里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

ササユリ山に咲く春の花③、シロバナネコノメソウ

2007年03月30日 | ササユリ山に咲く花
ササユリ山の半日陰の湿った所で、今まで小さ過ぎて目につかなかった白い花を見
つけた。
帰って調べてみると、“シロバナネコノメソウ”だと分かったが、普段良く見る
ネコノメソウとはかなり異なり、とてもネコノメソウとは思えなかった。

(3/28日撮影)


シロバナネコノメソウ(ユキノシタ科、ネコノメソウ属)
近畿以西、四国、九州の林内の沢沿いに自生する小形の多年草。
全体が白色の軟毛に覆われ、葉は対生、花は5mm程度の白色で4~5個つく。
花弁に見えるガクは4枚で、雄しべは8個、花粉は最初は暗紅色、後で黒紫色に
なる。 走出枝を伸ばして繁殖する。

ササユリ山に咲く春の花②  カタクリ、ミツマタ

2007年03月29日 | ササユリ山に咲く花
昨日ササユリ山へ行ったが、日当たりの良い場所にはカタクリが咲き始めミツマタ
は満開であった。

(3月28日撮影)
クリックして下さい クリックして下さい
カタクリ(→花アップ)ミツマタ(→花アップ)

このカタクリは春を代表する花で、昔はこれからカタクリ粉をとったと言うが、球
根が深い所にある上に小さいので随分苦労したものだ。
数が激減しているので採種して殖やす事を試みているが、何故か不稔(?)で、
未だ採種出来ずにいる。

一方のミツマタは昔、紙用原料として栽培していたのをそのまま放置してあるもの
で、数は少ないが満開になると鮮やかな黄金色の可愛い花を見せてくれる。
現在は1万円札の原料として使用されているそうだ。

白髪の仙人?

2007年03月28日 | 山野草
1週間ぶりにササユリ山(私の山)へ行った。

すると早速、仙人と見紛う程の風格のある種を見つけた。 
やや丸顔の方はガガイモで、かなり細長い顔の方はテイカカズラらしい。
どちらも種を遠くへ飛ばす為に長い毛をつけているが見事な出来ばえだ。

おまけに、ガガイモの種についている毛は印肉、スタンプ、針刺しなどに使われ、
人間の生活にも役立っているのだと言うから大したものだ。

それにつけても、この僅かな毛を集めて利用するとは…。 人間もさるものだ。
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ガガイモ(種)テイカカズラ?(種)
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ガガイモ(実)、H18/9撮影テイカカズラ(実)、H18/10撮影



サプリメント?

2007年03月27日 | 家族・友人
今日は雨。
新聞を読み乍らふと見ると、家内が小さな消しゴムで一所懸命に字を消している。
これが何と、今朝「飲みなさい!」と言って出してくれたのをそのまま放っておい
たサプリメントの錠剤で、どうやら消しゴムと勘違いしているらしい。
このところ怪しげなサプリメントをしきりに「飲め、飲め」と勧める。
「さては、私が友人に貰ったヤマトリカブトの危険を察知して先制攻撃をかけてい
 るのか?」
と思いながら、家内の顔をまじまじと見たが特に変わった様子も無い。
どうやら私の思い過ごしで、単なるボケらしい。 
それはそれで困った事だが、マァ、一服盛られるよりましか…!?

所でこのトリカブト、良く見ると2種類あるようだ。 今まで気がつかなかったの
は迂闊だった。


帝釈峡のハンザキ

2007年03月26日 | 動 物
先週金曜日に草間へ行ったのには、実は別の訳もあった。
3月24日が娘婿の誕生日で、かねてから見たいと言っていたオオサンショウウオ
のせめて写真だけでもプレゼントしようと思って(←山行の言い訳)満奇洞を目指
して行ったものだ。
所が、カルスト山荘で尋ねると 「この辺りには居ない!」 と言う。 どうやら
私の勘違いだったらしい。

そこで、急遽東城へとって返し、イザ撮影とカメラを構えたものの水槽は汚れてい
て見え難い上に、全く動かない!
私の町の出身の井伏鱒二さんの短編に“山椒魚”があり、
「棲家でのんびり暮らすうちに大きくなり過ぎて出られなくなってしまい、嘆いて
 いる所へ蛙が迷い込んで来る…」
と言うような話だったと思うが、兎に角それほど動かざる事山の如しなのだ。

このオオサンショウウオ、岐阜県以西に住んでいる日本固有種で世界最大の両生類
と言われ、生きている化石とも言われている。
名前の由来は、
身体が半分に裂けても生きているからハンザキ、口が大きく身体が半分に裂けて見
える事からハンザケと呼び、昔貴重な蛋白源として利用していた時、捌くと山椒の香
りがするので大山椒魚の名前がついたと言う説もあると言う。

夜行性で動きは遅いが、一旦くわえた獲物は殆ど離さないと言うし、小型の魚を1
日に1匹食べる程度で大きなものは1m以上になると言うから、省エネで効率が良
いのは間違いないらしい。
この帝釈峡の親分は1m近い(?)大物で、1952年に特別天然記念物に指定さ
れる前から飼っていたと思われるので、55歳を越えている筈だ。

