小林真 ブログ―カロンタンのいない部屋から since 2006

2006年開設の雑記ブログを2022年1月に市議当選でタイトル更新しました。カロンタンは40歳の時に飼い始めたねこです

“ながつきそれいゆ”~ラヴェルのきいた「素晴らしい曲」

2007-09-05 16:33:11 | 週間日記
水曜夕方更新。先週日記です。

27日(月)昼、いつもの電話取材~晩、別府・のび太でカレーうどんはやっぱりうまい~塾、中3M君といたら映画ビデオ返却にOB・K君登場で映画の話も。この日返却は『こわれゆく女』『レイジングブル』『ロッキーホラーショー』など、貸したのは『ライトスタッフ』『カジノ』。川本讃岐うどんの話きく
28日(火)前夜は作業中寝てしまったのでこれはチャンスと、その川本讃岐うどんへ。大盛あつあつ200円+天ぷら50円で食べてまあまあで、秘境感覚あふれるロケーションや「小さい子連れお断り」、混雑時は「仕事の人優先」というおとななポリシーにも驚~帰って仕事~晩は同級生M君宅へ。職人N君と妻子とともに
29日(水)帰って仕事~前回、"The Last Rose of Summer"をきく~塾で中3M君と~出張授業、中2Cさんに『僕等がいた』というマンガ借りて合間に読んでやはりなかなかクラシックなつくりと納得
30日(木)昼から築地事務所へ。有楽町で降り、まずマイミクシィの方の愛ねこの作品が出ているという「ウチの猫(コ)展」は小さくとも幸福な10分あまり~事務所入り前ラーメンは銀座・萬福はパーツ見事も全体にパンチ欠ける~校正作業バリバリ~22:30終了~先に帰ったOB・I君から連絡あり、前に頼んだI君の2年後輩のOG・Sさん勤める池袋の美容室でカットモデル中という。終わったらうちで飲みましょうというI君の申し出があり、1年半あってなかったSさんにも会えると池袋に。グッドな美容室でフレンチブルわんこに歓待されハッピーベリー~ではと、餃子、豆腐などとビール、ビールもどき買い、埼玉との県境にあるⅠ君宅へ。すると、「しまった、センセーすみません、会社にカギ忘れました」で、しかたなく真夜中に大家さんピンポンも留守らしく出ず、難民となってまず付近の公園へ~なんだかんだと楽しく話していたが、近くに謎の呪文を唱える人が現れたのでひとまず避難~餃子など食べられないので再び西友でビール類補充と、若いのにI君が好きだという魚肉ソーセージほか買い、親切な店員に事情説明~第二の流浪の地、神社で賽銭1円でお参りして難民活動継続~寒くもなって、I君が「J(ファミリーレストラン)がずっとやってますよ」というので移動~しかしドリンクバーを前に置いて、じゃあと電車で読み始めたずっと前に買ったのが出てきた立花隆を開くと途端に眠気~職務に忠実な女子店員に3度起こされる戦闘の後、もう電車が動いたと店を出たが、レジで申し訳ございませんでしたと詫びる敵軍の将に、I君がいやいやこちらこそ、カギを忘れて入れないんですと事情説明の後、長い夜をワークと難民活動、立場の違いこそあれ全力を出し合った相手を称える、なんか、ローマ時代のような朝~通勤客の中、文字通りキャリーものとなった餃子のニラのにおいをかぎながら眠る~翌日、このキャリー餃子はいつの間にか姉の息子が食っていた
31日(金)帰深~ねこにキャネット~3ヶ月前売が切れるのでシネマテークたかさきで2本立て。普通ならみそうもない『あしたの私のつくり方』はあまりの定型ぶりに辟易としつつ、最後にはほろり~こちらは硬派な南ア『ツォツィ』は、実際のものとは思えない色の町など興味深くはあった~時間なく帰深し秋元町・喜楽でタンメン。前夜から何も食べてなかったのでうまかった~塾でM君と北辰テスト対策
1日(土)昼は仕事+競馬~塾でM君と北辰テスト対策~帰りに9月に入って解禁のさんま購入。with これもキャリーの豆腐
2日(日)昼は仕事+競馬~夜は今日は家だと久々にナスを、ジャガイモとともに天ぷら~早々寝る

