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randomnote

日記。

台湾みやげ話 片岡巌 18

2011年12月09日 | 台湾みやげ話
18◎台湾人のお祭りは如何ですか

縣社以上の社格の神社には神主もあり(台湾神社や開山神社等)ますから矢張り諸官吏が列席して祭祀をしますから内地と異(か)はりはありませぬ、。只それ以下の社格の無い神社が沢山ありますが、之等には神主もなく祭りに神主を呼んで祝詞(のりと)を上げる事もなく其の年の祭祀番に當りたる人が供物を供えて焼香禮拜して各氏子は家々にて祭りをするのであるが、大祭(おおまつり)即ち多少格の高い(清国時代に高格のもの)神の祭り(媽祖祭の如く・媽祖のことは前にあります)の時に其の高格の神の輿(みこし)が出る時は以下の末社に至る迄 輿を御交際(おつきあい)に(神仲間が之を禮儀として居るとのこと)舁(かつ)ぎ出して所謂祭り騒ぎをするのであります、この時は各家共一年中の貯蓄を傾倒(かたむ)けて張り込むのであります、各町内でも大いに出費して山車(だし)や飾り物、活人畵轎楽隊(かつじん・がきょう・がくたい)等で市内を練り回る其の人出は幾万と云う程であります常には随分倹約ですがこの時は金銭を惜しまず使う様ですからこの日は一日に八十卓の馳走を(一卓は8人以上、12人位)する家が沢山あるようです。

台湾みやげ話 片岡巌 17

2011年12月09日 | 台湾みやげ話
17◎台湾人の正月は如何ですか

今日では可成(なるべく)内地式に習わせる様にして居りますが尚未だ舊式(きゅうしき)をやって居る人も沢山あります、舊式では支那流の門口の両側の柱の上方の鴨居に紅紙(こうし)目出度い文句の対句即ち一門春色自天来(いちもんのしゅんしょくてんよりきたる)とか桃花春水一時来(とうかしゅんすいいちじにきたる)とか書いて貼る之れが我国の門松の代わりであります、それから家に肉類や油物のご馳走を沢山作って元日を待ちます午前の一時頃より各家共一聲に爆竹を鳴らします、之れが即ち春が来て正月になった合圖があります、年の夜は成る可く寝ずに居て夜の明けるのを待って神仏祖先に焼香禮拝してそれから祝の食事をして年始に出ますが台湾人は酒を嗜みませぬから街路で酔って醜態を演ずる人はありませぬ。


台湾みやげ話 片岡巌 16

2011年12月09日 | 台湾みやげ話
16◎台湾で珍しい食物は何ですか

先ず豚の胎児の料理、蛙の料理等は一寸人が気味悪く思います、燕の巣の料理や米粉(米の素麺とも云うべきもの)玉子の鹽漬それから夏期飲料用にする内地の寒天代用の愛玉子(アイギョクチー)と云う植物の實、仙草(一名千草)と云う草など造り上げた所は寒天の様で一寸珍らしいのであります之は珍らしいと云うのではなく台湾人の経済と云う所から来たのですが甘薯(さつまいも)の千切り干しを飯に入れて食べます之は中南部が最も多い様です。