バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.4 パ・バランセ part3

2010-09-02 09:13:09 | 日記
前回練習したパ・バランセは前方に進むステップでしたので、今回は後ろに下がるステップを練習しましょう。
後方に下がる動きは、トルソーの向きが曖昧になったり、重心の移動がスムーズに出来なかったりと、とくに難しいステップでなくてもぎこちなくなることがありますから、リズムやトルソーの向きを正確に捉えるように練習しましょう。
右脚後ろ5番ポジシオン・エファッセ、アームスはアン・バで準備して下さい。
プレパラシオンでアームスをドゥミ・スゴンドに開きます。
2・32・3;右斜め後方へ右脚をジュテしてトンベ⇒ 右脚ドゥミ・プリエ、左脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール・エファッセ→2;左脚ドゥミ・ポワント・ルルヴェ、右脚ポワント‐エファッセ・ドゥヴァン→3;右脚ドゥミ・ポワント・ルルヴェ、左脚ポワント‐エファッセ・デリエール→左後方にトンベ⇒ 左脚ドゥミ・プリエ、右脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール・エファッセ→2;右脚ドゥミ・ポワント・ルルヴェ、左脚ポワント‐エファッセ・ドゥヴァン→3;左脚ドゥミ・ポワント・ルルヴェ、右脚ポワント‐エファッセ・デリエール→右斜め後方にトンベ⇒ 右脚ドゥミ・プリエ、左脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール・エファッセ→2;左脚ドゥミ・ポワント・ルルヴェ、右脚ポワント‐エファッセ・ドゥヴァン→3;右脚ドゥミ・ポワント・ルルヴェ、左脚ポワント‐エファッセ・デリエール→左斜め後方にトンベ⇒ 左脚ドゥミ・プリエ、右脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール・エファッセ→2;右脚ドゥミ・ポワント・ルルヴェ、左脚ポワント‐エファッセ・ドゥヴァン→3;左脚ポワント・ルルヴェ、右脚ポワント‐エファッセ・デリエール→右斜め後方にトンベ⇒
☆前回のレッスンで、2拍目と3拍目の体重を乗せない脚について“デガージェ”という表現をしましたが、“デガージェ”と言いますとどうしても“脚を上げる”と勘違いしてしまう傾向があるようですので、今回“ポワント”という表現に改めました。脚全体を爪先までを真っ直ぐに伸ばして体重を乗せていない状態のことです。
それでは大切なポイントをチェックしていきましょう。
1拍目のドゥミ・プリエで、頭部=顔は正面に近い方の肩に向けてエポールマンです。
トルソーと脚、全体が左右のエファッセに交互に向きを変えます。肩だけを必要以上に振り動かしてはいけません
2拍目のドゥミ・ポワント・ルルヴェに立ち上がったとき、お尻を後ろに引いてしまって、トルソーが“お辞儀”のように前傾していませんか?
3拍目の最後に斜め後方にトンベをしたとき、左右それぞれ同じ歩幅でトンベが出来ていますか?
1拍目のドゥミ・プリエはきちんと股関節のターン・アウトを守れていますか?
では、もう一度、今度はアームスの動きも一緒に練習してみましょう。
2・32・3;右斜め後方へ右脚をジュテしてトンベ、《アームスはア・ラ・スゴンド》⇒ 右脚ドゥミ・プリエ、左脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール・エファッセ、アームスは《左アン・ナヴァン・アロンジェ、右ア・ラ・スゴンド》→2;左脚ドゥミ・ポワント・ルルヴェ、右脚ポワント‐エファッセ・ドゥヴァン→3;右脚ドゥミ・ポワント・ルルヴェ、左脚ポワント‐エファッセ・デリエール→左後方にトンベ、《アームスはア・ラ・スゴンド》⇒ 左脚ドゥミ・プリエ、右脚ク・ドゥ・ピエ・デリエール・エファッセ、《アームスは右アン・ナヴァン・アロンジェ、左ア・ラ・スゴンド》→2;右脚ドゥミ・ポワント・ルルヴェ、左脚ポワント‐エファッセ・ドゥヴァン→3;左脚ドゥミ・ポワント・ルルヴェ、右脚ポワント‐エファッセ・デリエール→右斜め後方にトンベ、《アームスはア・ラ・スゴンド》⇒
1拍目でアームスは2番アラベスクのアームスになるのです
スムーズにステップを踏めるようになり上達するにつれて、アームスのポジシオンも様々に変化するようになります。たとえば、トルソーを大きく捻り伸ばして4番アラベスクのようなラインを作ることもあります。でもそれはあくまでも基本のステップ、基本のアームスがきちんと身に付いてからでよろしいのです。華やかな動きの形を表面的に真似てばかりいると“型崩れ”を起こしてしまいますよ