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パワー・トゥ・ザ・ピープル!!アーカイブ

東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

君が代訴訟続々 原告延べ763人に

2009年10月06日 | 日の丸・君が代関連ニュース
 = 君が代訴訟続々 原告延べ763人に =
 ▼ 都教委の締め付け反映


 入学式や卒業式で「日の丸」「君が代」に起立斉唱せずに処分を受けた東京都立高の元教員ら二十五人が、処分を理由にした再雇用拒否の撤回を求めて九月二十九日、東京地裁に提訴した。これで、起立斉唱を義務付ける都の「10・23通達」をめぐる訴訟の原告数は、延べ七百六十三人に。提訴の多さは、懲戒処分の多さの裏返し。「トイレに行っても処分」という学校現場への締め付けの異様さを物語る。(出田阿生)

 ▼ 座席表で監視「まるで強制収容所」
 都の教職員は退職後、特段の理由がなければ、年金の全額支給までの五年間再雇用されている。しかし今回提訴した原告は、〇七年から〇九年、過去に通達をめぐる職務命令違反で戒告処分を受けたことを理由に、再雇用されなかった。より重い減給処分でも、10・23通達に関係なければ再雇用されているのにだ。
 通達が出た〇三年十月二十三日から、はや六年。通達に基づく職務命令違反で懲戒処分を受けた教職員は、今春の入学式までで四百二十三人。停職処分まで出された人もいる。全国をみても、都は処分数と重さが突出している。
 それだけではない。入学式や卒業式は「まるで刑務所か強制収容所のような監視体制」(原告団事務局の近藤徹さん)。教職員の座席には番号がふられ、決まった席に座らされる。座席表は事前に都教委に送られ、当日は教頭と都教委からのお目付け役が不起立者を見張る。「国旗は壇上正面に掲揚」「式次第に『国歌斉唱』と記載」などと、細かく式典の実施方法が決められているのもほかにない特徴。しかも、教職員全員に事前に起立斉唱の職務命令書を渡す念の入れようだ。
 ▼ 「トイレ行ったら処分」
 そんな厳戒態勢で、「トイレに行ったら、再雇用を取り消された」と話すのは原告の一人、片山むぎほさん(60)。定年前に母の介護で早期退職することにし、嘱託採用が決まっていた。
 片山さんは学校行事で起立斉唱の義務がないことを確認する「予防訴訟」(一審原告勝訴、東京高裁係属中)の原告でもある。
 「起立したくないが、教員を続けてほしいという母の願いを裏切れない」と悩み抜いた〇七年の卒業式。式が始まった瞬間、持病の影響で尿意を感じ、トイレに駆け込んだ。会場に戻ると国歌斉唱は終わっていた。
 校長には持病の報告をしたが、聞き入れられず戒告処分に。
 「やはり斉唱時にトイレに行った他校の男性教員二人も病気が理由だったのに、根掘り葉掘り事情を聴かれたと聞いた。生理現象まで認めないなんて」
 片山さんはへ、都立高の出身。当時は右から左まで、さまざまな考えの教職員や生徒が議論をたたかわせていた。「いろいろな考え方を知って、自由に自分なりの考えをつくる。その環境を整えるのが学校教育だと思う」
 別の原告の男性教諭(六三)は「事業式で起立しなかったのは、『自分は立ちたくない』という生徒を孤立させたくなかったから」という。教職員への制裁は、間接的に子どもへの強制につながる。
 再雇用拒否は起立斉唱をめぐってだけではない。「職員会議での挙手・採決禁止」た反対した都立高の元校長も退職後の再雇用を拒否され、訴えを起こしている
 もの言えば、即制裁。都教委の姿勢が〝強制収容所の監視役に見えてくるのは気のせいか。
『東京新聞』(2009/10/5【ニュースの追跡】)

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