史上ワースト2の視聴率だった『第58回NHK紅白歌合戦』を今年も見ました。
今年のお目当ては勿論、不屈のオールドルーキー馬場俊英が歌う、“スタートライン~新しい風”のステージを見ることにある。
“スタートライン~新しい風”のフレーズ、
「だから そうだよ くじけそうな時こそ 遠くを見るんだよ
見えない このスタートラインから また ここから 」
に胸が詰まる。
実は応援歌の類が大嫌いで、「岡村孝子の“夢をあきらめないで”を聴きながら頑張りました」的な人様のコメントを聞くと虫唾が走る性格なのだが・・・。
ビリー・ジョエルの「Honesty」を思わせるサビのメロディの馴染みやすさもあって、かく言うアタクシ店長は、広島サンマリで初めて彼のライブを聴いていらい、9月に発売されたアルバム『青春映画が好きだった』を聴いている。
馬場俊英の歌声は甘美でもなければ、情熱をたたえたものでもない。
ただ、ふだん気づかない心の痛みに、隣で静かに語りかけてくれているようだ。
アルバム『青春映画が好きだった』(フォーライフ)は、前向きなメッセージソングから心に染み入るラブソングまで、その時々の情景が浮かんだり、自分の思いと重ね合わせたりしてつい、口ずさみたくなる。
今年40歳。「不惑のオールドルーキー」。そして、不屈の人だ。
バンド活動を経て平成8年、28歳でメジャーデビュー。
7枚のシングル、3枚のアルバムを出しながらもヒットに恵まれず、32歳で契約解除。だが、音楽の道をあきらめるどころか、新たな目標を自分自身にかした。
「いつか、大阪野外音楽堂に3000人集めてワンマンライブをしよう。『野音でピース』だ」
インディーズに移り、再起をかけて、知り合いのいる大阪に向かう。自主製作のCDを紙袋いっぱいにつめて、レコード店を一軒一軒回った。
「レコード店で『CDいらないよ』って言われるのが、『お前は存在価値がない』 と否定されているようで…。
ならば、大勢より一人ひとりの心を揺さぶるべく、3年間がむしゃらにやってやろう、と誓った」
愛車のワゴンに機材や即売用のCD、Tシャツを積み込んで全国を回る日々。機材の搬入からCDの手売りまで、何でもこなした。本番ではギターを弾く手がしびれることも度々だった。
「インディーズになって、CD1枚買ってもらうことがいかに大変か、身をもって感じましたね。僕の音楽を愛してくれる人々の思いまでも大切に歌い上げたい気持ちが強くなったんです」
転機が訪れたのは5年前。野球少年だった自分のこれまでを、試合に重ね合わせて力強く歌った『ボーイズ・オン・ザ・ラン』が大阪のラジオで頻繁に流れ、人気デュオのコブクロがカバーしたことから、徐々に人気を獲得。38歳で再度メジャーデビューした。
今年4月、悲願だった大阪野音に3000人を集め、「野音でピース」を達成した。3年前、わずか30人しか集まらなかったライブからは想像もつかないステージ。会場では、8歳の男の子から80歳の男性まで『ピースピースピース!』と両手を挙げて喜ぶ声が地鳴りのように響き渡った。
まさに歌のごとく、さまざまな局面で岐路に立ち、迷い、憂うことが多い40歳で放った鮮やかな逆転ホームラン。
今夜大晦日のNHK紅白歌合戦で歌った馬場俊英の代表作、「スタートライン~新しい風」は、以前に発表した「スタートライン」をコブクロの小渕健太郎がプロデュースし、リメイクしたもの。
散髪(ヘアメイク?笑)し、小ざっぱりしたステージ衣装に身を包んだ馬場ちゃんは、やや緊張した面持ちで登場した。
レコード店回りをしていたときの情景が、彼の脳裏に蘇っていたのではないだろうか。
