墨汁日記

墨汁Aイッテキ!公式ブログ

もつことの不安

2004-10-25 19:38:05 | 悩み
 なにも持ってなけりゃ、人間なんにも不安がない。なにもない人間には不安となるべき材料がなにもないんだから当然の当たり前のこんこんちきだ。もちろんこれは俺らの様に衣食住の最低ラインが整っていての話だ。食うもんすらない連中にとり、なにもないということは死の恐怖に他ならないだろう。残念ながら、俺は入院してた時以外に2日以上、飯をぬいた事がないので、その恐怖は今のところわからない。
 
 持つ事により俺の不安はかえって増幅される。将来の不安や持ち得た物が失われる事に恐怖する。これが仏教で言うところの愛である。キリストの愛と仏陀の愛は違うのだ。
 ま、んなこたぁどーでもいい。俺は馬鹿なのだ。これ以上知った風な口ききゃボロが出る一方だ。俺はただ吠えてりゃいいだけなのだ。すでに馬鹿である時点で負け犬なのだから、よけいな事は言わぬが花だ。吠えてりゃいいんだ。きゃんきゃんと。

 俺には分不相応の彼女という他人が、俺の目の前に現れた。まさに光臨である。ひれ伏すしかない。現在の男にとりゃ、「彼女」こそ神様で信仰の対象である。
 信仰者にとり神の喪失こそ、もっとも忌むべき出来事だ。だから、俺も彼女がいなくなる事を異常に怖れる。
 ただ、メールに返事がこなかっただけで、俺は彼女に嫌われたのかとうろたえ、狼狽する。

 だが、俺は一人でいる期間が長過ぎた。別に神も彼女もいなくても、生きてはいける事を知っている。神が失せろと言うなら失せよう。俺は俺がいればすでに十分であると知っている。それ以上を望み、手に入れれば不安のみが増幅する事も学習した。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