バレエ・メソッド アンサンブル・ド・ミューズ スタイル

クラシック・バレエの実際のレッスンをモデルとして、正確に無理なく美しく動き踊るためのヒントやアドバイスをお伝えします。

センター・レッスン vol.3 デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド‐シャセ

2010-05-13 09:16:11 | 日記
今回はレッスンでのアンシェヌマンや実際の振付でもよく採り入れられるデヴロッペ・ア・ラ・スゴンドシャセを組み合わせて練習してみましょう。
トルソーの重心の移動だけでなく、シャセで実際にフロアーを移動しながらの動きですから、アームス、トルソー、脚、足、それぞれのコントロールが大切です。
まずは鏡に対してアン・ファスで、まっすぐ正面に向かって移動する練習をしましょう。
右足後ろ5番ポジシオン、アームスはアン・バ。
2・3 右ク・ドゥ・ピエ・デリエール、左ドゥミ・プリエ、アームスはアン・ナヴァン⇒1 右脚デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド、左脚ルルヴェ→2→3⇒2 右脚を下ろして→2 前方にシャセ→3 左ク・ドゥ・ピエ・デリエール、右ドゥミ・プリエ、アームスはアン・バを通ってアン・ナヴァン 左デヴロッペ・ア・ラ・スゴンド、右ルルヴェ→2→3⇒4 左脚を下ろして→2 前方にシャセ→3 右ク・ドゥ・ピエ・デリエール、左ドゥミ・プリエ、アームスはアンン・バを通ってアン・ナヴァン
アン・ナヴァンのあとのアームスはデヴロッペ・ア・ラ・スゴンドに上げる脚と同じ側のアームスをアン・オーのアロンジェに、もう一方をア・ラ・スゴンドのアロンジェにします。
さあ、大事なポイントがたくさんありますね。
ク・ドゥ・ピエ・デリエールからア・ラ・スゴンドにデヴロッペをするとき、脚を上げようと急いで骨盤を斜めに傾けるようなことはしないで下さいね。トルソーの重心が軸脚側に外れてしまいます。
上げた脚は落とさないように、お腹と内腿でコントロールして軸脚の前方の延長線上に“下ろす”ようにします。そうでないと、軽やかなシャセが出来ません
シャセは水面を滑るようにシャープに、両脚を5番ポジシオンに引き付けることを忘れないで下さいね
シャセのあとのク・ドゥ・ピエ・デリエール‐ドゥミ・プリエのときに、シャセからの勢いが余って“下に飛び降りる”ようなドゥミ・プリエをしてはいけません。脱力してしまってトルソーのコントロールが失われてしまいますよ
ク・ドゥ・ピエ・デリエール‐ドゥミ・プリエのとき、軸脚の股関節のターン・アウトを忘れないで下さいね。そしてトルソーを引き上げることを忘れて背中が丸くなり、屈みこむような姿勢にならないように注意しましょう
ただ蹴り上げるように脚を上げては叩きつけるように“バタン”と下ろし、重く沈むようなドタドタのシャセをしてドゥミ・プリエに飛び込んでトルソーの力を抜くような動きは、決してしてはいけません。音楽がどんなに速くてもコントロールすることを忘れてはいけませんね
アンサンブル・ド・ミューズのレッスンでは、デヴロッペ・ア・ラ・スゴンドの頂点でポーズ写真を1枚撮るように一瞬停まるつもりで、と伝えています。ア・ラ・スゴンドに上げた脚の爪先が自分なりの頂点に達したら、そこから更に上、遠くに爪先を伸ばすイメージで、とも伝えています。

デヴロッペ・ア・ラ・スゴンドはこのほかにもいろいろなパターンがありますし、華やかで大らかなパです。だからこそ、いつも言うように丁寧な動き方を心がけましょう。どんなに脚が高く上がろうと、力任せの蹴り上げるだけの動きは美しくありませんからね。