小林真 ブログ―カロンタンのいない部屋から since 2006

2006年開設の雑記ブログを2022年1月に市議当選でタイトル更新しました。カロンタンは40歳の時に飼い始めたねこです

「感覚が一つふえたような感じ」~「かぜのなえとこ」~"Tangazo"

2007-08-22 17:52:43 | 週間日記
今回は水曜夕方、先週日記です。

13日(月)昼、迎え盆でお寺へ~原稿~恒例電話取材~塾で仕事~ラーメンおおぎやで、味噌ラーメン+チラシ券餃子+ライス
14日(火)昼、そのままその日は塾で原稿~晩は同級生M君と共通マイミクシィオフ会で浦和へ。初めての人2名含む総勢5名でベトナム料理からバーにの、幸福で、解き放たれ、ためになりの数時間。ありがとうございました
15日(水)起きてからずっと原稿~夜半に終わり、タイミングいいので久しぶりに湯舟に入ってNHKFM萩原健太米国ロックライブ特集ききながらビールを飲むと姉の息子が帰って来たので、きゅうり・なす・あり合せ集合体お好み焼きなど製作し、将来のこと、やつがやっている格闘技のことなど話しつつけっこう飲む
16日(木)原稿少し書いて一段落~送り盆でお寺~深谷シネマで河瀬直美『殯の森 』~同級生M君、その保護者仲間のナイスガイN君と駅前にできたもつ鍋屋~駅近く不思議な店でウィスキー~弟から迎えに来られるかと連絡があり、ついでにと妻子もいた弟含めN君号代行で帰還
17日(金)朝、車回収~電話取材~築地へ~秋田料理店打合~事務所作業~事務所で働くOB・I君アパートに行き、西友、閉店前おまけつきコロッケ屋でいろいろ買い、朝方まで飲む
18日(土)涼しい朝に10時頃まで寝て帰深~帰宅してねこに食糧ほれほれ~シャワー後、OB・Y君、OG・Jさんと深谷ロックフェスティバルに。できれば後でレビューも~終了後はさらにOG・Eさん登場で駅近くちゃんこ鍋屋後の居酒屋に
19日(日)朝まで塾で寝て、帰ってすぐ地区バレー大会~今年も女子の敗戦後の審判を頼まれていたのだが、記憶の中では初めての勝利ベスト4進出で盛り上がり、マッチポイントまでいきながらの惜敗~1ゲーム主審の後、男子会場に行くとすでに敗戦~帰って少し働き、キャネット買いに行くと体育役員の人々いたのでではと買い物を運び、帰ってシャワー後、慰労会は歴史的勝利を祝う盛況~帰って寝て、まずいと仕事始めると姉の息子来て、少し話してまた寝る

暑い日は続く。そんな中、仕事もずいぶんしたけれどほぼ毎晩飲み歩き、まあ、盆と正月という期間だからしかたないか。
昨日、火曜も都内出張で、最終電車の帰り道、いつもは見ない小中学生も乗ってるのは夏休み大詰め近くの車内。さすがに座席に伸びて寝ている姿も目立つ。
そんな車内で読み終わったのは、ラーメン屋や電車で読むのに持ち歩いていた吉田秀和『音楽 展望と批評Ⅰ』。クラシック界では有名な人のこの著者をちゃんと読んだのは初めてだし、ほとんどきいたことのない音源、しかも30年以上も前の批評だけど、きいたことのない音を想像しながら、時代とか洋の東西とかの違いを考えながらの実り多い読書だった。
感じ入った表現は多いが一つあげれば、ファセット『バルトーク晩年の悲劇』という本についての、

これは驚くべき本で、読んだあとでは前に較べて、感覚が一つふえたような感じがする。というのが変にきこえるなら、少なくともバルトークあるいは音楽について、新しい目あるいは耳がひらけた感じがする。(同著P175~176)

『トランシルバニアの夕暮れ』はじめ好きな作品が多いバルトークが、いろんな意味ですごいとはきいていたが、

ここに出てくるバルトークは人間より犬に近い。人にきこえない音がきこえ、誰も足を入れる気になれない森の中に、何十年も前に人びとがつけた道の痕跡をかぎ出し、ついにさぐり出す(「屋根裏の窓から調べた場所がここだとすれば、ここにはかつて道があったはずだ。実際に目に見えるわけではないが、地面が左右にかしいでるリズムで感じられるんだ」)。(P176)

というのには驚いた。なにしろ、

遠くの森の中に数日前から行方不明になった飼い猫のかすかな悲鳴をききあてたり(P176)

