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randomnote

日記。

台湾みやげ話 片岡巌 21

2011年12月10日 | 台湾みやげ話
21◎台湾人の女の纏足(てんそく)とは如何のものですか

此れも支那の風俗を移入した遺物です台湾の女の子が4、5歳になると母親が脚帛(きゃくはく)と云う包帯用の布で足の指尖を尖る様に緊縛(かたくしば)り子どもの泣き叫ぶをも構わず毎日縛って置きます、そうすると足先が腐敗して糜爛(びらん)して膿(ウミ)がでますせれを洗い薬を付けて又々緊纏(かたくまく)のですから子供の悲しみは大抵の事ではありませぬ、こうして永年の間、して居る内に足は発育せず鳶嘴(とびくち)のようになります、其の少程(ちいさいほど)上美人(じょうびじん)として賞美します、
彼の金蓮三寸(きんれいさんずん)とて蓮の花輪(はなびら)に比べて其の少なる程上美人として結婚の際も之が結納金に大なる関係があるのであります、
領台後其の不自然なるを宣伝して漸禁(ざんきん)しましたから今日では殆ど悪習間が無くなりました。

台湾みやげ話 片岡巌 20

2011年12月10日 | 台湾みやげ話
20◎台湾人の音楽は如何ですか

台湾の音楽は支那から来たもので彼の上(しあん)、工(こん)、
乂(つえい)、凡(ほあん)、六(りう)五(う)乙(いつ)の音譜でするので多くの花柳界等で用いる楽器は琵琶、胡弓、柏皷、(ぺくこを)柏板(ぺくはん)(四つ竹の如き物)太鼓、笛等で北菅、南菅、即ち支那北方楽、南支那楽の二つが多く行われて居ります芝居の囃子や、死人の法事の和尚が読経の時の囃子方があります、太鼓と銅鑼と喇叭が入りますから「ピィーピィードンガン、ジャンガン」と、それは騒々しいものであります、併し台南の孔子廟の祭りに用いるものは
笙しょう、簫しょう、 瑟しつ、琴きん、笛ふえ、箎てい、籥やく、鐘しょう、磬けい、皷こ、柷しく、(兆+鼓、とう)、壎くん、等その他種々なる楽器を持って所謂八佾(はついつ)の舞楽をするので古風であります、詳細な事は私の著した台湾風俗誌と云う書にあります。(台湾風俗誌に由る)