里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

ホテイアオイ

2007年08月31日 | 園芸種
家内が友人からホテイアオイを貰って来た。
花は綺麗なのだが、水槽を覆い尽くすので金魚に餌がやれなくなる上に、冬になる
と全部枯れてしまい後始末が厄介な植物だ。
「睡蓮鉢へ入れては駄目!」と言ってあるので、今は発砲スチロールの箱の中で浮
かんでいる。

このホテイアオイ、環境省が取り扱いに注意を要する「要注意外来生物」に指定し
ている植物だそうだ。
理由は、水面を覆い尽くして水生生物に悪影響を与える事と、冬に枯れて腐敗し環
境に悪影響を与える事などが主な理由だが、繁殖力が強くて厄介な植物だ。

ホテイアオイ(ミズアオイ科、ホテイアオイ属)別名:ホテイソウ、ウォーターヒヤシンス
南米原産で明治時代に観賞用として渡来した多年草。 花期は8~10月。
本州中部以南の池で繁殖しており、冬に多くは枯れるが一部でも生き残ると翌年
は大繁殖する。
(名前の由来)
葉柄が布袋さんの様に膨らみ、葉の形がフタバアオイに似ている事から“ホテイア
オイ”と名づけられた。


こんな植林ビジネスもあると言う話

2007年08月30日 | 植 林
友人から植林ビジネスの誘いがあった。
某企業に投資するとその企業が外国へ植林し、成長過程では樹木が吸収する炭酸ガ
スを炭酸ガス排出枠として売り、成木に達すると伐採して家具や建材用として売った
後、諸経費を差し引いて還元するのだそうだ。

樹種は桐の一種で成長が早く、4~6年で直径は40~45cm、容積は1m³ の
成木になり1本が500ドルで売れると言うし、伐採後も切り株から何回も発芽し、
生育中は炭酸ガスを1年間で1本当たり136kg吸収するので、その分だけ炭酸
ガス排出枠として売れると言う。

投資額については、
・先ず、契約期間1年の投資契約を結んで3本分約25万円を支払い、
・その後1年毎に契約更新料10,500円を支払うのだそうだ。

つまり、3本を購入して6年後に売却すると仮定して計算すると、
投資額=3本分の価格+更新料6回分≒ 25.0 + 6.3 ≒ 31.3 万円
粗収入=6年分の炭酸ガス排出枠売り上げ+材木売却益
     ≒ 0.49 万円+(500ドル×115円×3本/10000)≒ 17.74 万円 
  ※6年分の炭酸ガス排出枠売り上げは、私が次式で計算した。
   (1本当たり吸収量0.136t)×3本×6年×(t当たり排出枠単価0.2万円)
差し引きすると粗利益段階で 13.56 万円の赤字になる。

ちっとも儲けにならない話なので訳を尋ねてみると、
「自分が契約した後、次の契約者を獲得すればその3本分の契約金の中からボーナ
 スが貰え、契約獲得数が多くなると更に新たなボーナスが貰える」 と言う。

何だ、これでは環境保全を謳い文句に利殖で庶民を釣る、新手のマルチ商法では無
いのか? 最後に多くの人が泣きを見そうな感じがする。
話通り数年毎に材木が売れるのであれば、或いは採算がとれる(?)のかも知れない
が、それまでに企業が破綻する可能性の方が大きいと考え、私は丁重にお断りした!



美しい森の話

2007年08月29日 | 政 治
昨年の自民党総裁選の時に安倍さんの政権構想“美しい国、日本”が発表された
が、その中に「文化、伝統、自然、歴史を大切にする国」と言う項目があった。

これを受け、林野庁が“美しい森づくり”を国民運動として推進すると発表した。
柱となる事業は次の通りで、謳われている事は大いに結構な事だと思う。
 ① 国産材の利用促進
 ② 森林の環境教育への活用
 ③ 森林整備の担い手作り

所がだ! 
その美しい国民運動の実態の一部が8月始めの朝日新聞に次のように載っていた。

「林野庁の“緑のオーナー制度”に応募して国有林に投資したのは良いが、99
 年度~06年度に満期を迎えた分については90%以上が事実上元本割れしてお
 り、06年度に至っては1口50万円の投資額に対して29.5万円の配当しか
 無かった」
「その原因については、
 ・輸入材に押されて国産材の価格が下落した事と、
 ・国有林の維持管理予算が足りず、林野庁が資金を集めようとして誇大な宣伝で
  無理に出資を募った挙句の事態で、背景には森林の役割と価値をきちんと評価
  して来なかった国の森林政策の歪みがある」