ともあれ、この不思議な生き物、現物を見なければその迫力は伝わって来ないの
で、次の機会には是非この超弩級の“イモリ”を見せてあげようと思う。

草間、カルスト山荘のユキワリソウ展

2007年03月25日 | 山野草
カルスト山荘は入野園の隣にあり、(第3セクターから運営を委託された?)地元
の会社が管理している“草間自然休養村”の一角にある宿泊研修施設で、標高400
mの断崖絶壁に立っている。
裏の杉や桧の林の中にはケスハマソウが群生しており、遊歩道やロープで良く守ら
れていた。
展示会は、毎年今頃地元の愛好家が開いているもので、色々なユキワリソウを交配
してつくり出した物を出品しているが、今年は数が少ないそうだ。 
しかし、いずれも素晴らしく園芸品に興味の無い私が見ても感心した。
何しろ数千円はザラで1万円以上の値段がする程マニアには人気が高い植物だそう
で、私にでもその気持ちが分かるような気がした。

毎年5月(今年は5/12~5/13)には、地元の愛好家がエビネ展も催すと言う。
写真を見せて貰ったが、猟師をしている人の出品で“ジエビネ”とあったが、園芸
品が裸足で逃げる程の品物もあった。 都合をつけて是非見に行く積もりだ。

★カルスト山荘のユキワリソウ展★3/17~3/25開催
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草間、入野園のケスハマソウ

2007年03月24日 | 山野草
草間は、伯備線井倉駅の少し南側辺りから、高梁川の東へ急斜面を一気に登りつめ
た所にある。
一帯はカルスト台地で、至る所に石灰岩が露出しており、付近には“井倉洞”、
“満奇洞”等の鍾乳洞のほか、“羅生門”と言う黒澤映画の舞台になった鍾乳洞の
崩れたものもあり、いずれも山野草の宝庫だ。

入野園は、台地へ登りつめた道路沿いにあり、蕎麦屋の裏山を観光客に開放してい
るもので、山野草を見に来た客相手に蕎麦屋商売をしながら裏山から引っこ抜いて
来た山野草も売っている。 チャッカリしたものだ。
園内にはケスハマソウが群生しており見事であったが、遊歩道はあるものの柵が無
い為に至る所を踏んづけられており、折角自生している自然の恵みが随分痛められ
ていたのは残念であった。
★入野園のケスハマソウ、アズマイチゲ★
かたくり庵
<ケスハマソウ<ケスハマソウ<ケスハマソウ<ケスハマソウ<アズマイチゲ>


ラーメン屋の花?、コチャルメルソウ

2007年03月23日 | 庭の山野草
庭で極めて小さく地味だが面白い形をした花が咲いている。
良く見ると、まるでラーメン屋のチャルメラだ。
コチャルメルソウ花(大きさ=5mm)

コチャルメルソウ(ユキノシタ科、チャルメルソウ属)
本州、四国、九州の谷川沿いなどの湿った場所に自生する多年草。

花の形は面白く、5つのガクの間から羽状に(7~9に)裂けた花弁が出ている。
名前の由来は、花の形が楽器のチャルメラ(チャルメルとも言う)に似ており、何
種類かあるチャルメルソウの中で葉が小さい事から“コチャルメルソウ”と名づけ
られた。


ムラサキサギゴケ

2007年03月22日 | 庭の山野草
今、庭の少し湿った所へ“ムラサキサギゴケ”がびっしり繁殖している。
草のくせに“苔”の名前がついた怪しい奴で、抜こうとしてもベッタリ地面に貼り
ついているので厄介な曲者だ。

ムラサキサギゴケ(ゴマノハグサ科、サギゴケ属)
本州、四国、九州の湿った草地や水田の畦などに自生する多年草。
名前の由来は、
 ・最初に見つかった白花は、花の姿を“鷺”に見立て、地面に貼りついた様子を
  “苔”に見立てて、“サギゴケ”と名づけ、
 ・その後見つかった紫花を“ムラサキサギゴケ”と名づけたそうだ。

白花は珍しいそうで、私も未だ見た事は無い。

ワサビ

2007年03月21日 | 庭の山野草
ワサビが自宅のプランターで育てられるとは知らなかった。
冷たくて綺麗な渓流でしか育たないと思い込んでいたのだが、早速舅に頼んで10株
程入手して貰い、先輩のRohmanさんに教わった通りに育ててみた。
未だ育っている途中なので葉の大きさも半分程度しかないが、食べ方も既に教わっ
ているので今から楽しみだ。
葉(大きさ4.5cm)

ワサビ(アブラナ科、ワサビ属)
本州、四国、九州で沢沿いに自生したり栽培されたりする多年草。

名前の由来は、
山に生えてゼニアオイの葉に似ている事から、当初“山葵=ヤマアオイ”と名づけ
られ、現在でも辞書で“ワサビ”を引くと“山葵”と出ている。
ワサビという名前については、次の様な色々な説があるらしい。
 ・沢に生え、葉の形が葵に似ている事から“沢葵=サワアオイ”と呼ばれ、
  それが短縮されて“サワヒ”となり、更に転じて“ワサビ”となった。
 ・辛みが口に響くように伝わる事から“早響=ワサビ”となった。

ワサビの辛みは、
ワサビの中に含まれるシニグリン配糖体と言う成分とミロシナーゼと言う酵素が、
細かくおろす事により混ぜ合わされ、糖とアリルカラシ油と言う辛み成分に分解さ
れる為で、最初から辛み成分が含まれている訳ではない。
因みに、
粉ワサビやチューブ入りのワサビは、西洋ワサビ(蝦夷ワサビ、ワサビダイコン)
を緑色に着色した物が多く、必ずしも本ワサビを使用していない。