ステージが始まり、馬場ちゃんの桧舞台を小渕健太郎くん(コブクロ)がバック・バンドのギタリストとして、金城綾乃(Kiroro)はピアノの演奏でしっかりサポートしてました。
「・・・あと少しだけもう少し 強くならなくちゃ
でも大切なことはいつも 誰も教えてくれない・・・」
のフレーズでは、国民の期待に応え無礼者をマットに沈めた内藤大助選手のカットインされる表情もよかった。
大舞台に立った馬場ちゃん、史上最年長33歳でのタイトル防衛に成功した元イジメられっ子だった内藤大助選手・・・地獄を味わった不屈の人たちが、はにかみながら笑顔を向ける眼差しの奥には、力強い優しさと自信に満ちていた。
スタートライン 作詞・作曲 馬場俊英
もうダメさ これ以上は前に進めない
そんな日が誰にだってある
だけど雨でも晴れても何でもいつでも
その気になりゃ何度でもやり直せる 何度でも
これからのことを思うと 負けそうになる
心配なことがあって しゃがみそうになる
あと少しだけもう少し 強くならなくちゃ
でも大切なことはいつも 誰も教えてくれない
だから そうだよ くじけそうな時こそ
遠くを見るんだよ
チャンスは何度でも 君のそばに
この道の先に何が待ってるのかなんてこと
わかるわけない
答えがあってもなくても YesでもNoでも
決めた道を行くしかないさ
あるだろ? そんな時
青春と呼べた 時代は過ぎたのに
今でも心の奥に 風が吹きぬける
優しい人にばかり 悲しみが降りかかる
報われないことが ここには多すぎる
だけど そうだよ どんな時も
信じることをやめないで
きっとチャンスは何度でも 君のそばに
だから そうだよ くじけそうな時こそ
遠くを見るんだよ
見えない このスタートラインから
また ここから
きっと そうだよ いつかきっと
真心が何かに変わるんだよ
そうさチャンスは何度でも いつも君のそばに
いつも君のそばに
今年のお目当ては勿論、不屈のオールドルーキー馬場俊英が歌う、“スタートライン~新しい風”のステージを見ることにある。
“スタートライン~新しい風”のフレーズ、
「だから そうだよ くじけそうな時こそ 遠くを見るんだよ
見えない このスタートラインから また ここから 」
に胸が詰まる。
実は応援歌の類が大嫌いで、「岡村孝子の“夢をあきらめないで”を聴きながら頑張りました」的な人様のコメントを聞くと虫唾が走る性格なのだが・・・。
ビリー・ジョエルの「Honesty」を思わせるサビのメロディの馴染みやすさもあって、かく言うアタクシ店長は、広島サンマリで初めて彼のライブを聴いていらい、9月に発売されたアルバム『青春映画が好きだった』を聴いている。
馬場俊英の歌声は甘美でもなければ、情熱をたたえたものでもない。
ただ、ふだん気づかない心の痛みに、隣で静かに語りかけてくれているようだ。
アルバム『青春映画が好きだった』(フォーライフ)は、前向きなメッセージソングから心に染み入るラブソングまで、その時々の情景が浮かんだり、自分の思いと重ね合わせたりしてつい、口ずさみたくなる。
今年40歳。「不惑のオールドルーキー」。そして、不屈の人だ。
バンド活動を経て平成8年、28歳でメジャーデビュー。
7枚のシングル、3枚のアルバムを出しながらもヒットに恵まれず、32歳で契約解除。だが、音楽の道をあきらめるどころか、新たな目標を自分自身にかした。
「いつか、大阪野外音楽堂に3000人集めてワンマンライブをしよう。『野音でピース』だ」
インディーズに移り、再起をかけて、知り合いのいる大阪に向かう。自主製作のCDを紙袋いっぱいにつめて、レコード店を一軒一軒回った。
