里山の山野草

里山と山野草の復活日記。

狐の絶滅

2005年08月22日 | 動 物
植林地の下刈りを済ませたので久し振りに舅の所へ行った。
座り込んで話していると近所の人がやって来て、猪の話に発展した。
するとその近所の人曰く、
「わしゃあ猟師をしとったんで、よう知っとるが、猪が増えたのは猪子を喰う狐が
 居らんようになったからで」
「なんで居らんようになったか言うたら、そりゃあ狐の子を狸が喰うたからよ」…

私としては、その猟師の話は眉唾の感じがしたので、「へー、そうなんですか?」
と答えてごまかしてしまい、
つい
「なぜ肉食の狐が喰われ放しで狸の子を喰わないのか?」「狸の味が悪いのか?」
「狐はグルメで狸を喰いたくないのか?」 聞き漏らしてしまい残念であった。

考えてみると、
猪も狸も雑食性で、広葉樹が減ったせいで山に喰う物が無くなってしまっても、
里に下りてきて作物をくすねる事が出来るのに対し、肉食性の狐は山に鼠などの
小動物が減少すると、里に下りて来ても昔と違って農家が鶏や兎を全く飼育しなく
なったのでくすねる事も出来ず、飢え死にしてしまったのではないかという感じが
する。

人をだまして馬糞を食べさせたり、お風呂と偽って肥溜めに入らせたりするあの
太い尾を持って「ケーン」と啼く恐ろしげな狐が居なくなり、世のチビガキ共がその
怖さを知らずに成長してしまうのも、何か自然に対する懼れをなくす様で、本当に
残念な感じもする。

NHK山野草講座「帝釈峡のテリハアザミ」

2005年08月18日 | 野外講座
帝釈峡は石灰岩台地が帝釈川の侵食により作られた渓谷で、両岸には急峻な岩壁や
洞門・鍾乳洞があり、下流にはダム湖がある中国地方でも有名な天然峡である。
中でも雄橋は、鍾乳洞の大部分が侵食されて一部の天井だけが残った物で、世界
3大天然橋と言われている程である。



渓谷には、カエデ、ケヤキ、コナラ、モニジなどの大木や数多くの低木、石灰岩
地方固有の山野草等が豊富で、清流や岩と調和し、四季を通じて様々な景観を見
せてくれるホットスポットである。
今日の例会では、帝釈峡以外では余り見られない淡紫色の「テリハアザミ」も初
めて見る事が出来、フシグロセンノウ、イワタバコ等の可憐な花の小群落も目を
楽しませてくれた。






下刈り完了

2005年08月17日 | 植 林
あぶ共に男前を台無しにされては叶わないのでホームセンターへ行って見た所、
良くしたもので養蜂家が使うような防虫ネットをチャンと売っていた。
早速購入して試してみたら、なんとアブやブヨ、蚊にいたるまで顔面から完全に
シャットアウトし、顔面を狙って飛び回るアブ達をものともせず、合計5日間で悠々
と下刈りを完了した。
アブ達にはせいぜい猪の血で我慢をして貰う事にして、未練がましく飛び回る
連中を尻目にサッサと家路についた。
これで、明日は人に恐れられずにNHKの野外講座に参加できるゾ!

耳デカクなっちゃった!

2005年08月04日 | 動 物
桧の植林をしてから3年目、又下刈りの時期となった。
今年は、昨年作業小屋が完成したので、先ず小手調べに1泊2日の予定で挑戦する
事にし、食料と飲料水を準備して張り切って出かけた。
所が、仕事を始めるや否やアブやブヨの大歓迎を受けてしまった。
こちらの両手がふさがっているのを良い事に、敵は露出している私の顔を集中攻撃
して来るのです。 その執拗さは半端ではなく、終いには根負けしてしまった。
お陰で2日たって見ると、両眼はお岩さん状態になり、耳に到ってはマギー状態で、
男前が台無しになってしまった。

しかし、夜は最高であった。
行水をしてサッパリし、夕食を食べた後はなんにもする事がないのです。
電気が無い為にTVも読書も出来ません。 ただ寝るしかありません。
これが最高でした。 車の音も無く、風や水の音、鳥や虫の声も無い静寂な空間で
なんにも考えずひたすらぐっすり眠る事が出来ました。
下界で俗事に悩まされる文明人は、たまにはこんな時間を過ごして命の洗濯をする
のも良いものだと感じた。