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randomnote

日記。

台灣風俗誌 夢判断

2014年11月30日 | 台湾風俗誌
台灣風俗誌第10集
第1章 台灣の巫覡(フゲキ) 夢判断


898~901ページ




夢判断

夢に付いては精神の異状の部に詳述せるを以って今茲に贅せざるべし然して本島人が夢は必ず何等かの前兆なるべしと信じ居るものにして一夜夢みるときは必ず之を考ふ若し己れの能力にて判断する能はざるときは学者先生又は朴卦先生の判断を請ふ 先生は古人の夢の有名なるもの即ち林誌の夢、武丁の夢、周の太公望の夢、鄭文公の妾の夢、始皇の夢、沛公の夢、韓信の夢、李白の夢等有らゆる夢の故事を温ね尚ほ相當するものになるときは左の数頁に依て判断す朴卦先生は易卦より判断し或いは又左に依て判するものなりと云ふ







天及び日月星辰の夢の部



1-1 紅天開けたるときは、貴人の推薦あり

1-2 天皇光身を照らすときは、疫病なし

1-3 天晴れ雨散するときは、百憂去る

1-4 天明らかなれば婦人貴生む

1-5 天紅ければ必ず兵起る兆なり

1-6 犬に乗りて天に昇れば富貴となるの兆なり

1-7 天に昇って妻を覔(もと)むれば児女誉れあり

1-8 天に昇って物をとれば位王侯に陞(のぼ)る

1-9 天に飛び上がれば富貴となれる兆にして大に吉

1-10 天に昇り且つ家に登れば高官を得るの兆なり

1-11 天裂くるは國分かるゝの憂あり

1-12 天の星辰を夢むれば明主公卿至るの兆なり

1-13 天将に暁ならんとするものは益々寿命長し

1-14 天河を渡るは大吉なり

1-15 天地合するは希望總べて成る

1-16 天神の使い至るは大吉祥なり

1-17 日月始めて出づるは家庭盛なり

1-18 日月身を照らすは高位を得

1-19 日月落つるは父母殁する憂あり

1-20 日月闇ければ妻孕み且つ吉なり

1-21 日月の出でんと欲するは官職を得

1-22 日月會すれば妻に子ある兆しなり

1-23 日月山を啣むは奴、主を欺くの兆

1-24 日月を抱き或いは負うは貴子王子出づるの兆

1-25 日月を呑むは貴子を産むの兆

1-26 日月を禮拝するは大吉にして且つ昌なり

1-27 日日光星に入るは官位至るの兆なり

1-28 日出でて光りあるは好事あり

1-29 雲開けて日出づるは凶事散するの兆

1-30 星月を拝し香を焚くは大吉なり

1-31 雲忽ち日を遮るは陰かに私あるの兆なり

1-32 星を釣るは病あるの兆なり

1-33 星竝び行くは主人を添ふるの兆

1-34 星を取るは富貴となるの兆なり

1-35 流星落ちざるは主人居を移すの兆なり

1-36 天を巡りて星に擵るは位公卿に昇るの兆

1-37 雲四方に起こるは交易吉なり

1-38 雪身體に落つるは萬事成るの兆

1-39 雲霧物を避蔽するは大吉なり

1-40 雪體を濕さざるは喪あるの兆なり

1-41 雪家の庭に落つるは葬あるの兆

1-42 陰雨晦暗は凶事の兆なり

1-43 雷𩃀鳴るは官位昇身の兆

1-44 雷聲人を驚かすは居を移して吉なり

1-45 雷、地震共に至るは志遂ぐるの兆

1-46 雷光身を照らすは嘉慶あり

1-47 赤虹を夢みれば吉なり

1-48 黒虹を夢みれば凶なり

1-49 霞天に充つれば萬事喜びあり

