大きな岩の穴の中に小さな祠があった。
大万木権現”とか“武智神社”と呼ばれており、“スサノオ”を祀ってあるそうだ。
島根県県民の森のHPによれば、昔この山が揺れ動いていた為に“ゆるぎ山”と呼ばれ
ていて、それを鎮める為に“スサノオ”をお祀りしたところ、動くのが止んだと伝えられてい
るそうだ。 現在の“おおよろぎ山”の山名も、揺れを誇大に表現したものらしい。
古事記によれば、“伊邪那岐の命”が、我が子“須佐之男命”に海原を治めるように命じ
た所、スサノオはそれを断り、母(伊邪那美の命)がいる根の国(死者の国)に行くと言い
張り、天地に甚大な被害を与えた為に高天原を追放されたと言う。
嘗て地震が多く、それをスサノオの仕業と考えた住民達がお祀りしたものであろうか?



その直下には、このルートで最も急な場所がありロープが張ってあったが、後からやって
来た20人のグループに難なく追い越されてしまった。
聞いてみると「広島市で、40人の会員を有し、毎月1~2回山へ登っている」との事。
達者なもので、モタモタしている我が身に恥じ入ってしまった!


と言うわけで、後は墜落しないように慎重に下山した。 
お陰で、1日中たくさんの花達に楽しませて貰った。 感謝!

〔大万木山で出合った花達〕



大万木山(おおよろぎやま)のサンカヨウ

2011年05月16日 | 山野草
島根県県民の森のHP”に昨年の今頃、「大万木山へサンカヨウの花が沢山咲いていた」
と紹介してあったので、昨日見物に行って来た。

麓の門坂駐車場(標高:650m)は既に満車なので先客に倣って手前の道路脇に停めた。


サンカヨウが自生するのは、標高1,100m以上の場所(1、2)らしい。


張り切ってスタートしたが、この辺りの山には熊がよく出没するらしく、単独行なので少し
心配だ。

このルートは“滝見ルート”と言い、登山道左の谷底に“権現滝”を見る為の脇道がある
のだが、サンカヨウを早く見たくて直行だ。
 標高約810mの所には避難小屋が
 あった。
 他の登山ルートへもあるらしい。
 その上、登山道も整備されているので
 感心した!

更に登ると、標高約1,000mの所へ“地蔵尊展望台”があった。
晴れていれば北に宍道湖や隠岐島も見えるらしいが、生憎この方角は視界不良で、その代りに北西の方角に、先客の肩越しに遠方の三瓶山が見えた。
 傍らには、地蔵尊が祀ってある。
 “島根県県民の森のHP”には、
 「昔は広島との交易ルートとなっており、
  人々は峠越えの安全をお祈りした」
  と書かれていた。
 「ワニを運んだ峠」という言い伝えもある
  そうで、嘗てこんな高所が物流のルート
  だったとは空恐ろしい!

先方を登っている登山者の後を息を切らしながらの登山が続く。 
何しろ8ヶ月近く家でゴロゴロしていたので段々置いて行かれてしまったが、下りて来た
グループから
「山頂近くは未だ殆ど咲いていなかったが“水飲み場”の少し下流で咲いていた」
と聞かされ、気力を振り絞って標高約1,150mの“水飲み場”へ向かった。

すると、ありました! 上の画像の右側の窪みに湧き出た水が流れている水路があり、
その脇に何株かのサンカヨウが咲いていた。 自然界に咲いているのを見るのは初めて
だけに感動した! 

もうこうなると余裕で、足取り軽く更に登って行くと、何と登山道の両側にあるわあるわ!
しかも、左側の群落は水が流れている場所に生えているし、右側の低地に未だ残ってい
る残雪の先には一面の大群落があった! どうやら、水と低温が好きな植物のようだ。
今年は5月の連休中も雪で覆われていた為に成長が遅く、先週の雨で雪が解けてよう
く咲き始めたそうで、今週末頃から本格的に咲き始めるらしい。

山頂近くにも避難小屋があった。 
山頂に到着するとあちこちの登山ルートからやって来た登山客が溢れていて、中には周
辺の山々を縦走する人達も多いらしいが、私はこれで充分満足したので昼食後は下山だ。