昭和三丁目の真空管ラジオ カフェ

昭和30年代の真空管ラジオを紹介。
アンティークなラジオを中心とした、自由でお洒落な、なんちゃってワールド♪

オークション負け犬日記 Vol.2 ~捕り逃がしたカナリヤたち~

2006-10-16 | 東芝 かなりやシリーズ
 ボクが真空管ラジオのコレクション&レストアを密かな趣味としていることを知っている知人から、「かなりや何羽になりました?」と、からかい気味に尋ねられる。いつもこのブログをご覧いただいている方々は、ピン!とこられたはずだ。 

 そう、ワタクシ、何気に東芝製真空管ラジオ かなりやシリーズを集めているのですが、この1~2ヶ月の間、かなりやシリーズの中でも比較的珍しい機種が相次いでオークションに出品された。

          

 左上から、かなりやH、その下がかなりやD、右上がかなりやの前身である5LA-28、下はかなりやF。どの機種も昭和29年~30年前期にかけて発売された、AM中波専用ラジオである。所謂、かなりやシリーズ初期モデルであり、デザインもクラシカルな雰囲気が漂い、コレクターには堪らない一品であろう。 そのため価格も高騰し、いずれも¥10,000以上。¥20,000前後で落札された機種もある。

              

 かなりやシリーズと同時期に発売された、このマツダ(東芝)製の「地球儀ラジオ」などと言う、ふざけた名前の変な形のラジオは、なんと!¥32,500の値をつけた。

 いつもボヤくのだが、こちらは少ないお小遣いをやり繰りする関係上、最高入札額を¥5,000に自主規制しており、送料、振込手数料を加えると、さらに¥1、500程度加算されるため、貧乏っちゃまサラリーマンにはこの金額が限界だ。オークション終了10分前後から繰り広げられるバトルを指をくわえ、眺めているだけである。

 「¥5,000?何をしみったれたこと言ってるの!」と思ったアナタ!!・・・考えてもみてほしい。居酒屋1回分、キャバクラ1セット分の金額である。

壊れた真空管ラジオを1台買うお金があれば・・・
  ・オネーちゃんを引き連れて、それなりのお店でランチを楽しめます。
  ・デート代を割り勘にしようなどと、年下の女性に気を遣ってもらわなくてすみます。
  ・出張帰りの度に、美味しい駅弁と缶ビールを心置きなく、楽しめます。
  ・ファミレスへ仲間数人で行き、ドリンクバーも付けて奢り、株が上がります。
  ・マクドナルドで「ポテトはいががですか?」と勧められても、断わりません。

 冗談とも本気とも取れぬ話はともかく、最近、真空管ラジオの取引価格の高騰が気になるこの頃。自由主義経済の原則からして、可処分所得の多い人ほどオークションは有利なのだが、「自分のポリシーを守りつつ、細く長く付き合っていくことが、King of the Hobbyの道だ!」と今日も自分自身に言い聞かせる、妙にウラ淋しいトホホな秋の夜である。