挫折せず読み終わりましたよ。 ノルウェイの森以来の村上春樹の本、きっと途中で投げ出すよなっと半ばおもいながら借りたんですけどね。
もう内容とかいう以前に、読み終わったという達成感が強くて感無量。
感想かくのに難しい本だなというのが感想。
とりあえず、これが私の初の村上本読了なのであまり参考にならないとおもいますが、単行本で1890円の価値ありかといわれれば、あると答えるでしょう。
たしかに、文章の美しさ、構成の美しさでは群を抜くできであると言えると思う。 特に、二人の主人公である天吾と青豆の話が各章ごとに2人の視点で書かれているのだが、この2人決して交わることがないのに、象徴的なところでなんとなくつながっている。それが読者にしか分からないように書かれているのだが、芸が細かい。非常に細かいところまだ気を使って書かれているし、複雑な世界感を(しかも2つの視点で)リアリティーを込めてかかれいる。なので、私のようなアンチファンタジーの読者でも取り残されることはない。
なにはともあれ、私はもうこの本の構成だけで満足した。
あとはいくつか思ったことを箇条書きにして、感想としたい。
最初の90ページは読んでいて泣きたくなるくらい退屈だった。が、ここであきらめてはダメ。ここからが面白くなるのです。最初の90ページほどは我慢。
やや、鼻につくインテリ感があるのだが、村上春樹だとおもってこれも我慢。
村上春樹は訳もしているので仕方がないのかもしれないが、こういう言い回しふつう日本人の会話で出てくるか?というのがいくつかあった。やや違和感ありだった。例えば"ホットケーキのようにつくるそばからどんどん売れている。"という文があるのだが、ここでホットケーキは出てこないだろう。これはアメリカ英語特有の言い回しだとおもう。 こういうふうに、洋書を直訳したような文が出てきて困惑する。訳された洋書をよんでいる気にさせられる。
BOOK1とBOOK2は続けて読まないとあまり意味がないので、合わせて読んで下さい。
BOOK3はどうしようかなと考え中。
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