バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

バー・レッスン vol.9 グラン・プリエ(両脚を正面に向けてカンブレ)

2011-10-24 09:58:00 | 日記
前回vol.8 のコーダのレッスンをして、これまでさまざまな練習をしてきましたね。バー・レッスンのプリエに始まってセンター・レッスンのいろいろなパやアンシェヌマンの練習もしてきました。
まだまだ練習していないパはありますし、アンシェヌマンとなったら-以前にもお話しましたが-それこそ教師の発想の数だけ、無限に組み立てることが出来ます。さらには著名な振付家やダンサーがオリジナルのパやアンシェヌマンを生み出し続けているでしょう。ですからバレエのパやアンシェヌマンの練習にこれで全部、これでおしまい、ということはありません。
vol.8まで重ねてきたレッスンも、膨大なバレエのテクニックの中のほんの一部でしょう。ほら、まだポワントのレッスンもしていませんものね。
今回からまたバー・レッスンに戻ります。
さまざまなパを習得し技術が上がっていくに従って、より良く美しい動きを生み出すために強くしなやかで機動性も瞬発力も持久力も備えた身体が必要になります。ですからバー・レッスンを疎かにしてはいけませんね。
vol.9では、日常的なバー・レッスンではあまり行わないかもしれませんが、身体のためには必要なエクササイズを採り入れようと考えています。
でははじめましょう。
まず、プリエからです。
左手バーで1番ポジシオン、アームスはアン・バからプレパラシオンでアン・ナヴァンを通ってア・ラ・スゴンドへ。
→8 プレパラシオン⇒1 ドゥミ・プリエ→2 戻る→3 ドゥミ・プリエ→4 戻る→5 グラン・→6 プリエ→7 戻る→8 6番ポジシオンに閉じる、右アームスはアン・オー→1 カンブレ・→2 アン・ナヴァン→3 プリエ→4 ポゼ→5 カンブレ・→6 アン・ナヴァン→7 トルソーを起こす→8 2番ポジシオン⇒1 ドゥミ・プリエ→2 戻る→3 ドゥミ・プリエ→4 戻る→5 グラン・→6 プリエ→7 戻る→8 両爪先を正面向きに、右アームスはアン・オー→1 カンブレ・→2 アン・ナヴァン→3 プリエ→4 ポゼ→5 カンブレ・6 アン・ナヴァン→7 トルソーを起こす→8 4番ポジシオン⇒1 ドゥミ・プリエ→2 戻る→3 ドゥミ・プリエ→4 戻る→5 グラン・→6 プリエ→7 戻る→8 両爪先を正面向きに→1 右脚に重心を載せるドゥミ・プリエ→2 戻る→3 右脚に重心を載せるドゥミ・プリエ→4 戻る、右アームスをアン・オーに→5 カンブレ・→6 アン・ナヴァン→7 トルソーを起こす→8 5番ポジシオン⇒1 ドゥミ・プリエ→2 戻る→3 ドゥミ・プリエ→4 戻る→5 グラン・→6 プリエ→7 戻る→8 5番ポジシオン・ア・テール→1 カンブレ・→2 ア・ラ・バール→3 トルソーを戻す→4 ポゼ→5 カンブレ・→6 アン・ナリエール→7 トルソーを戻す→8 両アームスをアン・オーにしてポゼ
いかがですか?
このアンシェヌマンでは、1番・2番・4番のカンブレをイン=股関節をターン・アウトしない-で行います。
まず大事なポイントを確認していきましょう。
1番ポジシオンから6番ポジシオンに脚を揃えてカンブレ・アン・ナヴァンをするときには、アン・オーにしたアームスでしっかりトルソーを引き上げながらカンブレをしましょう。お尻を後ろに引いてカンブレをしてはいけません。このカンブレで大切なことは、ハムストリング=太腿の後ろ側の筋肉やふくらはぎを十分にストレッチすることです。
カンブレ・アン・ナヴァンに続くプリエはアン・オーのアームスから背中のラインが一直線に平らになるところまで膝を曲げていきます。お尻を下ろしてしゃがみこんではいけません。お腹が緩まないようにしっかり引き上げておきましょう。
2番ポジシオンの爪先を正面に向けてカンブレ・アン・ナヴァンをする場合も注意すべきポイントは6番ポジシオンのときと同じです。両足のカカトではなく土踏まずか少し前に重心を置くようにしましょう。
続くプリエも6番のときと同じです。お尻を下ろさず背中からアームスの先まで引き上げるように背中を伸ばしましょう。
4番ポジシオンで両爪先を正面に向けて行うドゥミ・プリエは前側の足に重心をしっかり載せて、後ろ側の脚のふくらはぎをストレッチします。このとき腰を前に押し出してお腹が出ないように気を付けて下さいね。また骨盤がバーの方を向いて後ろ側の脚の骨盤が持ち上がらないように、骨盤は正面に向けて左右に高さを平行に保ちましょう。
そのあとのカンブレ・アン・ナヴァンをする場合は、重心をまず両足の真ん中に戻します。後ろ側の足の方に腰を引いたり、両足のカカトに重心がズレないように気を付けながらトルソーを前に倒して下さい。内腿をお腹に向かってしっかり引き上げるようにするとバランスが取れますよ。
1番と2番のパラレル・ポジシオンでカンブレをしてからのプリエでは、お尻を落とさず、背中が丸くならないようにしっかり引き伸ばすことで背筋の強化にも繋がりますよ。丁寧にストレッチをするつもりで行いましょう。

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