秋の夜長イベント「蓄音機の夕べ♪」@信玄ミュージアム

2022-09-30 11:45:41 | イベント
9月も月末日となりました。
真夏の7月20日から開催してきました参加型企画
「決戦川中島 武田・上杉勝者はどっち?」も投票最終日です。
武田優勢の中、最後に経過報告をした後、上杉票が上回る日もありましたが、
結果はいかに?
しっかりと集計、点検の上、近日中にご報告いたします。

さて、秋分の日も過ぎ、日中の陽射しは油断できずとも、
なんだかんだで夜長の秋がやってきました。
そんな夜、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
すっかり色づいたコムラサキ(旧堀田古城園・庭)

信玄ミュージアムでは、今年も「蓄音機の夕べ♪」を開きます。
心地よい秋風が吹く中、普段はなかなか覗けない、夜の旧堀田古城園にお越しください。
昭和初期の料亭旅館の広間で、ひろびろと、
手巻き蓄音機で再生するレコードを一緒に楽しみませんか?
ラインナップは、こんな時だから、懐かしくって、元気をもらえる曲を中心に選ぶ予定です。
昭和初期製造のポータブルの蓄音機♪
旧堀田古城園でお客様のために活躍したはず!?


卓上用の蓄音機♪
この方なくして「蓄音機の夕べ♪」はなし。
安定感ばつぐん!今年も活躍します!

・・・
☆「蓄音機の夕べ」の詳細はこちら↓をご参照ください。

日 時 令和4年10月14日(金)
      開場時間 18時
      開演時間 18時半
      終演予定時間 19時半
場 所 信玄ミュージアム内、旧堀田古城園・主屋
駐車場 信玄ミュージアム南の駐車場、または武田通りを挟んで西側の駐車場
定 員 12名
参加費 無料

※募集期間 10月1日(土)〜10月14日(金)
※入館時の手指の消毒、検温、イベント中のマスクの着用にご協力ください。

参加の申し込み、お問い合わせは信玄ミュージアムまでお願いいたします。
☎055−269−5030
(9時〜16時 火曜日休館)

夜の庭園も素敵☆です。
一人でも多くの皆さまにご堪能いただきたいです_(._.)_
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秋の香り

2022-09-29 16:03:29 | 紹介
残暑が厳しく、記録的な暑さが続いた9月もあと1日。
ようやく暑さも落ち着いて秋らしい日になりました。
信玄ミュージアム内の旧堀田古城園の庭園には、
花をつける草木もあり、料亭旅館時代に植えられた樹木も残されています。
その中でも一際大きい金木犀が1本。

金木犀は中国が原産のようですが、江戸時代には日本に入り、
今では全国各地で観賞用などで見かけることがあります。
信玄ミュージアム開館に先立つ旧堀田古城園の建物修繕工事前には、
大きな金木犀が敷地内に何本か植えられていましたが、今は1本が残るのみ。
旧堀田古城園開業時からこの地を見守ってきた、
そして、見守られてきた樹木です。
とても大きく成長しているので、毎年秋にはたくさんの花をつけ、
ご来館される皆さまをお迎えしています。

今年もいけばな展が開催された日曜まではそれほどでもありませんでしたが、
月曜日あたりから急に開花が始まり、今は満開を迎えています。
そのため、旧堀田古城園内はもちろんですが、ミュージアム側にいても
甘い金木犀の香りが濃く漂ってきます。
金木犀は、香りが強いため好き嫌いが分かれますので、
お好きな方にはたまらないと思います。
一方でその香りが苦手な方もいらっしゃると思いますので、
ご来館時はご注意くださいませ。
庭園もこれから秋色がさらに強まりますので、
ご来館の際は、昭和な趣の建物とともに、
秋の風情をお楽しみください。




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日本古流創流122周年山梨支部いけばな展をふりかえりまして

2022-09-26 12:57:35 | イベント
秋分の日からの9月最後の3連休が終わりました。
今年は9月の2回の3連休ともに台風が接近して大荒れとなりましたので、
お出かけを控えられた方も多かったはずです。
山梨県も23日から24日朝にかけて局地的な豪雨に見舞われましたが、
こちらは大きな被害もなく、何とか24日9時30分から旧堀田古城園を会場に、
日本古流山梨支部の皆様による創流122周年のいけばな展が開催され、
昨日無事閉会いたしました。
お天気も回復し、急に暑さが戻ったこともあり、汗ばむような陽気の中、
大勢の鑑賞者で賑わったようです。

