バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.8 パッセ・ソテ

2011-10-06 10:01:25 | 日記
前回練習したピルエット・アン・ドゥオール&アン・ドゥダーンの繰り返し、回転の方向や着地の方向をを間違えたりすることなく、スムーズに繰り返せるようになりましたか?
回転技は、確かに目が回ったりするものですが、丁寧に練習を繰り返すうちに首の残し方や焦点の決め方などが分かってきてだんだんと目が回ることも少なくなります。無暗に回転数を上げることに拘るよりもきちんと回転して着地をすることを大切にするといいですね。
今回はパッセ・ソテの練習をしましょう。
複雑なソテではありませんが、シンプルであるだけに正確に動けているか、美しいかどうかが一目で分かってしまいます。
でははじめましょう。
右脚前5番ポジシオン・アン・ファス、アームスはアン・バからプレパラシオンでドゥミ・スゴンドへ。
プレパラシオン→8 ドゥミ・プリエ→1 右脚をルティレに引き上げながら跳び上がる→2 右脚後ろ5番ドゥミ・プリエ→3 左脚をルティレに引き上げながら跳び上がる→4 左後ろ5番ドゥミ・プリエ→5 右脚をルティレに引き上げながら跳び上がる→6 右脚後ろ5番ドゥミ・プリエ→7 左脚をルティレに引き上げながら跳び上がる→8 左脚後ろ5番ドゥミ・プリエ…
これだけの動きです。至ってシンプルでしょう?
大事なポイントを確認してみましょうね。
跳躍と同時に片方の脚を一気にルティレまで引き上げて膝の横を通過させ、後ろ側に下ろしていきます。両脚同時に5番ポジシオン・ドゥミ・プリエに着地します。着地するときの両脚に時間差が出来てはいけません。
ルティレに引き上げる方ではない脚も、膝と足首、爪先をしっかり伸ばしましょう。
片方の脚をルティレに引き上げるとき、もう片方の脚はトルソーの下に真っ直ぐに伸びるようにコントロールしましょう。成り行き任せで右や左にはねてはいけません。
前側の脚をルティレして後ろに下す動きがアン・ドゥオール、後ろ側から前に下す動きがアン・ドゥダーンです。

それではシンプルなアンシェヌマンにしてみましょう
右脚前5番ポジシオン・アン・ファス、アームスはプレパラシオンでドゥミ・スゴンドに。
プレパラシオン→8 ドゥミ・プリエ→1 アントルシャ・カトル→2 右パッセ・ソテ→3 アントルシャ・カトル→4 左パッセ・ソテ→5 アントルシャ・カトル→6 右パッセ・ソテ→7 アントルシャ・カトル→8 左パッセ・ソテ→…
いかがですか?少しゆっくりしたテンポで一つ一つのソテをきちんと跳ぶようにするといいですよ。
アントルシャ・カトルは両脚を開いて→閉じて→開いて→閉じるという動きを大切にしましょう。縦方向 にこすり合わせるような動きになってはいけませんね。
アントルシャ・カトルのあとの5番ポジシオン・ドゥミ・プリエが次のパッセ・ソテのプレパラシオンになるわけですから、着地の反動で中途半端にトルソーが浮き上がったりプリエが伸びたりしないように気を付けましょう。
アントルシャ・カトルもパッセ・ソテも跳躍の反動を付けようとして、上体を漕ぐように動かしてはいけませんね。骨盤を真っ直ぐに支えてトルソーはしっかり引き上げておきましょう。
脚の動きに集中するあまり見落としがちなことですが、跳躍の度にアームスがフラフラ泳いだり、あるいは肩に力が入ったまま跳躍をすることが無いように気を付けましょうね。

パッセ・ソテが有名なのは『ジゼル』act2のウィリになったジゼルの踊りでしょう。体重を感じさせない軽快なパッセ・ソテが繰り返されます。バレリーナによっては、下に伸ばす脚をあえて横に跳ね上げるソテをすることもあります。あの動きは、ソテで跳び上がると同時にさらに脚を上げているのであって、跳躍の勢いにつられて脚がふらついているわけではありません。しっかりコントロールされた動きですから、跳躍と同時にコントロールが効かずフラつくことと混同してはいけません。

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