はぐれ遁世処世術

　俺はどうも根っからの駄目人間というか、この世界で成功する要素をまったく持ち合わせてはいない。
　
　ブログなんてやっているから、文章を書く才能があるのかというと、実を言えば俺にはまとまった文章を書く才能なんて全くない。ゼロである。本音を言えば、こんなことタイピングが楽しいからやっているだけで単なる指の運動だ。
　俺に物書きの才能はない。ここに書かれた文字の羅列は、思いつきの指の運動だ。背伸びをして身体を左右に揺すっているのに等しい。読むだけ時間の無駄だから読まない方が良いと推奨しておこう。
　
　俺にある才能は、誰も思いつかない事を思いついちゃう才能だけだ。それのみだ。
　それのみだが、悲しいかな、それを形にする能力を持ち合わせてはいない。

　思いつきを形に出来ないんじゃ何を思いついても無駄である。そういう人間が俺だ。

　こんな俺でも、生まれてこない方がマシだったかもとかは思わない。
　というか、生まれなきゃ何も思えないし、何も考えられない。
　いない人間はまったくいないのだ、感じるのは、とりあえずいる証拠だ。

　俺は世間から見れば無駄な人間だが、俺から見りゃ世間って無駄な事をやっているよなと見える。
　有用無用は価値観で、絶対多数で無用とされても、何度も言うように俺には俺がぜひ必要だ。

　全てをあきらめて生きるのは楽かもしれない。その方が危険も少ないだろう。

　だが。

　俺は望む。性交している俺や、成功した俺を。
　死ぬまで欲望に目をギラツカせあさましく生きるのだ。
　あきらめて後悔して暮らすよりは、あきらめないで恥かいて暮らす方が俺にお似合いなのだ。
　しょせん、あきらめてもあきらめきれなくても、それなりに苦しい人生ならチャレンジ１年生でいこう。トラジロウもたしかそう言っていた。