『下流社会 新たな階層集団の出現』三浦 展(光文社新書)
サブ・タイトルからも分かるとおりに、似たような収入で、似たような生き方をする人間をサンプルにして、似た者同士を枠に囲って分析してみちゃおうというのが『下流社会』という著作の目的である。
この本の著者の本業はマーケティングであるらしいが、マーケティングなど町の商店の店主がするお客さんの品定めとそんなに変わりはない。
勝手に自分の都合の良い枠に人を囲んで何が楽しいのだと思うが、それで食っているのだから良いご身分だ。
ある意味、企業という王様が生んだ口寄せである。マーケティングなんてものは、統計の数字を利用した最新の占いにすぎない。
マーケットも人間も生身で常に流動する。
この先なんてマーケティングじゃ分からない。
明日もだいたい今日とほぼ一緒だろうという確信がなけりゃ、マーケティングなんて占いや天気予報とそんなに変わりない。
確かに、今日は昨日とそんなに代りばえはしなかったが、さて明日はどうだろうか?
まぁ、俺が枠に囲まれるのが嫌いなだけで、この本はなかなか読ませる、いちいち胸に突き刺さり俺って下流なんだなと再確認させる一冊だ。
まえがきの冒頭を写させていただく。
『はじめに
あなたは下流か?
まず、あなたの「下流度」をチェックしよう。次の文章で、半分以上当てはまるものがあれば、あなたはかなり「下流的」である。
□1 年収が年齢の10倍未満だ
□2 その日その日を気楽に生きたいと思う
□3 自分らしく生きるのがよいと思う
□4 好きなことだけして生きたい
□5 面倒くさがり、だらしない、出不精
□6 一人でいるのが好きだ
□7 地味で目立たない性格だ
□8 ファッションは自分流である
□9 食べる事を面倒くさいと思うことがある
□10 お菓子やファーストフードをよく食べる
□11 一日中家でテレビゲームやインターネットをして過ごすことがよくある
□12 未婚である(男性で33歳以上、女性で30歳以上の方)』
ほぼ当てはまる。□7と、□10以外には全てチェックがついた。
俺って下流なんだなと再確認。
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