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パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

8/28西多摩自由大学で話して

2010年10月01日 | 平和憲法
 ★10/9(土)18:30~ 飯田橋ボランティアセンター10F会議室
 第2回学習会「日本の戦後責任と日朝関係」(石坂浩一 立教大准教授)


 ◆ 8/28西多摩自由大学で話して
 2010年8月28日(土〉,西多摩自由大学今年度最終回講座として「特別支援学校における『日の丸・君が代』の強制」について話をさせてもらった。
 養護学校の成り立ちや,主にヨーロッパで進むインテグレーションからインクルージョンの国際的流れに押された日本の特別支援教育別学体制の基本を変えず,都合のいいところどりをして結局は能力別分化教育,発達障がい児と呼ばれる子どもたちの排除に帰結していく問題や,養護学校の一日の具体的様子などを話し,その土台の上で卒業式の変遷,10.23通達による破壊,私の闘いと今後について提起した。
 参加者は皆熱心に聞いてくれ,数々の質問があった。なかでも理解しにくかったのが養護学校の教員は,施設の職員とどこが違うのか,いわゆる勉強は教えているのか,ということらしかった。
 確かに私たちは,排泄指導,摂食指導,機能訓練,医療的ケアを行っており,認知発達的にいえば乳幼児期から大学受験にチャレンジするいわゆる準ずる教育まで幅広い学びに対応した遊びや学習指導をしている
 社会的差別があるが故に取り組むべきことも多い。普通学校から見ると,学校教育と呼んでいいのか、と思ってしまうのだろう。教育というコトバからイメージするものを一端壊さないと“一人ひとりに応じた教育”が見えてこない。
 養護学校の教員が特別にやっていることでもない。あれもこれも専門的に一人がやれるわけがないのだから専門家分業したら,という意見もあった。
 専門家集団が入るのならば,余程の職種を超えた連携がいるであろうし,教員がやるならば,本当は,今の3倍の数はいるであろう。
 いずれにせよ,障がい児として別枠でくくって,特別な場所で学習するという発想は捨てたいものだ
 都が7月9日付けで出した特別支援学校第3次計画では,これまで東京都がこだわってきた障がい別の校種の区分けをとり払い統廃合すること、いわゆる専門家集団が委託されて様々に入ってくることに特色がある。
 これが別学体制をくずし,地城社会で学び育ち一生暮らしていく当たり前の学びにつながっていくものかは疑問だ。
 イギリスやスウェーデンなどのように,理念と経済効率の面から地域で各個人にあった学び,生活サービスが受けられるというのは日本では望むべくもない,と思えてしまう。
 精神医療や福祉が“地域へ”のかけ声で,理念は捨てられ,経済的に家族の負担を大にしてサービスを切り縮めた結果に終わっている現状をみるに,そして新自由主義政策一辺倒がまだしばらく続き、より能力差別が助長されると思える中で,障がいが一つの個性として受け止められ,地域の学校で必要な関わりを十分に受けるようになるなどとは考えにくい
 別学体制とは,とどのつまり障がい児のためのものではなく,のびる子どもをのばす、というエリート教育のためのものであり,国家にとって役に立たないものは極端な話,餓死させてよい,ということなのだ。
 教員への「君が代」起立を強制するあまり,障がい児の生命や生理現象や安全配慮を無視してはばからない行為,思わずこぼれ出る管理職の姿は,子どものモノ化,国家の物品化であり,障がい児抹殺の思想の延長なのだと思う。
 しかし別学こそが能力をのばすと教員にも親にももちろん文科省にも信じられている。
 日本では共生教育は当事者運動が切り開いてきたが,ある日突然文科省が国際的動向に鞍替えし右へならへになるのだろうか。
 それにしても現在障がい者運動と「日の丸・君が代」強制反対の運動はパラレルである。今回話をさせてもらって,あらためて別学体制による断絶を意織したし,内部を明らかにして考え合う機会の必要性,重要性を感じた。
 貴重な時間を設定してくれた阿部ひろみさん,Kさん,Teiさん,話すよう勧めてくれた小橋さん,自家製梅干を持ってきてくれたFさんはじめ,聴きに来てくださった皆さんに感謝します。(渡辺)
『ほっととーく 93』(2010/9/11)より
「良心・表現の自由を!」声をあげる市民の会
〒176-0012 練馬区豊玉北5-17-7-303 サポートねりまねりま全労協気付
郵便振替:00140-6-517545 加入者名:声をあげる市民の会

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