今年もお世話になりました。

2020-12-28 17:52:43 | 紹介
令和2年もあとわずか。
未だ収まらない、新型コロナウイルスの感染拡大の影響下、
ご来館の皆さま、関係者の皆さまのご協力をいただき、
お陰さまで当館も、無事にこの1年を締めくくることができました。
ありがとうございました🙇

今年は、「信玄ミュージアムかるた」を楽しむお正月を皮切りにスタートいたしましたが、
2月より、新型コロナウイルス感染拡大防止のために臨時休館。
信玄公も初(!?)の長い長い籠城戦に。
6月より感染対策を行いながら、順次開館スペースを広げていき・・・
夏は、「みんなで選ぶ! 武田24将総選挙」で新たな時代の24将を選び、
秋は、ミュージアムのナイト企画として、「蓄音機のゆうべ」や「夜の館歩き」、
そして、11月から「武田氏館跡」の御城印を限定版の配布スタート!

来年も、新型コロナウイルスと相談しながら、とはなりますが、
ご来館の皆さまに、当館で過ごす時間をお楽しみいただけますよう努めてまいります。

令和3年も、信玄ミュージアムを、どうぞよろしくお願いいたします。

なお、11月3日から配布を開始しました御城印も好評をいただいています。
信玄公生誕500年1年前カウントダウンに合わせて配布した限定版御城印ですが、
「金色の限定版はもうありませんか?」と、よくお声がけいただきます。
ご希望にお応えするべく、来年の生誕500年、そのほか何らかの記念に合わせて
限定版も随時計画しますので、今後もこのブログ等でのお知らせをチェックしてください。

新年は1月4日(月)から開館しますので、よろしくお願いいたします。
一足早いご挨拶ですが、
皆さま、よいお年をお迎えください!

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甲斐にやってきた永楽銭(その1)

2020-12-27 13:30:57 | 紹介
武田信玄の暮らした躑躅が崎館の城下町、
家臣の屋敷跡の水路から出土した、ひもでまとめられた「さし銭」と食器類。
展示中の古銭は、「永楽通寳」、中国の明の時代のもの。
当館・特別展示室にて展示中の古銭と食器

どういう訳で、中国の銅貨が、流れ流れて甲斐の地に?

平安時代から徳川幕府が開かれるまで、
主に中国で鋳造された銅貨が貨幣として流通していました。
平安時代には律令体制が崩壊しており、
国内で銭貨を鋳造することは政治的にも技術的にも難しく。
それでも流通は発展し、待ったなし(!)の貨幣の必要性から、
中国から銅銭を”輸入”していたようなのです。

しかし、15世紀半ばから始まる「世界大航海時代」⚓
中国でも共通した気運があったのでしょうか。
中東など周囲の国々との貿易がさかんになって。
そして、支払いは中国鋳造の銅貨は認められず、銀で行われるようになっていきます。
というのも、皇帝の権威に保証されているだけの銅貨です。
他国のシビアな商人は地金主義。だから銅貨は受け取らない!
こうした中国鋳造銅貨の信用失墜は、中国国内にも波及し、やがて日本にも。

当時、日本国内で流通していた銭貨は、中国で鋳造された複数種の銅貨と、
それを模した国産の私鋳銭(しちゅうせん)、
摸鋳銭(もちゅうせん)がありました。
そういった品質がばらばらの銅銭の違いも意識されるようになり、
良銭が好まれ選ばれる一方で、悪銭は厭われるようになります。
当然のことではあるのですが、それでは流通に支障がでてしまう。
室町幕府も大名も「撰銭」を禁じる命令を何度となく出しますが、効果はあまりなく。
最終的に、種類別の換算レートに従って・・ということに。

価値を失いつつある銭貨。
その価値を急落させず、いかに流通させるか。
円滑な流通を維持するための試みは、換算レートの他にもさまざまあったようです。

そのひとつを、当館展示の「古銭」に見ることができるんです♪

中国大陸から甲斐にやってきた古銭・永楽銭のお話。
あともう少し、お付き合いください🙇
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お金を埋めるのって、どんな時? 埋蔵銭💰のお話

2020-12-25 17:52:15 | 紹介
今年もあとわずかとなりましたが、寒い日が続いています。
今日はクリスマスですが、武田神社では新年の準備が進んでいます。
年末年始とお金を使うことも多い時期ですが、昔のお金について
展示のご紹介をしながらお話しします。

武田神社

さて、信玄ミュージアムでは、武田氏館跡をご紹介しております。
展示しているものは、館やその城下町跡からの出土品が中心です。
こうしたものの多くは、とても控えめで、とても寡黙。
でも、確かにそこに存在し、誰かが手にした時代の証。

例えば、「古銭」。
多くは中国で鋳造されたものですが、それをまねた模鋳銭も。
当館では、館跡から出土した古銭も展示しておりますが、
ぜひご覧いただきたいのが、さし銭された古銭。
こちらの古銭、染付は、特別展示室にて展示中!