「レコード店で『CDいらないよ』って言われるのが、『お前は存在価値がない』 と否定されているようで…。
ならば、大勢より一人ひとりの心を揺さぶるべく、3年間がむしゃらにやってやろう、と誓った」
愛車のワゴンに機材や即売用のCD、Tシャツを積み込んで全国を回る日々。機材の搬入からCDの手売りまで、何でもこなした。本番ではギターを弾く手がしびれることも度々だった。
「インディーズになって、CD1枚買ってもらうことがいかに大変か、身をもって感じましたね。僕の音楽を愛してくれる人々の思いまでも大切に歌い上げたい気持ちが強くなったんです」
転機が訪れたのは5年前。野球少年だった自分のこれまでを、試合に重ね合わせて力強く歌った『ボーイズ・オン・ザ・ラン』が大阪のラジオで頻繁に流れ、人気デュオのコブクロがカバーしたことから、徐々に人気を獲得。38歳で再度メジャーデビューした。
今年4月、悲願だった大阪野音に3000人を集め、「野音でピース」を達成した。3年前、わずか30人しか集まらなかったライブからは想像もつかないステージ。会場では、8歳の男の子から80歳の男性まで『ピースピースピース!』と両手を挙げて喜ぶ声が地鳴りのように響き渡った。
まさに歌のごとく、さまざまな局面で岐路に立ち、迷い、憂うことが多い40歳で放った鮮やかな逆転ホームラン。
今夜大晦日のNHK紅白歌合戦で歌った馬場俊英の代表作、「スタートライン~新しい風」は、以前に発表した「スタートライン」をコブクロの小渕健太郎がプロデュースし、リメイクしたもの。
散髪(ヘアメイク?笑)し、小ざっぱりしたステージ衣装に身を包んだ馬場ちゃんは、やや緊張した面持ちで登場した。
レコード店回りをしていたときの情景が、彼の脳裏に蘇っていたのではないだろうか。
ステージが始まり、馬場ちゃんの桧舞台を小渕健太郎くん(コブクロ)がバック・バンドのギタリストとして、金城綾乃(Kiroro)はピアノの演奏でしっかりサポートしてました。
「・・・あと少しだけもう少し 強くならなくちゃ
でも大切なことはいつも 誰も教えてくれない・・・」
のフレーズでは、国民の期待に応え無礼者をマットに沈めた内藤大助選手のカットインされる表情もよかった。
大舞台に立った馬場ちゃん、史上最年長33歳でのタイトル防衛に成功した元イジメられっ子だった内藤大助選手・・・地獄を味わった不屈の人たちが、はにかみながら笑顔を向ける眼差しの奥には、力強い優しさと自信に満ちていた。
スタートライン 作詞・作曲 馬場俊英
もうダメさ これ以上は前に進めない
そんな日が誰にだってある
だけど雨でも晴れても何でもいつでも
その気になりゃ何度でもやり直せる 何度でも
これからのことを思うと 負けそうになる
心配なことがあって しゃがみそうになる
あと少しだけもう少し 強くならなくちゃ
でも大切なことはいつも 誰も教えてくれない
だから そうだよ くじけそうな時こそ
遠くを見るんだよ
チャンスは何度でも 君のそばに
この道の先に何が待ってるのかなんてこと
わかるわけない
答えがあってもなくても YesでもNoでも
決めた道を行くしかないさ
あるだろ? そんな時
青春と呼べた 時代は過ぎたのに
今でも心の奥に 風が吹きぬける
優しい人にばかり 悲しみが降りかかる
報われないことが ここには多すぎる
だけど そうだよ どんな時も
信じることをやめないで
きっとチャンスは何度でも 君のそばに
だから そうだよ くじけそうな時こそ
遠くを見るんだよ
見えない このスタートラインから
また ここから
きっと そうだよ いつかきっと
真心が何かに変わるんだよ
そうさチャンスは何度でも いつも君のそばに
いつも君のそばに