8月が終わって一番好きな月。さんまも食べ頃、長月がやってきた。
長月ともなると涼しい日が続いて安心していたら、週明けて突然に日が照る。でも平気さ、お前は8月の太陽ではないのだからな、“ながつきそれいゆ”なんて、窓でも開けておけばやり過ごせるだろうと思ったのもつかの間。じりじりと気温は上がり、ねこはにゃおんという。こりゃたまらんと、窓を閉めてカーテンを閉じ、エアコンさまにお働きいただく根性なしでした。

とそんな毎日で、自室エアコン不調で直していないので母屋居間の居候生活が続いているが、CDを運ぶのも面倒だし、無線でなく有線で繋いでいるのでネットラジオをよくきいている。もっとも気に入っているのは accuradio で、朝はクラシカル・ロマンティックピリオド、夜はジャズ・ラテンイリュージョンなどが多いのだが、ほかにもないかといろいろ探し、何とも便利なポッドキャスティングが見つかった。
Yahoo では上位にランクされる『クラシック名曲サウンドライブラリー』。著作権の問題がどうなっているのかわからんが、数々の名曲が名演できけ、しかもダウンロードまでできる。フェルトベングラーなど著作権が切れていそうなのもあるが、新し目の演奏家のもあるからよくわからない。でも、こうしたことが可能なら、音楽シーンはもっともっと豊かになるだろう。ポピュラーでは、坂本龍一、佐野元春、鈴木博文といった名前もある。

センスのいい解説もついた『クラシック名曲サウンドライブラリー』のラインナップは、私のような初心者に毛の生えた程度のクラシックファンにはうってつけ。「Ever」とか「100シリーズ」のようなものだが、演奏のセレクトは意外に凝っていて、たとえば、これはCDで持っていたがサティ『ジムノペティ』はドビュッシーが生涯二曲しかないという他人の曲のアレンジ、こっちは初めてきいたドビュッシー『牧神の午後』はラヴェルのピアノ二台アレンジという具合で楽しませる。

この三人のフランス作曲家の関係は興味深いが、今回まずきいてみたのは、自分ではアナログしか持っていない、ラヴェルではもっとも好きな曲といっていい『亡き王女のためのパヴァーヌ』。
実は二十歳くらいの時、わけのわからぬ理由でラヴェルに反感を持っていた。その理由とはサティがよく揶揄していたから。同じようなのに、ヌーヴェルヴァーグ青年がトリュフォーが批判していたからという理由でルネ・クレマンを嫌うというのがあるそうだが、同じようにサティが鼻持ちならんといったラヴェルは嫌なやつ。サティと関係の深い、コクトーの名著『エリック・サティ』、訳は坂口安吾/佐藤朔、で読んだ、サティがドビュッシーのお見舞いに行くシーンもあって、当時の自分の中の順番は、サティ、ドビュッシー、ラヴェルの順だった。
未だにもったいつけた『ボレロ』は好きになれないが、いつまでもそんなこといってられない。ドビュッシーとよくいっしょにのCDに入ってる『弦楽四重奏曲集』あたりから考えは変わったが、多分私の世代では、『亡き王女のためのパヴァーヌ』を知ったのは、村上春樹の同名の小説が最初という人が多いのではなかろうか。一時、JRAのCMに使われていた時にそう思った。確か『回転木馬のデッドヒート』に入った短編は、村上春樹絶頂期の名作と思う。
話は飛んだが、そのゆったりした四拍子につけられた言葉は次の通りだ。

一説によると晩年事故で記憶を
失った彼がこの曲を耳にした時
「素晴らしい曲だ。一体誰が作ったのだろう?」
と言ったのだそうです。
(『クラシック名曲サウンドライブラリー』より)

その名曲と同じように、一編の小説のようなエピソードが本当だかどうかはどうでもいい。ただ、この美しい曲に新たな気持ちで向い合えるなら、記憶を失うことも悪いことばかりではないのかも知れない。記憶があっても、人は昔のことを忘れたり、昔のことをばかみたいだと笑ったり、生きることは、いつも自分を更新するのだから。
ひょっとすると、“ながつきそれいゆ”の照っていたこの夏の終わりから秋の初めのいろいろも、そのうち「素晴らしい曲」になるのかも知れない。

『クラシック名曲サウンドライブラリー』、ラヴェルはhttp://www.voiceblog.jp/andotowa/car27.html

(Phは秋の庭の寛ぎ。ティー、けがしたセグンド、B-2改めジョス。BGMはその『亡き王女のためのパヴァーヌ』)

【カウンター07】
ラーメン2/92 他外食1/34 外酒2/66 劇場映画2/24(数え違いあり帳尻あわせ。過去の修正はせず)
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