企画展の前触れです

2024-06-29 12:13:56 | 紹介
平成31年(2019)に武田信虎公による躑躅が崎への館移転と、国の首都となる
甲斐府中を開いて500年という節目から、ここ数年ずっと歴史的な節目続きでありまして
今年は、信虎公没後450年、そして、江戸時代の大名柳澤家が
大和郡山に移封して300年の節目となっています。
柳澤家についてご存じの方がどのくらいいらっしゃるかわかりませんので、少々ご紹介を。

柳澤家は、武田遺臣の家柄で、武田氏滅亡後に徳川家に仕え、柳澤吉保が家督を継いだ
頃は、館林藩(群馬県)の当時藩主だった徳川綱吉の小姓組として仕えていました。
綱吉が五代将軍となると、幕臣として江戸に入り、将軍の側用人として幕政中枢で活躍し。
その功により先祖の地である甲斐国を賜る大大名にまで出世しました。
数値で示すと、石高530石の身分から石高約15万石(実高は22万石)という異例の出世でした。
吉保が将軍から幕政を任されていた頃は、赤穂浪士事件や水戸黄門などの時代劇で
どちらかというと悪役に描かれる場面が多かったこともあり、実績に比べ
評価が低くなっている状況があります。
実際には、礼節を重んじ、学問にも精通した賢明な人物だったことが明らかにされていますし、
武田を語る上でも様々な政策を打ち出した人物でもあります。

そして、その息子の吉里も父に似て学問好きだったようで、書画など優れた作品も
遺しています。
何より、江戸時代で唯一甲府城に入場したお殿様で、
その時、甲府のまちが最も繁栄したようです。
300年前に急な上意で国替えが決まったわけですが、その縁で現在、甲府市と
大和郡山市は姉妹都市を提携していまして、大和郡山市では様々な歴史的イベントが
計画されているわけです。
甲府側では、信玄ミュージアムで武田遺臣、さらにさかのぼると、信玄公と同じ甲斐源氏
という家柄ですので、その部分も含め、今回企画展でクローズアップしていきます。

そうそう、館跡北に位置する下積翠寺町内の興因寺様では、この時期あじさいが
咲き誇っております。
ここには、柳澤家の家老を務めた柳沢権太夫保格夫妻のお墓もあります。
そして、館跡東の大手外曲輪の堀にある蓮は、もう間もなくの開花予想です。
つぼみが多数確認できましたので、早ければ来週からきれいな蓮の花が楽しめると
思いますよ。



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撮影&研修がありました

2024-06-24 11:29:00 | イベント
梅雨入りしまして、雨の日も随分増えましたが、本日は晴れて予想気温も35度になるとか
ならないとか。
ムシムシした甲府盆地です。
そんな不安定なお天気の中、某テレビ局の真面目な教養番組の撮影が20日に旧堀田
古城園でありました。
誰の日頃の行いが良かったのか、ほどよい晴れ間の中、何とか暑さも厳しくなく、
予定通りに撮影が終了し、その中で施設のご紹介もしたところです。
ちょうどクチナシの白い花が順々に咲いていまして、
どこからか種が飛んできたのか、ホタルブクロの花も咲いていました。
中二階の部屋を控室にご用意しましたが、順調に撮影も進んで利用せずに終わりました。
番組名や内容は今は申せませんが、先の話ですが情報公開できる日が来ましたらお知らせしますね。

そして、22日はボランティアガイドさんの研修でした。
暑さが厳しくなる7月下旬以降は、しばらくガイド活動は休止をさせていただきますので、
夏休みの時期に活動できず申し訳ありませんが、ご容赦ください。
今年度に入って最初の全体研修でしたが、昨今需要が高まっている城下町ガイドに
対応するための研修で、今回は信玄公墓所から円光院まで歩きました。
歩くだけならそれほど遠くはないので時間も読めますが、ガイドで話しながらでは勝手が
違うので、皆さんには時計を気にしながら歩いていただきました。
躑躅が崎の麓を歩いて護国神社横を通り、信玄公の墓所まで。こちらでポイントごとに止まって話したこともあって、通常歩いて20分のところを1時間もかかってしまいました(汗)
質疑応答込みではあったものの、参加したガイドの皆さんも
意外と時間がかかることに驚かれたと思います。
織田信長の家臣で、武田氏滅亡後に甲斐国を拝領し、本能寺の変後の混乱の中で
討ち死にした河尻秀隆の墓もありますので、そちらもご案内。

信玄公墓所はきちんと整備されていますが、武田家を滅ぼした人物ということで
扱いの違いに初めてご覧になった方はちょっと戸惑い気味でした。
いろいろな意味で可哀想な武将でございます。

最後の力を振り絞って信玄公の奥さん、三条夫人の菩提寺 円光院へ。
建物は新しいですが、指定も含めて武田家ゆかりの重要な文化財も多く、
三条夫人を偲ぶものも所蔵されています。
お墓は本堂脇を左に曲がって墓地方面へ。
案内板もありますので、初めての方でも迷わずに行くことができます。
平成の終わり頃に修理工事をしましたので、キレイに整備されています。
元々円光院は、甲府の町の南側にあったようですが、いつの頃か現在地に移動して
現在に至ります。
そのせいか、墓所改修時に発掘調査もしていますが、墓石下からは埋葬を
確認できるものは見つかりませんでした。
参加者の方はお疲れ様でした。
ミュージアムに戻ると、最近顔を出し始めたというニャンが。