しているのだ。
その音楽と同じくどう考えてもただ者ではないが、この頃話題の「鈍感力」もついても考えた。
同名の話題の本は未読だが、最近、よくひとにいっているのは、どうも人間は鍛えて鈍感になるらしいということ。ひとまず生きていくには、たとえばアジア諸国の水を飲んで腹をこわすよりこわさない方がいいだろうし、そういった鈍感は、ひとまず身につけておくべきではないのかということだ。
だいたい、「敏感⇔鈍感」というのははっきり一つの数直線で表せないといつも思っていて、たとえばなんか言葉やなんかについてうだうだいっている私は、住むところなんかが恐ろしく散らかっていてまったく意に介さず、身近な人々はたまげるばかりだ。自分のことを敏感といって憚らず、それでひとに「お前は鈍感だ」なんて、何いっても平気でいる輩というのは、無神経=鈍感も甚だしいと思うのだがいかがなものだろうか。
となってくると、つまり大事なのは、「正しい敏感のベクトルを選択する」ことであり、ある意味で「教育」とは「適切な敏感ベクトルづくりとその数直線の目盛りづけ」だといえるのかも知れない。

そんなことを考えながら家に帰り、ねこに暑い中、遅くなったからサービスと鰹節ご飯+マヨをやり、月明かりできゅうりをもいで塩でつくり、ナスをごま油で炒めて風呂に入り、J-WAVEで1週間でももっとも楽しみな菊地成孔の universe (http://www.j-wave.co.jp/original/universe/)ゲスト吉本ばななときいたら、このプリンスの新作から始まった同い年の2人の話は、ここしばらくできいた中でももっともおもしろかった。
話題は、プリンス、吉本さんの旦那さんの職業というロルファー、フラダンス、名前しか知らなかったがともに交流があるという橋本一子、この CALL ME / UB-X というのはよかった、と笑いながらきいていたが風邪をひきやすいという吉本さん、何でも菊地氏のロルファーの先生は「風邪をひいたらよくやったとからだをほめてやれ」というのだそうだけど、その吉本さんが、「敏感なんじゃないかしら」という前に、「いつかかっていつなおるのかわからないくらい、もう、かぜのなえとこですよ」といった瞬間、42度の風呂につかる私の頭の中に、たとえていえば6月の岩手あたり、青空の下に広がって、風が吹く涼しげな田んぼの情景が広がった。

「かぜのなえとこ」

それは文脈からは「風邪の温床」でじめっとしているけれど、それだけ取り出して発音すると、こんなにきれいで涼しい。

風呂から上がり、「なえとこ」をネット辞書で引くと出ず、そうか「なえどこ」だよな、吉本さんもそういったのかも知れず、こっちの聞き間違いだよなと思いつつ「苗床」。すると、こんな句がある。

苗床や風に解けたる頬かむり 阿部みどり女

そらやっぱり「風の苗床」じゃないか、いや、まてよ「風の萎え所」ってなると一転暑苦しいな、などと思いつつさらに番組をききながらビールを飲み、さっき話していた、吉本さんにとって「初恋の人」、菊地氏にとって「自分そのものだった」というドロンパについて、間違った言説があったので、以下の文をメッセージで送っておいた。

こんばんは、オバQファンです。
先ほどのわんこそばの話ですが、私の記憶では、強敵はおばけでなくゴジラ(ジャイアンみたいな乱暴者)だったと思います。
へなちょこドロンパは途中で泣いて降参し、しかしオバQはいくらでも食べるので、お店の人は困ってました。
なお、ドロンパの誕生日は3月27日だそうです。

どっちでもいいこと。でもオバQやドロンパに「敏感」なら、ちょっと困ること。

(Phは、夕方で出てきた3頭。歩くセグンド、その影に黒いB-1からオルティ-スと呼ぼうか検討中、手前しっぽだけのティー。BGMは accuradio http://www.accuradio.com/latin/今日は tango をきいていたが、3分の1くらいはピアソラの曲のような気がする。そういえば吉本さんの南米ものにピアソラは何度か出てきた。ラヴェルのような "Tangazo" というのが別の演奏で2度かかったが、持っている赤、青、緑の3枚に入ってただろうか)

【カウンター07】
ラーメン1/88 他外食1/31 外酒5/60 劇場映画1/22
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「太陽の試練」~「風にお願い」 | トップ | さんま、ねこ、人:\"Three L... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
有難う御座います (職人Nくら)
2007-08-24 21:16:54
こんばんわ。先日の宴、貴重な時間をいただき有難う御座いました。たのしかったっす。Kさんのブログを拝見していると心が落ち着きます。最近の私の日課になりつつあります。また、おいしい酒飲みましょう。

返信する
ありがとうございます (カロンタンのエサやり人)
2007-08-25 10:34:29
おお、コメントありがとうございます。
こちらこそ、弟一家まで便乗させていただき感謝するばかり。足りなかったお金も次回返済します。

>心が落ち着きます
とは光栄。サッカー含め、昔の記事でもコメント到着はわかりますので、どうぞコメントしてください。
返信する

コメントを投稿

週間日記」カテゴリの最新記事