里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

世田谷の “農業感謝まつり”

2011年11月06日 | 野 菜
東京に住む娘の近くの農協で“農業感謝まつり”をやっていたので行ってみた。

会場内では、踊りなどのアトラクションの他に食べ物の屋台もあり、農産物の加工品や
野菜も売られていたが、特に生鮮野菜は田舎並の値段なので多くの人達が買い求め
ていた!

農協の周りを歩いてみると、至る所へ高層マンションが建っていたが、その間には畑
が点在しており野菜を直売している所もあった。
東京では23区の内で外縁部の10区に農地があり、この世田谷区では昨年に382戸
の農家が112haの農地で主に野菜を生産したのだそうだ。
23区内でも田舎のように農家が生産をしていて、農業祭までやっているとは全く知ら
なかった!

〔世田谷区の農地面積と農家戸数の変遷〕


〔種類別作付面積〕



ハナオクラの花

2011年07月25日 | 野 菜
友人から貰ったオクラが、2種類とも花をつけている。
一見すると同じように見えるが、花の径はハナオクラが16cmで、オクラはその半分の
8cmしかない。
ハナオクラオクラ

ハナオクラの実は食べられないが、花にはオクラと同様にヌメリがあり、生のままでサラダ
にしたり、サッと茹でてワサビ醤油や三杯酢で食べたり、天ぷらにして食べるそうなので
試してみたがイケル味だった!

ハナオクラ(アオイ科、トロロアオイ属)、別名:トロロアオイ
中国原産の草本。 草丈は1~1.5m。
花期は7~8月で、5枚の黄色の花弁が螺旋状に配置され、中心部は赤紫色をしていて、
花径は20cm以上にも達する。  黄色い花弁は食べられる。

アメリカネリ(アオイ科、トロロアオイ属)、原産地名:オクラ
原産地はアフリカで、日本には幕末に渡来した。
温暖な地方では多年草だが日本では1年草で、嘗てフヨウ属に分類されていた事がある
だけに、ブッソウゲ(ハイビスカス)やフヨウ、ムクゲ等とそっくりな花をつける。
若い実や花には、ミネラルやビタミンが含まれ、ヌメリには血糖値を下げたり整腸作用
やコレステロールを減らす作用がある。
〔名前の由来〕
アメリカから伝わったネリ(トロロアオイ)という意味で“アメリカネリ”と名づけられた。
又、断面がレンコンに似ているので“陸蓮根=おかれんこん”とも呼ばれている。


“ころたん” VS “かわいーナ” 

2011年03月01日 | 野 菜
2月28日の「Sankei biz」に、
“サカタのタネは「ネットメロン」家庭菜園の新種開発競争激化”という記事が載っていた。

『“サカタのタネ”が、一般住居の庭やベランダで手軽に栽培できるミニネットメロンの苗
 “ころたん”を、1鉢に1株植えた状態で400円前後で発売した』
『1株の苗で2~4個の果実が採れるが、1個の果実は重さ300~500gの食べきりサイズ
 で、網の目状の模様が入った黄金色の皮が特徴』
『網の目状の模様が綺麗に入ったメロンの栽培は難しいが、同社では約10年越しの研究
 を経て、小スペースでも簡単な管理で理想の模様が発生する育て方も開発し商品化に
 成功した』
『ライバル会社の“タキイ種苗”も既に2003年に、表皮が白くてネット模様がないミニメロン
 “かわいーナ”の種を市販化し業績を拡大しており、今後とも種苗メーカー2社の家庭菜
 園市場が一段と熱を帯びそうだ』

というもので、両者のHPから画像を覗いて見ると、成る程可愛い姿をしている。
面白そうなので、折を見て栽培してみるとしよう!