1-50 狂風大雨は人死亡するの兆

1-51 風人の衣を吹くのは疾病の兆

1-52 忽ち大風あるは國に號令あるの兆

1-53 風吠ゆるが如きは主人遠きより信あるの兆



第二、地理山石樹木の夢の部

2-1 地震あるは官位を移して吉なり

2-2 地裂けるは疾病ありて大凶なり

2-3 田地を開拓するは大吉なり

2-4 地高くして平らかならざるは病あるの兆

2-5 石に臥するは大吉なり

2-6 地中黒氣あるは凶なり

2-7 盤石を夢むるは安穏憂いなきの兆

2-8 巌上に登るは官職移るの兆

2-9 手に小石を弄ぶは貴子生まれるの兆

2-10 自身土を採るは恥辱を蒙ふるるの兆

2-11 山に登りて土を落とすは位を得るの兆

2-12 山に登って怕るは禄位を得るの兆

2-13 山に登って土壌を崩すは凶なり

2-14 高山に遊ぶは春夏に於いては吉なり

2-15 池の辺りに近づけば痒患を避くるの兆

2-16 高山に住するは喜事あるの兆

2-17






















つづく

臺灣人のことわざ。日臺対譯(対訳)焼餅焼

2014年11月25日 | 台湾風俗誌
俚諺(ことわざ)
[や]「焼餅焼き:やきもちやき」

三禮拝六點鐘 サイレエパイ ラクテアムチェン(撈醋矸)(食醋)

臺南重慶寺に昔一箇の醋甕あり妻妾愛衰ふ時、此寺に詣で醋甕を攪拌し祈る時は他女を病ましめ
愛を恢復することを得ると迷信し居れり是より宿六の胸倉を取るを食醋と稱し、
又撈醋矸と云ふ三禮拜云々は一種の謎なり云ふ心は三禮拜は三週間即三七、二十一日、
二十一日は即廿の字、六點鐘は一時二時未刻、三時四時は申刻、五六時は酉の刻なり依て酉に昔は即ち醋の字なりとの意にて醋燒鉼燒の簡稱なり


676ページ 台湾風俗誌 第八集 第1章より



そして、521ページ
第七集 第1章 臺灣人の怪談奇話 第40節に同じことが書いてありました。

「重慶寺の酢瓶」
重慶寺は臺南市重慶寺街にあり、元基本堂に一個の醋瓶あり、此の醋瓶は放蕩を止めしむるに効ありと云ふ、
例えば夫が蓄妾をなし其妾を愛して正妻を疎んずるが如きことあるときは、正妻は此の重慶寺に詣で焼香焼紙の後、本堂の本尊千手観音に祈願し、夫の心を挽囘せられんことを祈り、而して箸を以って其の醋瓶を攪拌すること二三囘、斯くん詣っる二三日にして不思議にも夫の心變り、其の心正妻に傾くと云ふ、今臺灣語に撈醋矸ラオソオカヌ「嫉妬」なる語は之より出づと云ふ。

昔新港社別婦歌。 ( 生蕃の歌 第四集 第2章 第18節)

2014年11月22日 | 台湾風俗誌
昔、新港社別婦歌

馬無艾幾喇。(マアブウカイキイラア)
唷無晃米哰。(イオクブウコンミイアイ)
加麻無知各交。(カアマアプウテイコクカウ)
麻各巴圭里文里文蘭彌勞。(マアコクパアケエリイブンラヌミロオ)
查美狡呵呵孛沈沈々無晃米哰。(サアビイカアアアフツテムイオクブウコンミアイ)
爰如眞落圭哩其文蘭。(オアヌズウシヌロオケエマイキイブヌラヌ)
査下力柔下麻勾。(サアハアリヨクジウハアマアコオ)

我愛汝美貌之意
不能忘
實々想念
我今去捕鹿
心中輾轉愈不能忘
待捕得鹿
囘來便相贈



歌の意は、
我常に汝が美貌を愛す、忘れんとするも忘る〃能はず、実に之れのみを思ふ、
我今去ひて鹿を捕へんとす、而も心中輾轉として愈愈忘るる能はず、女よ鹿を捕へて来るのを待て、帰り来れば必ず女に贈らん