最初にいけばな展のお話を伺ったのは、新型コロナウイルス感染拡大で
世の中の生活様式が一変する以前でした。
その後、120周年のタイミングでの開催を計画しましたが、
信玄ミュージアムが新型コロナウイルス感染拡大に合わせて不定期に、
そして突然の臨時休館を繰り返したために、
日本古流山梨支部の皆さまには多大なご迷惑をおかけしてしまいました。
当時としては、ウイルスの感染力や毒性、重症化なども踏まえ、
臨時閉館はやむを得ない処置であったのかもしれませんが、
地道に調整を重ね、準備してきた皆さまには、心よりお詫びを申し上げます。

そのような経過の中でようやく開催できましたことに、
会場側としても安堵いたしましたが、
2年間の延長期間に研鑽を積まれ、力作ぞろいのいけばな展となりました。
ミュージアムを訪れる県外からのお客様は、
台風の影響などで想定よりやや少なめの印象でしたが、
いけばな展にも立ち寄られた方も多くいらっしゃったようです。
県内ばかりではなく、より多くの方に素敵な作品の数々をご覧いただく場を
ご提供できたことは良かったと思います。
この前のブログでもご紹介しましたとおり、
日本古流と山梨のつながりは歴史的にも深く、
歴史も知っていただく機会となることも利用いただいた理由でもあります。

残念ながら、お越しになれなかった方もいらっしゃると思いますので、
開催会場の雰囲気だけでも写真でご覧ください。
23日は、時折雨が激しく降る中を、大慌てで花や花器を室内に持ち込まれ、
会員の皆さまが一生懸命作品作りに取り組まれていました。
猫の手も貸そうか?とばかりに、警備隊長のお兄ちゃんが見回りに登場。
ありがたいけど、君の出番はないよ(笑)

そして、24日開場前の様子。
近代和風建築の和室の雰囲気と、借景となる庭園。
そして、日本古流の作風がマッチした素晴らしい作品展となりました。

ご来館、ご鑑賞された皆さま、誠にありがとうございました。
このような機会がございましたら、ぜひまたお越しくださいませ。
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日本古流創流122周年・山梨支部いけばな展 終了いたしました。

2022-09-25 16:03:08 | イベント
秋分の日を迎えた後の土日、
当館敷地内、旧堀田古城園にて、いけばな展が開催され、
15時30分をもちまして、盛況のもとで閉会をいたしました。

昭和初期の料亭旅館の主屋の3つの和室に、
所狭しと飾られたいけばなの数々。
部屋に入れば、緑と花の香りいっぱいにつつまれ、なんとも心躍る空間に♪




ダイナミックだけど、細やかな配慮を感じる作風・・・
ひとつひとつの作品に向き合うほどに、ため息❤✨

「日本古流」では、旬の花や葉を使い、高さのある「三才型」という技法を用いるそう。

「三才型」とは・・・
「三才型は天、地、人という三つのはたらきを、真、体、留の三つの役枝によってあらわす花型です。
いけ方や用いる花器によって真、行、草の三形に分けられ、さらにそれぞれが真、行、草に分けられます。
つまり、真の真、真の行、真の草というように真が三つ、行が三つ、草が三つの合わせて
九つの花型が展開されます。」
「日本古流いけばな」HPより


四世家元作品

すばらしい作品を、満を持して発表してくださった皆さま、ありがとうございます。
旧堀田古城園でのいけばな展を、何度も感染症拡大に阻まながらも、
実現までこぎつけた日本古流・山梨支部の皆さまに敬服です。
ありがとうございました🙇
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日本古流って? 日本古流創流122周年・山梨支部いけばな展に寄せて・・・

2022-09-22 17:29:57 | 紹介
華道・・・
室町時代から戦国時代にかけて大成された日本伝統文化の一つです。

社会情勢の不安のただ中の戦国時代には、
京の公家や僧侶が地方に招かれ、京文化を伝えました。
華道もそのひとつであり、池坊などの流派が地方に多くの門弟を育てました。
この時代、その名を華道史に刻み、「池之坊一代之出来物(傑作)」と評価されのが、
華道の大成に貢献した池坊専好が、豊臣秀吉のために立てた「大砂物」。

