企画後期展開催中です。

2024-09-21 14:31:39 | イベント
今年は、武田遺臣で江戸時代中期に5代将軍徳川綱吉の側用人を務めた
柳澤吉保の嫡男で、初めて甲府藩主として甲府城に入城して国を治めた
吉里が大和郡山に国替えになって300年の記念に関連した企画展を開催中です。

前期展では、吉里が自ら描いた武田二十四将図や、信玄肖像画に讃を書した絵画
資料など、柳澤家の信玄崇敬を物語る資料を展示いたしました。
武田二十四将図はサイズも大きく、見応えのある資料でしたので、展示ケースも
ギリギリのサイズ感でした。

お知らせが遅れてしまいましたが、現在は9月14日から11月11日までの会期で
後期展示がスタートしました。

展示資料は、
 渡邊守遂作の武田二十四将図・徳川二十一将図・武田九将図の三幅一対の絵画
 柳澤吉里印章
 武田信玄書状 となっています。
武田九将図となっているものがありますが、この絵については、
人物像を特定する注記等もないため、はっきり武田信玄と家臣団という捉え方で
良いのか少し疑問も残る資料でして、もしかしたら、ライバルの上杉謙信とその家臣を
描いたものである可能性もあります。
 印章は、両面に「吉里」と刻印されていまして、それぞれ黒印と朱印用に使い分けが
されていたことが箱書きからわかるものです。展示資料としては、吉里愛用の印であることも
さることながら、印章にみられる武田家と同じ花菱紋に注目いただきたく、展示をしています。
 最後に武田信玄書状ですが、元は高野山成慶院に宛てた書状群で、何時の時代か
柳澤家が武田家との関係を求めて高野山で武田家から宿坊として認められ、
関わりの深かった成慶院から書状を譲り受けたものと考えられる資料です。
 様々な資料を通して、武田遺臣である柳澤家が旧主家の武田家を尊敬し、
関わりを持とうとしたことを示す資料群となりますので、お近くにお越しの際は
この機会に武田家、柳澤家について学んでいただければと思います。
皆さま、良い連休をお迎えください。
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信玄ミュージアムからのお知らせ

2024-09-11 19:37:44 | 紹介
9月も半ばにさしかかりましたが、相変わらず夏を引きずった残暑が続いています。
例年、そろそろ日中の気温も下がって徐々に秋らしさが顔を覗かせる頃のはずが、
今年はまだまだ35度前後を行ったり来たりというところで、朝夕の涼しさとの
ギャップに苦しむ今日この頃です。

さて、お知らせが2つありまして、
一つ目は、信玄ミュージアム内にあります登録有形文化財の旧堀田古城園を会場に
行われた俳句の番組の放送日がようやく情報解禁となりましたので宣伝します。
覚えている方がいるかわかりませんが、6月上旬のブログで撮影があったことだけお伝えし、
番組名や内容は伏せていました。
それが、俳人の夏井先生と実業家のローランドさんがNHKEテレで放送しています、
「夏井いつきの よみ旅!」
地元山梨県の方から応募のあった俳句のご紹介+ご本人にもご登場いただき、
お二人との軽快な掛け合いで進む教育番組です。
当日、スタッフも待機していて様子を窺っていました。
選ばれてお越しになった方も最初は緊張気味でしたが、お二人や番組スタッフの方の
お気遣いやサポートもあって徐々に盛り上がって行きました。
盛り上がりすぎて、番組の尺を大幅に上回る時間を撮影していましたので、
編集後の番組がどうなっているのか楽しみです。
今週末13日の金曜夜9時30分からですので、ぜひご覧ください。
武田神社や信玄ミュージアムもご紹介いただいていると思いますので(*^_^*)

そして、2つ目のお知らせは、毎月恒例の躑躅ケ崎歴史案内隊の9月活動のお知らせです。

まだ暑さが続いてとお話したところですが、週末土曜日の開催です。
甲冑姿を長時間装着するだけでも大変なことですけど、皆さま、躑躅が崎のお館の
魅力を一生懸命に広めようと頑張っておられます。
お越しの際は、ぜひ武田神社境内に受付を設けていますので、お気軽にお声がけください。

信玄ミュージアムボランティアガイドも9月から活動を再開していますので、
お気軽にお問い合わせください。
団体から個人まで、ご要望に応じてご案内をさせていただきます。
今日もご応募いただいたガイド希望者の方の登録前の事前講習を行いました。
まだまだ募集していますので、興味のある方はお問い合わせください。
お問い合わせは、甲府市教育委員会歴史文化財課 055−223−7324まで
お待ちしています。

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甲府歴史講座~甲府を学ぶ~(前期)第3回を開催しました。

2024-09-02 10:36:53 | イベント
8月30日(金曜日)甲府歴史講座の第3回を開催しました。


「市川團十郎と甲府と絵画」をテーマに
山梨県立博物館 学芸員 松田美沙子さんが講演しました。

甲府城下では小正月になると盛大に道祖神祭りが行われました。
江戸時代後期は、1枚あたり縦約2m横10mにもなる
大きな「幕絵」が数百枚にもわたって表通りを飾り、大変華やかでした。
現存が確認できるのはわずか3枚で、山梨県立博物館が所蔵しています。
(初代歌川広重、二代目歌川広重、月岡著年の作品)

「甲斐廼手振」(かいのてぶり)「甲州年中行事」などに残された記述から
甲府城下の各町でどのような画題で「幕絵」が描かれていたのかわかります。
写真は、松田さんが地図の中で、場所を説明している様子です。

著名な浮世絵師たちが描いた幕絵の存在、
幕絵の大きさや、数百枚もわたって飾ってある様子を想像すると
甲府がどれほど華やかで豊かで文化的だったのですね。誇らしいです。

皆様、ご参加ありがとうございました。
次回は、9月27日(金曜日)です。
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