湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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サン・サーンス:動物の謝肉祭

2005年02月23日 | フランス
○エリヤスベルグ指揮ソヴィエト国立交響楽団のメンバー、ギレリス&ツァーク(P)、シャフラン(VC) (GREAT MUSICIANS of Palmira Du Nord/MELODIYA)1951・CD

雑音が混じり聞きづらい箇所も少なからずあるが(板起こしだろう)演奏はなかなか楽しめるもの。フランス的な愉快さというものはないが、音楽を楽しむという意味では十分に楽しんで弾いてる感じがする。マジメではあるがクソマジメではない、このへんの匙加減がいい。そうそうたるメンツの割に技巧バリバリな感じがしないのも親近感を感じさせるゆえんか。たとえば水族館の表現意欲の強さには違和感を覚える向きもあるかもしれないが、そもそもこのあたりを中心としてこの演奏は「展覧会の絵」的な印象を強く与えるもので、サン・サンが筆のすさびとした部分を前衛性ととらえて強く表現しなおした感がある。私はけっこう好きだが違和感を感じる向きはあると思う。シャフランの白鳥はあっさり潤いが足りない解釈で今一つな感じ。でも「瀕死の白鳥」みたいな余計なイメージを排した演奏として評価する人もいるかもしれない。終曲はもう、これはチャイコだ。チャイコフスキーのバレエ曲のフィナーレである。ゴージャスで力感に満ちた曲は僅か2分弱で終わるが、強烈な印象をのこす。総じて○。エリヤスベルグ(エリアスベルグと書く人が多いけどどっちが正しいのかわかんない)は主として伴奏指揮者として数々の名演のバックをつとめたことで知られるソヴィエト指揮者の代表格のひとり。
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