逃げずに堂々と横切って行きましたので、意外と人馴れしていてびっくりでした。
相変わらず、入れ代わり立ち代わり、ニューフェイスが訪れるミュージアムです。

余談ですが、甲府市保健所では、7月7日(日)午前10時から午後1時まで
保護猫譲渡会を開催するそうです。
詳しくは、甲府保健所衛生薬務課 055−237−2550 まで
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第55回藤村学校「講演~季語から学ぶ甲斐の魅力~」を開催しました。

2024-06-18 15:21:28 | イベント

6月17日(月)
甲府市藤村(ふじむら)記念館で
俳人の保坂敏子さんにご講演いただきました。


前半は、山梨や甲府が詠まれた句をまとめた資料をもとに
説明をしてくださり
後半は、保坂講師から出された季語を使って
実際に俳句を作りました。

実は、私も俳句を書いてみようと思い
いくつか季語を見ていたのですが
なかなか思い出や思いと繋げられず
諦めてしまいました。

皆さんがスラスラと
俳句を書かれていて感動しました。

保坂講師が
「実際に作ることが一番わかるようになります。」と
おっしゃっていた通り
学んだことを、自分の言葉で表現する、挑戦すると
より難しさや楽しさ学ぶことの大切さを実感しますね。

ご参加いただき、ありがとうございました。


次回の藤村学校は8月26日(月)に
第56回藤村学校
「講演~伝統から学ぶ甲府の魅力(その6)
創業129年・水晶細工から医療の世界へ~」と題して
株式会社セイビドー  輿石あやかさんと倉金勇さんに
ご講演いただきます。
ぜひご参加ください!
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初夏の風物詩?

2024-06-14 20:49:39 | 紹介
梅雨になりそうでならない、微妙な感じですが、暑さだけは猛暑です。
本日は全国的に猛暑日の地点が多かったようで、35度超えの場所も多かったようで
本当に地球の気候は大丈夫?と心配になるほど。
そんな中、武田神社ではこの時期の恒例行事となっています茅の輪が登場!
神社の方が暑い中を一生懸命に制作していました。


数年前にブログでご紹介もしましたが、イネ科の茅(ち)(ちがや)は厄をはらってくれるものと
信じられていました。
茅は、茅萱(ちがや)、菅(すげ)、薄(すすき)などのイネ科植物の総称で、それらを束ねて
大きな輪を作り、その輪を8の字を描くように祈りながら3回くぐり抜けると身が清められ、
災厄を祓ってくれるというものです。
完成後、早速説明書きを読みながら無病息災を祈る参拝者の方が続々と。
日本神話のスサノオノミコトに由来する、とも言われていますが、昔からの風習となっています。
茅の輪くぐりは、武田神社だけではなく、日本各地の神社でも行われていますので、
お近くでも体験できるかもしれません。

そして、この時期の恒例といえば、館跡の外郭線を形成する堀跡に植えられている蓮。
2日前の様子ですが、まだ蓮の花の芽は伸びていなかったので、開花までにはもう少し
時間がかかりそうです。
例年ですと、来週末くらいから徐々に開花が見られるのですが、今年はどうでしょうね。
甲府盆地は、昔は各所に湿地帯があり、蓮が植わっていた場所もあったようなのですが、
現在は市街地化され、そうした場所もなくなりました。
ですので、甲府市周辺で蓮がまとまって見られるのはここだけ?のようなので、毎年写真撮影や
絵の題材として訪れる方も多いのです。
開花が楽しみなところです。
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梅雨の足音

2024-06-06 19:36:56 | イベント
このところ、甲府は不安定な空模様です。
6月に入り、いよいよ梅雨入り間近か、という感じではありますが、予報を見ますと
傘マークが並ぶ日も増えております。
朝夕も多少冷え込み気味でしたが、昨日、雲間から見えた富士山が再び白く雪化粧でしたので、
思わず納得。
基本、日中は暑いですが、朝夕は肌寒い日もありますので、山梨にお越しの際は、
一枚羽織るものがあると便利かと思いますよ。

さて、先月まで開催していました企画展も終了し、現在は平常運転で開館しています。
このところ、またまたお見かけしないニューフェイスのニャンも出現しているようですが、
古株の母ニャンは何とか元気?というより、かなりボロボロなご様子です。
このところの雨天の影響か、毛並みも汚れが目立ち気味で少々気がかりでございます。

5日は、ボランティアガイドさんの自主活動の学習会がありまして、参加者の方で
ミュージアムの敷地の北を流れる水路の中に、なんと天然しじみを発見!
最初見た時は、殻だけのものも多かったので、だれか味噌汁のゴミでも捨てたのか
と思いきや、ちゃんと生きたしじみでした。

写真でどれがしじみか、わかりますか?
タニシやミヤイリガイに混ざって、確かに殻を閉ざしたしじみを多数確認。
サイズは結構大きめですよ。
昔は館跡周辺の河川や水路で取れたようで、ご年配の方に以前話を聞いた時には、
採って食べていたと聞いていました。
実際、今でも生き残りがいるんだな〜、と感心でした。
ミヤイリガイで思い出しましたが、地元ではホタル祭りもあるようです。

そして、今月も梅雨に負けずに館跡のご案内のお知らせです。
甲冑姿も雨の日にはいかがするのか、ちょっと気になるところですが、躑躅ヶ崎歴史案内隊の
ご案内のお知らせが届きました。
今週末、6月8日(土)の予定ですので、お越しの際はお気軽にお声がけください。
隊員の皆さんの行いが良いのか、土曜日は晴れ予報です。
この時期、週末の晴れ間は貴重ですので、現地をガイド付きで散策しながら、
武田氏の歴史に浸ってください。
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