野菜ものさし①

2013年08月07日 | 腸内細菌補充野菜
野菜の品質基準のものさし考えたらどうだろうか?
野菜は、見た目の基準が、主体だと思います。
計測値では、糖度が一般的です。ビタミン、硝酸態窒素、残留農薬など、費用、時間の問題で市場の野菜は、サンプル計測か、ほとんど計測されないのが現状です。
個人個人が、野菜の品質ものさしを持てるようになることが重要だと考えます。
これからは、野菜の品質基準になるようなことを書いていこうと思います。


ものさし基準(規格)
①圃場の耕起。
②圃場の投入物(肥料、土壌改良剤、有機物など)。
③播種、定植。
④管理(農薬、ホルモン剤、成長促進剤、など)。
⑤収穫、品質。
野菜の基準規格に何を求めるかで、違いが出てきます。
野菜を料理のつけたし、飾りとしてみると、しおれ、痛みが少ないものを選べばいいと思います。
野菜は、本来、薬用効果があり、食べることで、身体の恒常性維持(毎日の健康継続)を目的にすると。野菜の効用、効果のある野菜作りが必要になります。
この規格は、野菜本来の効用、効果を基準にすることを目的にしています。

情報が氾濫し、多すぎることで、判断基準がわからなくなってしまいます。
土を耕すことから、収穫まで、メリット、デメリットを上げ、判断基準になるように努めたいと思います。
説明不足、不明なことにちいては、お尋ねください、。
お答えするように努めます。


①ものさし基準(圃場の耕起)。
50年以上前までは、耕すことは、非常に難しかったのです。
人手による鍬耕起か、牛、馬による鋤によるものでした。
農業は、耕すことを非常に重要視しています。
土作りの基本は、土を耕すこと。昔も今も変わりません。
今日、トラクター、耕運機の導入で、耕すことが、簡単になりましたが、耕起信仰は、不動の信仰です。
トラクターのロータリー耕起で不十分なら、トラクターに鋤きを取り付けるプラウ耕起などがあります。
耕すことの影響、効果を測ってみましょう。
耕すということは、土を粉々に砕き、空気(酸素)と撹拌することです。
土壌には、好気性菌と嫌気性菌がいて、嫌気性菌は、活動停止するか、死滅してしまいます。
土壌細菌は、好気性菌より嫌気細菌のほうが多いのですが、耕起のやりすぎは、土壌細菌の破壊につながります。
ロータリーの回転、プラウの重量による押さえつけで、耕起した土の下層を圧縮し、硬くしてしまいます。
自然な土の層、団粒構造、細菌叢分布を破壊します。これが耕起のデメリットです。
耕起信仰は、耕起の効果を非常に重要視しています。
耕起により、草が生えにくくなる。
土が柔らかくなり、土中の酸素量が増え、根の発育にようなり、根の負担が少なくなる。
野菜の病原菌には、嫌気性菌が多く、病気の発生が少なくなる。
肥料の分布が均一化できる。
水分肥料の管理がやりやすい。
などが考えられています。

耕起の最大の効果は、収量の増加を目的にしています。
鍬耕起、不耕起の目的は、土壌環境の維持、破壊防止。

ものさしの基準は、収量の増収を重視するか、野菜の生育環境を重視するかだと思います。


②圃場の投入物(肥料、土壌改良剤、有機物など)
作物の栽培において、肥料は、重要な要素です。
もし、土壌に投入物が、全くなかったら、経験上、3~4年で、養分の欠乏症状が出ます。
土壌荒廃の顕著な例は、ローマ軍による、ヨーロッパでの小麦栽培です。ローマ時代には、肥料を投入するということは、行われず、収穫するだけでした。ヨーロッパの土壌は、荒廃し、作物栽培が、難しい土地が出てきて、荒廃した土地で栽培できる作物として、ワイン用のブドウの栽培が、盛んになり、ワインの産地ができました。土壌の荒廃での思わぬ結果です。

化学肥料の窒素、
アンモニア態窒素で、硝酸性生成菌の活動が、盛んになり、土壌細菌叢の変化が起こり、細菌の多様性が壊れ、菌根菌の生育が阻害されたり、病害虫の発生が多くなりますが、収量の増加、生育の増進には、十分な効果があります。
また、過剰投入になりやすく、土壌養分が、著しく変化し、硝酸態窒素の残留値が高くなったり、極端な場合は、生育障害が発生することがあります。
最大のメリットは、収量の増加と、栽培の容易さです。

土壌改良剤、
文字通り、土の物理性を改良するものです。有機物から無機物、鉱物、自然由来のものから、工業製品と色々です。
効果としては、土壌pHの調整、微量要素、微生物の補給、土の性質の改善、秒が尾細菌の繁殖阻止、土壌有機物量の改善などキリがありません。
何が安全で、どれが危険というのは、非常に難しい問題です。
人にとっての毒性を基準に判断すると、ほとんど安全と言えるかもしれません。
土を生命を育む母体とすると。
土壌改良は、単なる、生物相の破壊です。
生物に影響が少ないものは、近隣で手に入る自然の有機物以外、適切とは、言い難いようです。
遠距離から運んだ、近隣に存在しない有機物は、生物相に悪影響を与えます。

たい肥、有機物、
有機栽培の必需品のたい肥は、微生物による微生物発酵を利用して、有機物を、分解し、肥料成分を作るものです。家庭の生ごみで、たい肥を作られている方もいると思います。発酵微生物は、中温菌や好熱菌が活発に活動しています。
たい肥の種類、材料として使用するものは、非常に多く、一概に言うことは、非常に困難です。
いくつかに分類してみましょう。
①家畜たい肥の牛、豚、鶏、馬など糞、尿などの動物を利用したもの。
②草、稲わら、モミがら、麦わら、落ち葉、油かす、おから、糠、おがくず、木の皮などの植物を利用したもの。
③産業廃棄物、生ごみなどの廃棄物を利用したもの。
④①、②、③の混合物。
たい肥の細菌、寄生虫の安全性は、微生物の発酵熱で、殺菌していると言われています。
発酵熱は、中温菌で、20~45℃、好熱菌で45~60℃となっています。
家畜、産業廃棄物の薬剤汚染は、国内の基準に準じています。
たい肥のメリットは、化学物質による土壌汚染の少なさと土壌微生物の繁殖。
デメリットは、投入量の多いこと、薬剤、細菌、寄生虫の汚染状況が不明なこと。

緑肥(草)、有機物②の土壌への散布。
②を発酵による堆肥化を行わず、散布。
メリットは、低温菌による自然な有機物の分解。投入物の安全性が高い。たい肥のような偏った細菌の投入がなく細菌、生物の多様性ができる。
デメリットは、土壌細菌叢が、確立されていないと、投入物の異常腐敗、病原菌の繁殖が起こる。肥料成分が安定しない。

土壌の自然環境の純度は、化学肥料、たい肥、緑肥、有機物②と高くなりますが、栽培は、純度の上昇に正比例し難しくなります。
一般的な栽培では、化学肥料からたい肥、緑肥、有機物を混合して、生物の多様性を謀ることがが多いのですが、自然な有機物の分解を阻害すると生物の多様性は変化し、単調化を繰り返す結果になります。

ものさし基準は、土壌の汚染が少なく、生物の多様性、稠密性が高く、土壌細菌叢が自然な草原、自然林に似ていることです。
野菜を添え物と考えず、体の恒常性を維持できる食材ととらえることが重要です。











コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 文月 | トップ | 安心と安全3-③。 »

コメントを投稿

腸内細菌補充野菜」カテゴリの最新記事