理想と現実との落差はかくも大きい! 私のササユリ山の隣にも同様な話がある。
“分収育林”と言い、個人の持ち山へ村が桧を植林してその後の管理も村が行い、
40年後に収益を 村:個人=70:30 で分け合うと言うもので、急傾斜地の管
理が出来ない個人と、治山をやらなければならない村との思惑が一致して行われた
事業だ。

所が、最初の皆伐と植林、5年間にわたる下刈り、その後の間伐や枝打ち作業も
急傾斜地なるがゆえに大変な労力する為に、全部下請けに委託する村としては予算
もなく各作業が停滞してしまっている状態だ。
その結果、幹が変形したり枝だらけになってしまったりで、将来とても売れそうに
無い木になってしまっている状態だ。
おまけに間伐をしていないので日が差さず、下草が茂らない為に雨が降るたびに肥
沃な表土が流れて根が露出し、次に台風や大雨がやって来ると倒壊したり土砂崩れ
を起こす恐れすらある状態だ。

個人の持ち山も似たり寄ったりの状態で、林業は今や危機的な状況にある。
農業も同様であるが、おそらく漁業も同じような状況なのであろう?
さて、どうしたら良いのであろう? ここまで行き詰まってしまっては誰がやると
しても大変だ! 
後10年もすると、山河は崩れ雨が降るたびに洪水に見舞われ、田畑は原野になり
食べ物にも困る恐ろしい時代を向かえそうで非常に心配だ!
ササユリ山の桧林(1/22撮影)毛無山の桧林(8/26撮影)




愛犬との別れ

2007年08月28日 | 動 物
愛犬が今朝亡くなってしまった。
14年間近く我が子同様に暮らして来ただけに、覚悟していたとは言え落胆した。
5月末に急に体調を崩して以来、一時かなり好調な時もあったが医師の診断通り
3ヶ月の余命であった。

雨の日も風の日も、例え嵐の時にも朝晩必ず一緒に散歩していたのだが、今晩から
そのパートナーは居ないのだと思うと、このショックから当分立ち直れそうに無い。

しかし、最後まで看取ってあげる事が出来た事がせめてもの慰めだ。
これからは、共に過ごした思い出を大切にしながら私の余命を生きて行くとしよう!

(元気になった時の愛犬、6/13撮影)



道後山、岩樋山の花達

2007年08月24日 | 山野草
道後山、岩樋山の頂上付近には小低木や笹が茂っている為に、遊歩道脇の下草が茂
って居ない場所に山野草が咲いているだけだが、それでも結構種類は多い。
特に珍しいものは無いが、ハイキングをしながら手軽に楽しめるので訪れる人が多い。

今は、ホソバノヤマハハコやイヨフウロなどが沢山咲いており、9月になるとウメ
バチソウ、タンナトリカブト、リンドウなどが咲く。 折を見て又訪れるとしよう!

<道後山、岩樋山の花達
<
<<<<<<<<<



道後山、岩樋山

2007年08月23日 | 
道後山(1268.9m)は広島県の東北端にあって鳥取県境に位置する。
北に大山を臨み、隣の岩樋山(1271m)と双耳峰の形を成しているが、何故か低い
道後山の方に一等三角点がありこちらの方が有名だ。
共になだらかな山容で、月見ヶ丘駐車場からのルートは駐車場やトイレ、休憩所、
遊歩道や標識もよく整備されているので家族連れにも人気が高い。

この一帯では、
江戸時代には、タタラ製鉄が盛んで必要な木炭を作る為に森林が伐採され、気候が
厳しい地方なるが故に中腹より上では森林が再生されず、小低木や笹が茂る草原に
なったのだと言う。
明治時代には、タタラ製鉄が衰退したものの山頂一帯では牛の放牧が盛んに行われ、
その為にやはり森林は再生されなかったが、その後放牧が行われなくなった事から
徐々に木立が点々と出現し始めていると言う。

今でも山頂は小低木や笹に覆われている為に、他の植物は進入する事が出来ず植生
は単調だが、それでも遊歩道脇には多種類の花達が生育している。

全部下刈りをして息吹山のお花畑のようにすれば、観光客も増え過疎地の活性化に
もなると思うのだが、何とかならないものだろうか? 
それが駄目でも、せめて道後山の頂上を示す標識を立て替えたり、周辺の山々の案
内板を新設するくらいはやって欲しい。
若い父親と頂上迄登って来た女の子に「頂上は何処?」と言われるようでは寂しい!
 
草刈十字軍を募集するなら直ぐにでも応募したいと思うのだが…!?

