長岡京市観光協会のブログ

長岡京市の出来事を紹介します。

~潤福寺の”おみきさん”~

2014年05月29日 | 伝説


その昔、小畑川の自然堤防に広がる古市村が

まだまだ草深い里でキツネやタヌキが、

たくさん住んでいた頃の潤福寺でのお話です。

潤福寺のお堂の下におみきさんと呼ばれる

キツネが住んでいました。



ある時、お堂の前に娘が座りこんでいたので、

村人が心配して声をかけると・・

うわぁ~!と腰を抜かしてしまいました。

なんとその顔は真っ白で目も鼻も口もない、

「のっぺらぼう」だったからです。

娘の正体はおみきさんで、

キツネに戻ったおみきさんは、

村人が落としていった大福をちゃっかりいただきました。

いたずら好きのおみきさんではありましたが、

村の人はかわいがっておりました。





ある日、おみきさんがいつもの様に軒下で昼寝をしていると

二人の泥棒が寺に忍びこんでいるではありませんか!

二人の泥棒は部屋の隅の小振りながらも、

黄金に輝く観音様をみつけて「きっと高い値がつくに違いない」と

汗をぬぐいながら盗んでいってしまいました。

「もう、ここまでくれば大丈夫!」と観音様を見たとたん、

泥棒たちは腰を抜かして驚きました。

観音様はいつの間にか恐ろしい顔をした

不動明王にかわっていたからです。

暫らくして元の姿に戻ったおみきさんは、

「今度は住職のおみやげでもいただくか」というと

また軒下で昼寝を始めました。






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