バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.9 ジュテのアンシェヌマン

2012-01-09 10:42:19 | 日記
前回練習したエシャッペ・ソテのアンシェヌマン、スムーズに動けるようになりましたか?
とくにパ・ドゥ・ブーレ・ドゥシュのあとの4番ポジシオンにエシャッペ・ソテをするところ、つぎのピルエットのプレパラシオンになることを忘れないで下さいね。
今回はジュテです。途中にアンボワテで脚を踏みかえるところがありますが、“跳ぶ”ことを忘れないように気を付けて下さい。
でははじめましょう。
右脚後ろ5番ポジシオン・アン・ファス、アームスはアン・バから。
→8 プレパラシオン⇒1 右脚ジュテ→2 タン・ルヴェ→3 左脚ジュテ→4 タン・ルヴェ→5 右脚ジュテ→6 アンボワテ・ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→7 右脚デヴロッペ・アッサンブレ・ドゥス→8 右脚アッサンブレ・ドゥシュ→1 左脚ジュテ→2 タン・ルヴェ→3 右脚ジュテ→4 タン・ルヴェ→5 左脚ジュテ→6 アンボワテ・ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン→7 左脚デヴロッペ・アッサンブレ・ドゥス→8 左脚アッサンブレ・ドゥシュ⇒…
アームスは
Ⅰ.最初のジュテではク・ドゥ・ピエする脚の側がア・ラ・スゴンドでタン・ルヴェを跳ぶ脚の側がアン・ナヴァン。アン・ナヴァンに引き上げるアームスは必ずアン・バを通過します。
Ⅱ.3回目のジュテのあとのアンボワテではアームスは動かさず、次のデヴロッペ・アッサンブレと同時にア・ラ・スゴンドに開きましょう。
Ⅲ.最後のアッサンブレ・ドゥシュでアームスをアン・バに下げます。

いかがですか?
それでは大事なポイントを確認していきましょう。
アンボワテは、ク・ドゥ・ピエ・デリエール‐ドゥミ・プリエの状態からまっすぐ跳び上がって空中で5番ポジシオン・タン・ルヴェの状態に両脚を揃えてから、ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァン‐ドゥミ・プリエに着地します。つまり左脚ク・ドゥ・ピエ・デリエールから跳び上がったら着地は右脚ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンになりますね。
デヴロッペ・アッサンブレ・ドゥスは、ク・ドゥ・ピエ・ドゥヴァンの脚の膝から下を振り上げてアッサンブレをしてその脚を5番ポジシオンの後ろ側に下します。
3回目のジュテからアンボワテで脚を踏みかえたときに、重心が落ちてドゥミ・プリエの脚の上に座り込むような姿勢になったりトルソーが後ろに引かれるようにズレてはいけませんね。
デヴロッペ・アッサンブレ・ドゥスのあともトルソーが後ろに引かれるようにズレてはいけません。次のアッサンブレ・ドゥシュがシャープに跳べなくなってしまいますよ。
ジュテのあとのタン・ルヴェでク・ドゥ・ピエ・デリエールにした脚がふくらはぎの方に跳ね上がらないように気を付けて下さいね。そしてタン・ルヴェもアンボワテも跳び上がる脚の足首から爪先まできちんと伸ばして下さい。足首が中途半端に折れ曲がっている脚は美しくありませんよ。
それではアンシェヌマンを少し変化させてみましょう。
右脚後ろ5番ポジシオン・アン・ファス、アームスはアン・バから。
→8 プレパラシオン⇒1 右脚ジュテ→2 タン・ルヴェ→3 左脚ジュテ→4 タン・ルヴェ→5 右脚ジュテ→アンボワテ→6 右脚デヴロッペ・アッサンブレ・ドゥス→7 右脚ジュテ、左脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール→8 タン・ルヴェ→左後ろ5番ポジシオン・ドゥミ・プリエ⇒1 左脚ジュテ→2 タン・ルヴェ→3 右脚ジュテ→4 タン・ルヴェ→5 左脚ジュテ→アンボワテ→6 左脚デヴロッペ・アッサンブレ・ドゥス→7 左脚ジュテ、右脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール→8 タン・ルヴェ→右脚後ろ5番ドゥミ・プリエ⇒…
いかがですか?
アンボワテとデヴロッペ・アッサンブレ・ドゥスの部分のリズムが変わりました。
テンポが速くなってもアンボワテでは両足首を伸ばして“跳ぶ”ことを忘れないで下さいね。少し大げさな言い方ですが“ドゥミ・プリエのまま脚を踏みかえ”てはいけません
最後のジュテをしてからタン・ルヴェをするところも、5番ポジシオンのドゥミ・プリエに着地をするのですから、空中でしっかり両脚の足首から爪先を伸ばしましょう。階段の1段目から地面に飛び降りるようなタン・ルヴェをしてはいけません。
どちらのアンシェヌマンもはじめはゆっくりのテンポでいいのですから、一つ一つのパを正確に丁寧に練習して、少しずつアレグロのテンポに近づけていくといいですね。アレグロは、音楽のテンポ(速さ)に惑わされないように、音楽をよく聞いてリズムをしっかり掴むといいですよ。