ころたん〕…サカタのタネのHPから引用


かわいーナ〕…タキイ種苗のHPから引用




秋ウコンの花

2010年09月03日 | 野 菜
朝の散歩中に、近所の田んぼでカンナに似た植物の花が咲いていた。
調べて見ると“秋ウコン”で、最近は健康の為に飲用する人が増えているらしい。

花穂の先端の白い花弁に見えるのは実は苞葉で、その下の淡緑色の苞葉の間に咲いて
いる黄色の地味なのが花だそうだ。
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花穂→先端の苞

アキウコン、秋鬱金(ショウガ科、ウコン属)、別名:ターメリック
熱帯アジア原産の多年草で、日本では沖縄などのごく一部に自生。 草丈は40~50cm。
葉には長柄があり、数枚が互生する。 形はカンナに似ている。
花期は秋で、茎の先に長さ20cmくらいの花穂をつけるが、花穂には多くの包葉があり、
包葉の間に黄色の花を3~4個つける。
根茎は、直径が5~7cmの卵球形で、クルクミンという黄色色素を含む為に濃黄色で、
乾燥してカレー粉やたくあんなどの着色剤として使われるほか、衣服の染料などにも利
用される。 クルクミンには、肝臓の調子を整えたり、健胃、抗酸化作用もある。


ナタマメの花

2010年08月11日 | 野 菜
「道の駅」で買った苗を植えておいたところ、ようやく花が咲き始めた。
流石に大人の腕ほどもある実をつけるだけあって、花径は約4cmもあり大きい。

〔画像2枚〕
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白ナタマメは無毒で、若莢を食べたり豆をお茶にして飲む事が出来るというが、同属には
有毒なものがあるらしい。 味を試してみたいのだが、一寸踏みきれない!

〔ナタマメの実〕昨年の10月27日撮影

ナタマメ、鉈豆(マメ科ナタマメ属)別名:刀豆、帯刀
熱帯アジア原産のマメ科の多年草だが、日本では冬に枯れてしまうので1年草。日本へは
約400年前の江戸時代初期に清国から伝わった。
つる性で、葉は3小葉で互生する。 
花期は夏で、葉腋から花柄を伸ばし蝶の形をした白又は紅色花をつけ、やがて鞘の長さ
が30~50cmにもなる実をつける。 
種子は秋に稔るが紅色や白色の物があり、1粒の大きさは約3㎝で1鞘に8~16個詰
まっている。

ナタマメの内、白ナタマメは無毒だが、タカナタマメ、タチナタマメには毒が多いので、
それらについては加熱して毒を不活性化した後に食用や薬用として用いる。
若莢を煮たり、福神漬けや味噌漬けにして食べるほか、豆は健康茶や漢方薬として用いら
れ、免疫力の向上・化膿止め・蓄膿症や歯槽膿漏の改善に効能があるという。
(名前の由来)
莢の形が鉈や刀に似ている事から名付けられた。


ツルムラサキ試食

2010年08月10日 | 野 菜
植えた覚えが無いのに昨年から生え始めたこの植物、つるが傍のハナミズキを覆い尽く
すほど絡みついてしまう。 
お隣さんから種が飛んで来たものらしいが、気になっていたので調べてみたら、どうやら
“ツルムラサキ”のようだ。 文字通り蔓が紫色なので名づけられたものだが、蔓が緑色
のものもあるそうだ。

このツルムラサキ、東南アジア原産の野菜で食べられると言うので、試しに“三杯酢”
にして食べてみた。


先ず若い茎葉を摘み取り、








茹でると薄いピンク色の煮汁が出て来る。
茹で上がったものも外観はグニャグニャした
感じがあってあまり印象が良くない。
どうやら、少し茹で過ぎたようだ?





今回は三杯酢を試したが、確かに粘り気が
あって糸を引く。
味は「ホウレンソウに似る」と書かれてい
たが、むしろ“ワカメ”の味に似ている。
見た目は悪いが結構いける味だった!