古銭はきちんとひもに通されて・・・
武田氏家臣の屋敷跡から、貴重な食器と共に出土しました。
他に展示されている陶磁器と比較すると、違いは一目瞭然。
こちらの染付と天目茶碗は、水路にきれいに重ねられ納められた状態で出土。
故に割れも最小限の状態✨

誰が、いつ、何のために、この場所に、こんなふうに納めたのでしょうか。

・・・この地は、かつて信玄公の弟・武田信繁の屋敷があったとされる場所。
その次男の信豊は、信玄公の4男・勝頼公を最後まで支えました。
発掘調査から、これらの食器類は勝頼公の時代に使用されたことも分かっています。

長篠の合戦敗退後、領国支配を強化するため築かれた新府城。
1581年、館・城下町の完成を待たずに、勝頼公は新たな城に移りますが、
その時、さし銭と食器の主も家臣として同行したのかもしれません。

出土品は、その直前に埋めたものだったとすると・・・

その後の武田家の辿る道を知る私たちにとって、
いずれ戻った時の財源というよりは、
「もう戻ることはない」という覚悟や複雑な思いがこもったものに・・・見えませんか。

16世紀前半をピークに、日本各地で、それなりにまとまった量で出土する銭貨。
地中、水中に埋める目的は備蓄のため(?)、
または呪術や祭祀にかかわる(?)など論議はわかれるようですが・・・。
いずれにしても、「永楽通寳」と刻まれた中国の古銭が、
どういう訳で、東国甲斐の水路に埋められるに至ったのでしょう。
次回は、このさし銭を別の視点で見てみたいと思います。
よろしければ、お付き合いください😊 

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昼間の氷❄

2020-12-19 17:21:15 | 紹介
日本海側を中心に、各地で雪への備えが呼びかけられた昨日、
こちら甲府もかなりの冷え込みとなりました。
とりわけ午後は、風も吹きすさむ一歩手前。
当館の旧堀田古城園のひし形のお茶室の前にある、水鉢に張った氷も一日中。
融け損ね、残った氷が見えますか。

先日の冬空とはうってかわり、空だけ見れば冬日和!?
富士山もよく見えました。

いよいよ、凍てつくような冬到来?
旧堀田古城園の主屋では、火鉢の準備が整いました。

真っ赤な南天も😊 
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記念日だから・・ないしょのお知らせ💌

2020-12-17 18:37:11 | 紹介
甲斐の若き当主、武田信虎が、現在は武田神社の建つ地に、
甲斐国統治の拠点とすべく新たな館を構えました。
まだまだ未完成な館に引っ越してきたのが、
今からおよそ500年前、1519年12月20日のこと。

国内の情勢不安定な中、新たな館、躑躅が崎館(つつじがさきやかた)を核として、
家臣団を城下町に集住させ、知行地を再編成、
人心を安定させるための神社仏閣を移転・建立、
商業施設も一緒になった、新たな城下町づくりが行われていきました。

甲斐国内の統一が進んでいく過程で、民に対する”お達し”も広範囲かつ膨大に。
ゆえに文書は朱の印が捺されたシンプルなものになっていきますが、
こうした朱印状の内容を保証したのは、そこに押印されたお館さまの朱印であり、その威厳でした・・・。

ちなみに、信虎公の朱印も時を経るごとに変化し、今日確認されているのは3バージョン。
① 個人印のようなシンプルな印判
②「信虎」鍔形黒印と獅子のモチーフの丸朱印
③「信」の字に対(?)の虎のモチーフの丸朱印
武田3代の朱印。左から、信虎、信玄、勝頼のもの。
上の信虎の朱印は、②と③のバージョンです。
「甲斐国志」より

最後に・・・
ブログをお読みくださった皆さまに感謝をこめて、特別なお知らせです💌

信玄ミュージアムでは、12月20日のお引越しを記念して、
「武田氏館跡・御城印」のシークレットバージョンをご用意いたします🎉
御城印の通常版には、信玄公の龍朱印を押印しておりますが、
お引越し記念の週末、12月19日(土)、20日(日)、21日(月)の3日間限定で、
信虎公の③バージョン、「信+虎」丸朱印を捺した御城印をお配りいたします。

なお、新型コロナウイルス感染が各地で拡大しています。
こうしたお知らせで体調不良にもかかわらず、お越しになられると双方困りますので、
先にお知らせしておきます。
今後、こうしたデザインそのままで朱印だけの変更は、信虎公・勝頼公に関わる
節目や記念に合わせて随時お知らせして配布します。
朱印変更は今回だけではありませんので、くれぐれも慌てず、次の配布のお知らせを
お待ちください。
ちなみに、1月6日は信虎公の誕生日ですので、本来、新年4日から6日まで配布したかった
ところですが、現状を考えますと、正月の人でも合わせて密な状況になりますので、
そのタイミングの信虎朱印の配布は、来年は行いません。
また別の機会を設けてその分の穴埋めはいたします。
ご理解の上、今後ともよろしくお願い申し上げます。

※「武田氏館跡」の御城印は、当館・特別展示室のご入室記念として、
ご希望の皆さまにお渡ししており、販売はいたしておりません。
ご理解のほど、よろしくお願いいたします🙇
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