案外岩手の方言で取り上げられていないのが、この「ぜぇーぶ」です。その割りに、頻出語彙です。
奥州市の人たちは、方言と認識せずに使ってる感じです。
意味は、そのままで、「随分」ってところです。「Zuibun」が訛って「Zeebu」になったわけです。
用例としては、
「ぜぇーぶ、さめぐなったな」
(随分寒くなったな)
「ぜぇーぶ、もうがったべ」
(随分儲かったでしょう)
「あいず、ぜぇーぶ、やんた顔してらっけな」
(あいつ随分いやな顔をしてましたね)
って感じで、随分というところをそのまま「ぜぇーぶ」といいます。抑揚はつけずにそのまま「ぜぇ」を引っ張ります。
盛岡とかだと、「ぜんぶ」という人もあります。
「ぜんぶひでなっす」
(随分ひどいですね)
って感じ。
方言として認識されにくいのは、もともとの意味をほとんど変えずに「随分」をそのまま置き換えているからでしょうね。
とはいえ、歴とした岩手の方言です(^^;