小林真 ブログ―カロンタンのいない部屋から since 2006

2006年開設の雑記ブログを2022年1月に市議当選でタイトル更新しました。カロンタンは40歳の時に飼い始めたねこです

「ア・サンデイ・モーニン・トリップ」~"civilians"

2008-05-31 22:06:48 | 週間日記
内陸の こがねの海を 日曜が過ぐ  *5月28日(中央、雲の陰は浅間山)


まだ一月半遅れの週間日記から。

●4月
7日(月)原稿~おおぎやで味噌ラーメン+50円券餃子
8日(火)原稿~出張授業
9日(水)急遽撮影+原稿~出張授業
10日(木)原稿~夕方何となくカレー作成
11日(金)原稿~久しぶりに山田うどんで天ぷらうどん~塾、うっかり携帯水没
12日(土)昼は撮影~携帯徐々に回復
13日(日)昼は原稿+競馬~晩は誘われた浦和の飲み会に。同級生Mト君、その友人のランナーMさん、循環器医Mさん、塾OB・M本君と、思えば自分を含めて上下どっちかにMのつく5名でタイ料理~帰深、駅からは出産を6月に控えたM本君奥さま車で帰還+長年の友である100円傘車中に忘れる

【カウンター08】
ラーメン1/23 他外食1/16 外飲み1/12

今回の付録は、五月のある日曜朝の小さな旅のこと

・・・

前日は駅に近い塾に車を置いていったので、回収に行かなければ。ついでにいうとこの日は小学校の廃品<回収>で、起きたら弟一家が来て2、3年分の一升瓶などを持って行った。車の回収は通常は父親に、「頼む」ということになが、時間は急がないので、ここは、そうだ、と一度も乗ったことのない市内コミュニティバス「くるリン」で行ってみることにした。朝の10時過ぎに最寄のバス停にくるリンらしい。
中学生の頃にはこのあたりの田舎にも関東の鉄道王、東武のバスが走っていたが、地元で乗合バスに乗るのは推定30年ぶり。市内を車に乗っているとよく見かけるが、ほんとに時間通りに来るのかなとバス停でアラン・ホブソン『夢の科学』など広げていると、時差1分もなく、見慣れた黄色いバスがやって来た。

料金は100円。券は1日有効だから、一日中市内どこに行っても100円というのは初めて知った。おっと、うっかり1000円札しかない。白手袋のあんちゃんに千円札を渡すと、ちゃりんと硬貨が。お釣りかと思ったら両替らしく、100円入れてください、すみません、と100円入れると、日付の入ったぺらぺらの一日パスが出た。

車内はそれほど広くない。20人くらいは乗れるのだろうか。先客は前の方に年配の女性、おっと、これではイメージがずれるので訂正、このあたりにいっぱいいる農家のばあちゃん、小学生なら実力者が占める最後尾には、若い父親と子ども2人がにこにこして、子どもたちは低学年らしく前に身を乗り出している。運転手のあんちゃん含め、6人で大回りのツアーはスタートした。

途中、畑の中にできた雇用促進住宅とやらで1名乗車。がたいのいい30歳くらいだが、すぐにポータブルCDプレイヤーから出たヘッドフォンを耳にあてているところをみると常連かも。そして群馬寄りの市内最北端で折り返すと、今度は田園地帯にはめずらしい色白でおしゃれな若者が一人。しかしそのおしゃれというのが、タイトなストライプのスーツにシャドウの入った襟でかシャツで、つまり、何やらホスピタリティにあふれた様子なのが不思議だけどさすがにそこはコミュニティバス。朝の空気にも溶け込み、CDプレイヤーの前に陣取って眠そうに目を瞑る。後ろの親子は、ほーらほーら、あはは。

バスは廃品回収の集合場所である浄化センターを過ぎ、街へ近づいていく。よく祖父母と年金をもらいに来た郵便局の前で、うっかりあんちゃんが行き過ぎてピンチだった農家のおっちゃんが、ああ乗れた、とばあちゃんの向かいに。
「これがあって、便利だいねえ、100円で街まで行けんだから」「若えもんに乗せてってもらってもいいんだけど、若えもんだって忙しいかんね」「なんつったってガソリンも、うーと上がってる、つーがね」「ほんとに便利だ」。知り合いなのだろうか。賭けるとすれば、知らない方に100円だな。…しゃかしゃか、ぐーぐー、ほーらほーら、ははは…。バスは市長の病院を越えて街へ入る。

最初に降りたのはおっちゃんで、中山道に入ったところ。「じゃあ」とばあちゃんに手を上げると、ばあちゃんぺこん。彼らの世代は、こういう動作がからだに染み込んでいていい。ドアに近づいたおっちゃんにあんちゃんが叫ぶ。「後ろから自転車が着てるから気をつけてくださいね」。自転車が過ぎ、おっちゃんは五街道の一つをとことこと歩く。

唐沢川を渡ると、今度は親子が降りる。わあわあドアを出ると、手を振る子どもたち。と、左側には自分と前を見たきりのばあちゃんしかいないし、減るもんでもないから手を振ると、けらけら笑いながらスイングが大きくなる。父親ぺこん。バスは動き出し親子も歩き出すが、次の交差点の信号で追いついたので、また子ども手を振り、こっちもふらふら。信号が変わって、駅に向かって加速。バーミヤンとデニーズの前で、南回りくるリンが来て、あんちゃんがあいさつする。

ぎいい。渋沢栄一像の前でバスは止まり、ばあちゃんを除くみんなは降りた。この後は市役所だが、なぜかあんちゃんがばあちゃんに「ちょっと、まっててくださいね」と耳もとで叫ぶと駅に向かい、何だと思ってみるとトイレに入っていった。エスカレーターを上って東京駅もどきに向かうと、リュックをしょった初老の団体が降りて来て、ねぎだとか渋沢栄一だとかわいわいいいながら通り過ぎる。わずか20分。日曜朝の小さな旅は終わり、自分の車で家に帰る。

日曜日はこれから。

・・・

深谷市のコミュニティバスくるリン。
http://www.city.fukaya.saitama.jp/kikakuzaisei/busjikoku/index.html

自宅近くのコースの運行は1日5本で、運営状況は以下の通りという。

 06年度は年間の経費は約二千九百万円にふくらみ、運賃収入約三百九十万円を除いた約二千五百十万円を市が赤字補てんした。(2007年10月9日東京新聞 参考:http://d.hatena.ne.jp/mimumimu36/20071011

(BGMは、最近買ったジョー・ヘンリーの昨年の盤 "Civilians"---Oh, pray for you, pray for me, Sing it like a song- Life is short but, by the grace of God, The night is long)

くるリン  *5月30日


草食肉食獣タンゲゲンタ  *4月11日


前回ティーが見張ってた今年の初きゅうり  *5月19日


ひげひかり ティーのお口と 四月の陽  *4月11日
コメント
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