ツルムラサキ、蔓紫(ツルムラサキ科、ツルムラサキ属)
東南アジア原産の野菜でつる性の一年草。 日本では鑑賞用としても栽培されている。
つるは、紫紅色で艶があり、2m以上伸びる。 葉は、互生し、肉厚の広卵形で紫赤色
を帯びる。
花期は、7~9月で、葉腋から小花を短穂状につける。 花は、淡紅色を帯びた白色で
花弁は無く萼片も全部は開かない。
〔料理法〕
若い茎葉や花軸・花果などを、おひたし・和え物・味噌汁・天ぷら・油炒めなどにして食
べる。 味はホウレンソウに似ているが粘り気があり、ビタミンやミネラルを非常に多く
含む。


アピオス(マメ科ホドイモ属)の花

2010年07月30日 | 野 菜
畑のアピオス(アメリカホドイモ)の花が咲き続けている。
「道の駅」で買った芋を試しに蒸かして食べてみたところ、ジャガイモの味に似ていて
その上に甘く結構いける味だったので、残りを植えておいたものだ。

日本にも同属の自生種の“ホドイモ”というのがあるが、こちらは花は地味で芋は食用
にはなるがあまり美味しくはないそうだ。

このアピオス、たくさん花が咲いているが、花を着けたままでは芋の肥りが悪いらしい
ので、きょう全部摘み取ってやった。
摘み取った花は「乾燥してお茶にしても良い」らしいので、次はお茶に挑戦だ!
アメリカホドイモ(花の画像は2枚)ホドイモ
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オクラ

2010年07月23日 | 野 菜
今日は“大暑”、一年で最も暑い時期だ。 畑の野菜達も急に暑くなった為に早くも夏
バテで、アフリカ生まれのオクラですら肩を落としている。 
このオクラ、元はアメリカに売られた奴隷達が栽培していたものが日本へ渡来したのだ
そうだ。

今年は緑色で円錐形の実がなる種類と、赤色で断面が七角形の実がなる種類を植えてみ
たが、赤実のものも中身は緑実のものと同様な淡緑色であり、味も全く変わらなかった。
ネバネバの食感が好きではないのだが、
 ・そのネバネバに含まれる粘質物や食物繊維には、血糖値を下げたり整腸作用やコレス
  テロールを減らす作用があり、
 ・その他にも、人間に必須のミネラルやビタミンが含まれていると言う。
我慢をして食べ、この猛暑を乗り越えるとしよう!
円錐形の実がなる種類赤い実がなる種類
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アメリカネリ(アオイ科、トロロアオイ属)、原産地名:オクラ
原産地はアフリカで、日本には幕末に渡来した。
温暖な地方では多年草だが日本では1年草で、嘗てフヨウ属に分類されていた事がある
だけに、ブッソウゲ(ハイビスカス)やフヨウ、ムクゲ等とそっくりな花をつける。
若い実や花には、ミネラルやビタミンが含まれ、ヌメリには血糖値を下げたり整腸作用
やコレステロールを減らす作用がある。
〔名前の由来〕
アメリカから伝わったネリ(トロロアオイ)という意味で“アメリカネリ”と名づけられた。
又、断面がレンコンに似ているので“陸蓮根=おかれんこん”とも呼ばれている。


ゴーヤの花の臭い

2010年07月22日 | 野 菜
梅雨明けと共に、畑では夏草がグングン伸びている。
仕方無しに草とりを始めたが、大汗を掻くやら蚊の大軍に襲われるやら、散々な目に遭
わされた!

畑では、いまゴーヤが花盛りだ。 東京に住む娘から貰った種を播いておいたものだが、
2~3個実を着けている。
 
〔垣→実〕
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このゴーヤ、近づくと花のにおいが臭い! 生臭い独特の臭いで栗の花の臭いに似て
いる。
栗の花は、その臭いが男性の精液に似ている事から、精液の事を隠語で“クリの花”と
呼ぶそうだが、沖縄では“ゴーヤの花”と呼んでいるかもしれない?

