昭和三丁目の真空管ラジオ カフェ

昭和30年代の真空管ラジオを紹介。
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店長愛用グッズ~レイバン サングラス RayBan~ 

2006-10-03 | 昭和三丁目の真空管ラジオ
サングラスといえば RayBan。1930年、「Rai(光線を)Ban(遮断する)グリーンレンズ」が米空軍に採用され、翌年サングラスブランドとしての「レイバン」が誕生。当初パイロットやハンターなどのプロ仕様を中心に普及していたが、70年代より映画のタイアップや銀幕スターの愛用をきっかけにファッションアイテムとしての位置へと君臨し、現在世界の一流ブランドとして名を馳せている。

          

レイバン RB4063-623-40(Made in Italy 定価18,900)の特長は、フロントをハーフ・スケルトンにし、アームをブラックで決めたフレームと、フラッシュミラーで目を完全に隠す、ワイルドなレンズが融合したデザインにある。

          

またレンズ縦幅の狭い素直なスクェアのレンズシェイプでありながら、全体に曲線を多用したモデルでもある。写真のように正面から見るとスクエアな印象があるものの、フレームはサイドに大きくラウンドしており、全体的にボリューム感とシャープな雰囲気があい交わり、独特のインパクトを与える。

          

 ボクの場合、近視が酷く、度入りサングラスを着用しなければならない。最近では、OAKLEY(オークリー)やPOLICE(ポリス)、KILLER LOOP(キラーループ)なども人気が高いが、ボクとしては、「サングラス=レイバン」の公式・定理は崩せません。

ここでレイバンにまつわるウンチクを少々・・・

<レイバンの誕生> 1923年5月、米国陸軍航空隊のジョン・マクレディ中尉は、フォッカーT2型輸送機による北米大陸無着陸横断飛行に成功。彼は、飛行中の強烈な太陽光線による視力の消耗、頭痛や吐き気に悩まされた経験からパイロットの目を保護するサングラスを依頼した。これを受けて、幅広い分野から優秀な技術者を動員し、6年もの長期にわたって徹底研究した結果 、ボシュロム社は紫外線を99%、赤外線を96%カットという世界初の光学的裏付けを持つレンズ、”レイバングリーン”を完成させた。今日でも定評のあるこのレンズは当時の米国政府規格を大幅に上回る画期的な機能を備え、1930年「アビエーター・モデル」と称されたサングラスは米空軍に正式採用された。

          
         1930年アメリカ空軍に採用された「アビエーター・モデル」

1937年、ボシュロム社は「光を遮る」という意味を込めた「Ray-Ban」ブランドを誕生させるとともに、米空軍に採用された優れた光学レンズとティアドロップ型のフレームからなるサングラス「アビエーター」モデルの市販バージョンを「クラシックメタル」のモデル名で販売開始した。このスタイルは、後にレイバンのベストセラーとなり、サングラスの模範的スタイルとなり、以後60余年を経たRay-Banは、サングラスの代名詞となっている。

          
          1937年発売ティアドロップ型フレーム「クラシックメタル」

さらに1938年には日本で爆発的なブームとなった「シューター」が登場し、イエローのレンズ「カリクローム」もこの時に生まれた。そういえば、射撃手達に人気のあった「シューター」のブリッチ部のO型リングには沢山の説がある。有名なところでは、射撃手達に広く愛用された理由としてその昔、ブリッチ部のリングにタバコを差しておくと、「立ち昇る紫煙によって風の向きが分かる」と言われたものではあったが、実は純粋にフレームの結合をより強化するためのパーツである。

          
          1938年発売の「シューター」とイエローのレンズ「カリクローム」 

発売当時アメリカでは、各種射撃雑誌に説得力のある広告が掲載された。その中でも銃のトラブルによる機関部破裂で顔面 を負傷した射撃手が「私はレイバンを掛けていたことで、アクシデントから目を守る事ができた」というコメントは世界中のシューター達を感銘させた。

<レイバンのアドバンテージ> 1956年、レイバンのマーケティングに大きな転機が訪れた。サングラスをファッションやアクセサリーとする風潮が目覚めたのだった。これをとらえレイバンの製品ラインを大幅に拡大し、毎年多数の新製品を導入するようになる。これらのサングラスは、従来の機能重視のサングラスにファッション性も加味して開発されたため、フレームのデザインや飾り、カラーにおいて、画期的なものだった。
1987年、レイバン誕生50周年を記念し、日本人とは様々な意味で縁の深いマッカーサー将軍にちなんだ、「クラシックメタル」に風格を持たせた「ザ・ジェネラル」が発売された。
レイバンサングラスは、本来、目を保護するために開発されたものだが、その究極の機能性から生まれたファッション性も、いまや世界中から多大な評価を得ている。それを象徴するように、この年、A.F.D.I.(アメリカンファッション・デザイナー評議会)から、ファッション界におけるレイバンの貢献に対して名誉ある賞を贈られている。ただのファッショナブルサングラスに対し優れた光学技術のアドバンテージに裏付けされたレイバンサングラスは、アイデンティティ・アイテムとして、愛用者はますます増え続けていくことになる。

<映画の中のレイバン>  機能に重点を置いたレイバンサングラスは、以後実用的なプロフェッショナル・アイテムとして定着していく。パイロットのみならず、ハンター、ヨットマン、フィッシャーマン、ドライバー、警察官などのあいだで、急速に普及していった。

          
          1950年代半ばに登場した「ウェイファーラー」 「キャラバン」

50年代半ばアメリカの市民生活にもようやく余裕が出始めた頃新製品「ウェイファーラー」が発売される。クラシックでシンプルなデザインとカラー、丈夫な構造、優れた装着感などを持つこのサングラスは、発売以降40年間の長きにわたって、着実な販売実績を維持した。このころ、レイバンは様々映画のシーンに登場することになっていく。「ゴーストバスターズ2」「ダイハード2」「ハードウェイ」「オールウェィズ」「ブルース・ブラザース」とその数は数えきれない。不良っぽいイメージのあったウェイファーラーはこの映画デビューをきっかけに人気が急上昇した。珍しいモデルも登場した。「バックドラフト」ではシグネット。「トータル・リコール」ではデコのブラックが採用されている。映画の中のレイバンを見ているだけで、このレイバンというサングラスは、アクション映画からミステリー、そしてSFまでおよそありとあらゆるジャンルの映画において、主役を引き立てるスパイスの役目を果 たしていた事が見てとれる。

 この夏のある日、知人の女性から「店長~、そのサングラス・・・長瀬智也がかけてたのと一緒ですね! 似合いますよ~♪」と。

思わず赤面し、うろたえるボクの表情を、このレイバンは見事に隠してくれた。