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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

沖縄の歴史へ菅総理の「無知の刃」

2021年01月28日 | 平和憲法
 ◆ 無知の刃(やいば) (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(かまたさとし・ルポライター)

 ジュゴンが回遊してくる沖縄・辺野古の海。あの豊かな梅に対する畏れもなく、汚れた土砂を注いで埋め立てる蛮行が毎日続けられている。
 沖縄のひとたちが土砂を運ぶダンプカーの運転台にむかって呼びかけるのを見るのは辛(つら)い。運転手もまた沖縄のひとなのだ。
 日本政府はサンゴ礁を保護する、との名目でサンゴを移植した。が、自然の摂理に反する行為だから、死滅するサンゴが後を絶たない。
 どだいマヨネーズ状の海底に、七万本、長さ九十層ものくいを打ちこむ破壊行為までして、米軍基地をつくる必要があるのか。
 民家に近い、危険な普天間基地の代替といいつつ、実は米軍海兵隊とともに戦う陸上自衛隊の「水陸機動団」も常駐。
 奄美大島、宮古島、石垣島の南西諸島に配備されるミサイル基地の防衛に当たる。
 在日海兵隊司令官と陸幕長との密約が暴露された。制服組が独断で決めた文民統制違反だ。
 沖縄のひとたちが、日本軍の基地の存在によって、どれほどの悲惨を嘗(な)め尽くしたか、と訴えている。
 高江、辺野古、宮古島、石垣島、あらたな基地建設に抵抗する人びとの戦時中の恐怖の体験をわたしは聴いてきた。
 菅首相は平然と沖縄県民の抵抗を、無視し続けている。
 「私は戦後生まれなものですから、歴史を持ち出されたら困りますよ」というのが、翁長知事への拒絶の言葉だった。
『東京新聞』(2021年1月26日【本音のコラム】)


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