★道後山&岩樋山★
道後山登山ルート
<休憩所<標 識<道後山頂上<道後山西側斜面<岩樋山東側斜面>
<



道後山プロローグ

2007年08月22日 | 
日曜日に道後山へ行って来た。
実は6月14日の山野草講座が道後山だったのだが、入梅で折悪しくも雨となった
為にズル休みをしたので、言ってみれば補習の積もりであった。

コースは、何時も行く西側の月見ヶ丘駐車場から登るのではなく、東側の持丸山登
山口から登るルートだったので、その点にも興味を引かれ挑戦してみた。

所が、314号線を北上したあと「猫山方面→」の標識に従い右折し、持丸線を進
むが登山口を案内する標識が全然無い。
丁度通りかかった人に尋ねると、
「養魚場の看板の所を左折し未舗装の林道を北上すると登山口の標識が立っている」
「しかし、登山道は下刈りをして無いかも知れない!?」 との返事が帰って来た。

早速凸凹の林道を北上すると、3km余り走った所で確かに登山口の標識は立って
いた。 それも壊れて垂れ下がったのが茂みの中から僅かに覗いている程度にだ。
しかも、一帯は腰の高さを超える下草が生い茂り、登山道が全く見えない!
暫く付近を捜したがやはり分からない!

止むを得ず引き返し第二目標の猫山を目指したがここも同様で、道路脇に小さな登
山口の標識をようやく見つけたものの登山道はサッパリ分からない!

「ヤレ!ヤレ! こうなると何時も行く月見ヶ丘から道後山を目指すしか無い」と
諦めたが、今度来る時は草刈機でも持って来るか? と思う程残念だった!

どうなる事やら“道後山”…、といささか気が重くなった。

(道後山周辺)





トウテイラン

2007年08月21日 | 庭の山野草
友人に貰ったトウテイランが咲いた。
同属のヤマトラノオやルリトラノオに似た花をつけるが、葉は白っぽくてメキシカ
ンセージに似た感じがする。

トウテイラン(ゴマノハグサ科、ルリトラノオ属)
近畿、中国地方の日本海側で海岸沿いに自生している多年草。 
草丈は40~50cmで、全体が白い毛で覆われている為に白っぽく見える。
花期は8~9月。 茎頂に多数の花をつけ、青紫色の花は4弁に見えるが基はひと
つの合弁花。

(名前の由来)
花色が中国の洞庭湖の水のような藍色である事から“トウテイラン=洞庭藍”と名
づけられた。

サギソウ、ヌマトラノオ、イワタバコ、そしてマムシ

2007年08月20日 | 山野草
先週土曜日“三和の森”へ、サギソウを見に行って来た。
谷あいの湿地に多くの山野草が生育しているので何時も訪れるのだが、最近熊笹な
どの下刈りが滞るようになり、山野草が少し減って来ているのが気がかりな場所だ。

幸いその日はお目当てのサギソウのほか、ヌマトラノオ、オモダカ(?)の花も咲
いており、充分堪能させて貰った。
サギソウなどは毎年は花をつけないそうだが、相変わらず綺麗な花が咲いている所
を見ると、結構沢山の球根が生育しているのだろう。 
何とかもっと手入れをしてこの美しい花達を守って欲しいものだ!
クリッククリック
サギソウ(→拡大)ヌマトラノオ(→拡大)

帰りに龍頭峡のイワタバコを見に立ち寄ったが、こちらは残念ながら少し時期が遅
く、余り綺麗な花を見る事が出来なかった。

しかし、その傍に物騒な奴が居た。 まるでイワタバコを盗掘から守って居るよう
にも見えるが、滝へ至る遊歩道の脇だけにいささか物騒な見張り番だ。
クワバラ! クワバラ! この時期くれぐれも用心するとしよう!
クリック
イワタバコイワタバコの見張り番(→拡大)



神様の怒り!

2007年08月19日 | その他
今日は久しぶりに道後山へ行って来た。 しかし、その話は後回しだ。

何しろ自宅に帰って暫くして空が俄かに黒雲に覆われたかと思うと、凄まじい雷が
大暴れしたのだ!
光ったかと思うと、ゴロゴロと音がする間も無く間髪を入れずドカンと至近距離に
落ち、しかもそのピカドンが連続するので恐怖を感じる程であった。

耳が遠くなった老犬でも大泣きしてしがみついて来る始末で、その上台風並みの強
風と共に雹まじりの豪雨が家の中まで吹き込んで来るし大騒動になってしまった。

幸い我が家では事無きを得たが、消防自動車のサイレンも聞こえていたので或いは
どこかで火災が起きたのかも知れない。 大事に至らなければ良いのだが…。

どうも最近、地球は温暖化するし、アフガニスタンやイラクで戦争は続くし、米国
のサブプライムローンの焦げ付きに端を発して世界中の株価が大暴落するしで、
神様が「人間共は何をしているのだ!」と怒って警告をしたのかも知れない!

それにしても道後山の頂上で雷に遭わなくて良かった!