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今日のコンサートの注目点は、
演奏がどーのこーのじゃなく、
小学生で鮮烈なデビューを遂げ、1人の人間として大きく成長した人間五嶋みどりそのもの。
具体的には、彼女の自己表現の作法とエモーションコントロール。
本日のみどりセレクトは、
モーツァルト、ヤナーチェク、ラヴェル、クルターク!にベートーヴェン、
Gy醇rrgy Kurt醇@g Eight Duos op. 4 - Violin & Cymbalon
(この曲だったわけじゃないけど、クルタークってこんな感じです)
と、理解し得ない作曲家もいたりで、
叙情的鑑賞(感傷)の期待はギブアップ、人間みどり観察に集中です。
大学で教鞭をとるプロフェッサーとしての知性と教養、
社会貢献に積極的な姿勢と経験が、
彼女の音楽性をさらに神に近い位置へ昇華させたに違いない、
という仮説をこの目で確認するために。BRAVO
紛れもなく一流の音楽家でした。
ゆるぎない音への集中力、
指が弦の上を自由自在に動き回り、弓をくねくね操る超技巧、
弓が弦スレスレこする感じの、pが5個くらいつきそうなピアニッシモのロングトーン。
(素人目にもこれ、超むずかしそうでした)
心理学博士号を取得、大学での教鞭による、
思考や経験の幅を広げた結果の、作品や音符への深い理解。
どうやら、彼女も米国市民権を取得したらしいのですが、
そんなこんなで、日本より米国での生活が長いからなのか、
共演者のピアニストがコロラド出身だからなのか、
ヤナーチェクの超ドラマチックなソナタですら、どこかドライでクールなスタンスで、
不思議にニューヨークの乾いた都会的センスが漂っていました。
以前、
NYのアベリーフィッシャーホールでNYフィルを聞いたとき、前半は打楽器をタカタカ鳴らすような超前衛な現代曲、
そして後半はベートーベンやブラームスで終わるというようなプログラム構成になっていて、
友の話によれば、NYの流行はこんな感じであるとのことでした。
日本では、現代音楽のなじみがあまりないため、この手の曲がメジャーな演奏会で
プログラムされることってまだあまりないですよね。
なんか、そんな選曲のレパートリーでも、NYの風を感じたのでした。
あー
NY行きたくなってきた!
NYでミドリ聞きたい!
2011年6月19日(日) 13時~@宗次ホール
共演:オズガー・アイディン(ピアノ)
モーツァルト: ピアノとヴァイオリンのためのソナタ ト長調 K.301、
ヤナーチェク: ヴァイオリン・ソナタ、
ラヴェル: ヴァイオリンとピアノのためのソナタ ト長調、
クルターク:3つの断章 Op.14e
ベートーヴェン: ヴァイオリンソナタ 第9番 イ長調「クロイツェル」 Op.47
アンコール: ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
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