それにしても、咲いている花は雄花ばかりで、雌花は1個しか見つからなかった。
この世界も圧倒的に女性の方が有利らしい!
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雄花→横顔雌花→横顔

この苦い実を使った“ゴーヤ・チャンプルー”がTVで「身体によい」と報じられて以来、
我が家でもご多分に漏れず「身体に良いから食べなさい!」と勧められているが、
これだけは断固断っている!
しかし、バナナと生のゴーヤと牛乳で作ったらしいジュースは不思議にも苦さが弱い
ので、お付き合いで飲んでいる。 何もこんな苦いものを無理をして食べなくても他に
幾らでも食材があると思うのだが、口に出しては言えない…!

ツルレイシ、蔓茘枝(ウリ科、ツルレイシ属)、別名:ニガウリ、ゴーヤ
原産地は熱帯アジアだが、日本では九州南部以西で食用として多く栽培されている。
ツル性の一年草で、生長すると4~5mに達する。
熟す前の緑色の果実は食べると苦いが、ビタミンCを多く含む事から食材として広く用
いられている。
特に、豚肉や豆腐と一緒に炒めた沖縄のゴーヤ・チャンプルーは、食欲の減退する夏場
の栄養補給に格好のメニューとして有名だ。
〔名前の由来〕
ツル植物で、ムクロジ科の果樹レイシの果実(イボで覆われ、熟すと仮種皮が甘くなる)
に似ている事から“ツルレイシ”と名づけられた。


アピオス(アメリカホドイモ)のツルは左巻き?

2010年06月18日 | 野 菜
道の駅で“アピオス”という、ピンポン玉より少し小さ目の芋を売っていたので買って
食べてみたところ意外に美味しかった。

何でも、明治時代に北米から青森へ輸入されたリンゴの苗木に種がくっついて来て以来
東北地方の農家では産後や病後の栄養補給に食べられていたそうで、本家のアメリカで
はインディアンが栽培していたという。

そこで、面白そうなのでイモ(→)を植えておいたのだが、かなりツルが伸びて来た。
まるでナツフジのような葉だ。
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良く見ると、ツルは右肩上がりで支柱に巻きついている。
ツルの先端が左に回りながら生長する性質を持ったタイプの植物なので、ツルが右肩上
がりに巻きつく訳で、従来、植物学者はその左旋回の性質から“左巻き”と呼んでいた
そうだ
ところが、最近は右ネジの螺旋の傾きが右肩上がりである事や、時計の回転方向が右回
りである事から、従来“左巻き”と呼んでいたのを“右巻き”と呼ぶ方が大勢となりつつ
あるらしい。
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ツルの先端右ネジ→逆立ちさせても右肩上がり

我々は、山野草講座の先生から、
・左手で支柱を掴んだ時に親指の方向にツルが伸びるのを“左巻き”、
・右手で支柱を掴んだ時に親指の方向にツルが伸びるのを“右巻き”と教わったが、
その巻き方を逆に言わなければならなくなるらしい。 何だか混乱して判らなくなる!

アメリカホドイモ(マメ科、ホドイモ属)
日本固有のホドイモ(塊芋、食用可)もあるが、本種は北米原産。
葉は5~7枚の羽状複葉で、つる性の茎は長さ2~4m。 
7月頃、葉の付け根に紅紫、淡紫色の蝶形の花が開き、甘い香りがする。
地下茎は地中を這い、所々に3~4cmに肥大した芋が、まるで数珠状につながる。

〔名前の由来〕
アメリカ産の“ホドイモ”という意味だが、ホドイモについては、ホド(塊)状の芋が出
来る事から“塊芋”と名づけられた。

〔栽培法〕
・4月上旬~5月頃、深さ4~5cm、株間50cm程度に植え付け。
・つる性なので、キュウリのネットを張ってつるを誘引する。
・霜が降ると茎葉が枯れるので芋を収穫する。 小さい芋はそのまま冬越しさせても可。

〔料理法〕
・花を摘んで乾燥し、お茶にしても良い。
・皮付きのまま、蒸したり、煮たり、素揚げ、天ぷらにすると美味しい。
・塩茹で、バター炒め、油炒め、シチューにしても良い。