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「りんぷうの会」 公式ブログ

会長:神田佳明(能楽写真家)
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「筑豊の炭鉱絵が世界記憶遺産に認定!」とのニュースに寄せて

2011年05月27日 | 管理人・オガタより
ちょっと能楽から離れた話題&写真で恐縮ですが…。

おととい(5/25)、山本作兵衛さんの描いた筑豊の炭鉱絵が
世界記憶遺産に登録されたというニュース
が報じられました。

実は、このニュースを聞くまで、「世界記憶遺産」について恥ずかしながら
ほとんど知らなかったのですが、マグナ・カルタ(英)や人権宣言(仏)、第九の自筆楽譜(独)などと並んで、
国内発の認定とは、すごいことだと思いました。

ただ、ふと思ったのは、「筑豊」とか「炭鉱」と聞いても、ピンと来ない人が
平成の今では多いのではないか、ということです。

そういう私自身も何年か前に「三池 終わらない炭鉱の物語」という映画を見るまでは
炭鉱に関して、あまり、はっきりしたイメージがなかったのですが。

映画を見て、炭鉱労働の過酷さ、1959~60年(昭和34~35)の三池炭鉱の労働争議の
あまりの凄まじさに、ただただ息を呑み驚嘆しました。

今では忘れられかけている炭鉱の歴史が、今回の世界記憶遺産認定を期に
少しでも風化せずに済めば本当に何よりだと思います。

今年は平成23年。昭和を知らない若者が増えている昨今です。

「昭和は遠くなりにけり」というような感慨にとらわれることも結構、あります。

風化させてはいけない記憶。伝えていくべき歴史。

そんなことを考えて、また、あらためて、700年近い時を経て、なお、
中世の人々の息遣いや記憶を今に伝える能楽って、すごいと思いました次第です。


◆冒頭の写真は、りんぷうの会・会員でプロカメラマンの森田研作さん撮影。

特に炭鉱とは全く関係のない写真です(←すみません )が、
ブリキのおもちゃが昭和っぽいなと思いまして掲載させていただきました。

この写真を見て、子供の頃を思い出し、しばし童心に返りました。

ですが、森田さん撮影のこのブリキのおもちゃたちは、あまりレトロっぽくない印象です。

はっきりしたライティングの効果で、むしろ、ピカピカに光っていて、あまり古さを感じさせません。

たぶん、森田さんは、古びたおもちゃとしてではなく、子供の頃、宝物として
輝いていた当時のままのおもちゃの姿を再現したかったのではないでしょうか。

私の勝手な解釈かもしれませんが、そんな風に感じました


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