池坊 いけばなの根源

華の道・・・ですから、武士としての鍛錬と精神の修練の先にも続くものがあり、
茶の湯同様、武士がいけばなに心寄せたのは、
その先の、花を見て万物を見る、懐深い世界観ゆえだったかもしれません。

残念ながら、信玄公といけばなの関わりを記した記録は残されていません。
ですが、武田氏もまた、御成や茶事などの催しで活躍した同朋衆(※1)を抱えていました。
お客様をもてなす席のために、花を生けた同朋もいたはず。
そんな花の姿に、信玄公も何かを感じることがあったとしてもおかしくなく。

(※1)同朋衆は唐物の鑑定と管理、芸能、茶事などをつとめ、
その経験の蓄積はいけばなを中心とした座敷飾りに関する伝書に残されました。
将軍家や大名家周辺には、同朋衆が役職としてあり、
茶道や華道などの発展にも寄与しました。

泰平の世、大成したいけばなは身分の上下を超えて広く普及、
江戸時代中期から後期にかけては、庶民のたしなみ、人気の習い事に。
茶の湯とともに、茶席の花のように自由にいける「なげ入れ花」が流行する一方、
3つの枝による不等辺三角形を「天地人」に見立てた格調高い「生花(しょうか)」様式も整えられ、
それが人気を呼び、女性の入門者も増えたとか。

甲府でもいけばなが広く愛好されたのでしょうか。
華道家・是心軒一露(※2)などを甲府に招いた・・という記録も残っています。

(※2)当時、新たな流派が多く誕生する中でも、
草木の性質に従って花を生けることを本義とし、
陰陽五行思想に、いけばなの形式をもとめた流派、松月堂古流が人気を得ました。
是心軒一露は、その創始者。

鳥文斎栄之「風流略六芸 生花」 太田記念美術館

しかし、明治期に入り、近代西欧化の流れの中で、華道をとりまく状況は悪化。
けれども、いわゆる「お雇い外国人」による日本文化への注目や、
華道家による、博覧会などへの積極的な作品出瓶や女学校での教育活動など、
華道を衰退させまいという尽力があり、
また、急速な西欧化に対する反動から、立花や生花の見直しが行われ、
伝統的国民文化と位置づけられた華道は、その勢いを回復していきます。

そんな中で生まれた流派が、「日本古流」でした。

日本古流の創始者、角田一忠は明治17年(1884)、群馬県生まれ。
生家は農業のかたわら蚕糸機業を営んでおり、
9才で、「綺麗さび」の美意識の流れをくむ正風遠州流に入門、華道を始めました。
その後、青山御流(せいざんごりゅう)(※3)に入門しました。

(※3)祭事・作法などを取り扱った帝の側近、
園基氏(そのもとうじ)(1210-1282)を祖とする流派。

一忠は、若くして華道の奥義に達するほど、才能に恵まれていたと言われていますが、
火事により、茶花の相伝書を全て失ったことをきっかけに、転々流遊の旅に。
そして、静岡で偶然手にしたのが、
甲斐古流の俳人・山口素堂(1642−1716)が遺した書でした。

ここに何か気づき、悟りがあったのでしょう。
遺蹟を求めて、明治30年(1897)、いよいよ甲府へ。
そこで、江戸千家を創始した茶人、川上不白の高弟で、表千家の大家の後押しを受け、
明治33年(1900)、甲斐古流を再興するに至ります。
     
「善しとほめ、悪しといさめて 難波江の 学びの海に 問い交わすため」
この心境を理念に、門下を指導、自身もさらなる研鑽を積んで、
草木自然の理を極めんとしました。

そして、こちらが↓一忠が華道修養の末に到達した境地です・・・。
「いけばなは 偽りなきを 道として 己が心を 映すものなり」

・・・
大正3年(1914)の東京進出をきっかけに、「甲斐古流」は「日本古流」と名を改めますが、
今年は「日本古流」が甲府で再興されて122周年の年。
今週末、その創流の地、山梨で、いけばな展が行われます!

日本古流創流122周年 山梨支部いけばな展
会期 令和4年9月24日(土)、25日(日) 9:30〜16:30
   (最終日は15:30まで)
会場 信玄ミュージアム内、旧堀田古城園

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