ウィトゲンシュタイン的日々

日常生活での出来事、登山・本などについての雑感。

ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウを偲んで

2012-06-07 00:11:38 | 音楽

先日、私が日常の散歩をしているコースの途中にあった、とある樹木に関する記事を書いた。

その木について調べているうちに、ボダイジュではないかとの結論に至ったのだが
このボダイジュ、釈迦がこの木の下で悟りを開いたとして知られている。
だが、釈迦が悟りを開いた木は、クワ科のインドボダイジュだそうで
日本で仏教寺院などに植えられているボダイジュは、シナノキ科のボダイジュだそうだ。
臨済宗の開祖・栄西が南宋から持ち帰ったとされ
釈迦がその木の下で悟りを開いた(インド)ボダイジュの代用として、仏教寺院に植えられているらしい。

そして、木の葉の形などから、このボダイジュはオオバボダイジュではないかとの結論に達した。


そうこうしながらボダイジュについて調べていたら、そこから波及して衝撃的なニュースを知った。
シューベルトの歌曲集『冬の旅』の第5曲・「菩提樹」を御存知の方も多いと思う。
ドイツ=リートの代表作ともいえる歌だが、私はあまりソロの歌曲を好まないため、聴く機会は少ない。
しかし、ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウが歌うドイツ=リートは好んでいた。
しなやかな歌声に、明確な発音、理性的な曲作りに知的な表現。
そのディートリヒ・フィッシャー=ディースカウが、5月18日に亡くなったことを
ボダイジュについて調べている間に知った。
不思議なこともあるものだ。
彼の歌声を、じっくり聴いてみたくなった。


御冥福をお祈りするとともに、豊かな音楽を授けてくれたことに感謝します。
ありがとう。



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4 コメント

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アカデミックな話ですね。 (can)
2012-06-07 15:50:27
今回もアカデミックな話ですね。ドイツ好みですか?きっと働き者なんだろうな。宗教の話も面白いですね、学ぶことも多いです。「北枕」の話知っていますか?ルーツを聞くとがっかりしてしまいますけど。もっとも、お釈迦さんが作った話ではないけど、怪しいことも含めて宗教ですからね。いつも勉強になります。
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道楽者の風来坊です (ぴすけ)
2012-06-08 00:06:36
canさん、実は私、イギリス好みなのです。
ドイツ好み働き者
イギリス好み道楽者
なんて言ったら、イギリス好きの方に申し訳ないですね。
たんに私が道楽者の風来坊なのです
好奇心の赴くまま、あっちへフラフラ、こっちへフラフラ

音楽は、ソロはあまり聴きませんが、アルフレッド=デラーが歌うイギリスのマドリガルやリュート歌曲・フォークソングはよく聴きます。
悲しみと輝きを表現させたらデラーの右に出る者はなく、希望と輝きを表現させたらキングス=シンガーズの右に出る者はないと思っています。
ビートルズも、初期の楽曲は輝きがあり、よく聴いています。
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イギリスですか! (can)
2012-06-08 21:06:13
イギリスですか?意外・・・?にも。
私はサッカー好きなので、イギリスも興味あります。ロンドンオリンピックも予定していましたが、同行者の都合で断念しました。
盗品を集めた「大英博物館」なんかも一度は行ってみたい場所ですね。
若い時は歌詞の意味もわからないで、ビートルズを聞いていましたが、最近では”訳詩”で楽しんでいます。
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TV番組も面白いですよ (ぴすけ)
2012-06-09 11:02:11
canさん、もう道楽者ということで、白状してしまうと、イギリスのTV番組も好きですよ。
アメリカのジョークともフランスのエスプリとも違うイギリスのユーモアは、コメディ番組のみならず、議会でのやり取りでも垣間見られます。
チャップリンを始め、モンティパイソン、最近では『Mr.ビーン』や『シン=ブルー=ライン』で知られるローワン=アトキンソンなど、コメディ俳優を輩出し、政治権力や王室の権威をものともせず、笑いにもっていくセンスには脱帽です。
その反面、無知と行き過ぎがユーモアにならない例が、最近ありました。
イギリスのTV番組で、広島と長崎で続けて原爆に遭った被爆者を題材にしてコメディを作っていたことがニュースになったことを覚えていらっしゃる方も多いと思います。

SFも好きなので、『サンダーバード』や『キャプテン=スカーレット』・『謎の円盤UFO』、SFコメディ()の『宇宙船レッド=ドワーフ号』などは垂涎物です。
アハハ、やはり道楽者です
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