印刷図書館倶楽部ひろば

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蔵書より 『光沢加工のすべて』

2013-10-16 16:02:57 | 蔵書より


タイトル:「光沢加工のすべて―印刷企画にお役立ていただくために―」
発行:東京都光沢加工紙協同組合 平成25年3月
体裁:A4判/24ページ



「高級化、多様化を要求される印刷物に、最新技術による光沢加工の特性を活用されてはいかがでしょうか」(「あとがき」より)。
副題にあるとおり、印刷会社や出版社など光沢加工業界の顧客向けに制作した、印刷物の高付加価値化についての提案書。この一冊に光沢加工がもつ“決め手”を集大成したガイドブックである。合わせて、光沢加工会社自身の社員教育用としても使えるようにと、「光沢加工とは何ぞや」がやさしく解説されている。


本書は、
①印刷物の仕上げ工程を担っています
②光沢加工はこんな技法を提供しています
③環境保全には万全を期しています

の3章で構成されているが、はじめ書きでは、光沢加工を施して訴求効果・使用効果のある印刷物を製作することを勧め、あと書きでは、加工技術の開発や新素材の導入などに取り組む専門技術集団の一員として、光沢加工会社が印刷企画の実現をお手伝いできることを謳っている。


ここに本書の目的があるのだが、姉妹書である既刊の『光沢加工―光沢加工のご案内と加工サンプルBook』で、各種の加工方法を一目で解るよう図案化しやさしく解説したのを受け、本書では、光沢加工に伴う「?」に関するページを割くなど、実務に適する内容に仕立ててあるのが特徴だ。


そこでは色調、印刷インキ、パウダー、用紙カール、紙折などの影響、対応、適性の問題に触れている。これは、企画担当者の素朴な疑問に答えるのが趣旨なのだが、と同時に、最近の技術開発によって可能になった新素材に対する画期的な加工方法もそつなく紹介している。これらの製品サンプルは付録として巻末に収められていて、技術資料としての体裁も整っている。受発注双方が手元に置きたいと思うだろう。




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