<転送歓迎>(重複ご容赦)・「都教委包囲首都圏ネットワーク」・「千葉高教組」・「新芽ML」の渡部です。(少し長いです)
本日(9月24日)、大阪にて『「君が代」強制大阪府条例はいらん!全国集会』が開かれ、全国各地から762名の参加で大成功しました。
警備担当の方の報告によると、――
集会会場に至る住道駅前には、在特会が計60名の集まり、20本余の日の丸を持って、1時44分からぴたり1時間の集会アピール。
ついで2回目が(始まった時間はわかりませんが)4時まで(47名ほど)。
「(この集会に集まっている教師は)憲法違反だ。憲法を守れ」
「今の若い者は、(韓流ドラマにうつつをぬかして)政治経済のことを語らん」などとも言っていた。
最後に全員向きを変えて(おそらく皇居遥拝)、「天皇陛下万歳」。
右翼の街宣車は(在特とは別)計12台が会場の南西の一角を、一周5、6分のノロノロ運転で何度も回るというパターン。
――という状況だったようです。
「大阪維新の会」は出てきませんでしたが、これが橋下知事親衛隊の正体でしょう。
しかし、集会は整然と行われました。
集会では最初に、<「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪事務局長>の黒田伊彦さんが「基調報告」をしました。そこでは次のようなことが述べられました。
教育基本条例は、服務の厳格化、組織のマネージメントの徹底のためというのが、実は旧軍隊の『上官の命令は、朕(天皇)の命令と思え』という上の命令に絶対服従、抗命を認めないという上位下達の軍隊的官僚統制を敷こうとするものである。
教育方針は知事が決め、それを実行しない教育委員をクビにし、校長に人事権、予算権、教科書採択権を与え、職務命令の絶対性を保障して、従わないものをあぶり出す『踏み絵』とし、人事評価を二年続けて5%枠のDにして分限免職にできるというもので、教育の政治的中立性を侵すものである。
また、『グローバル化した国際競争力に対応する競争力の高い人材を育てる』というが、人間を手段、資源とみなし、企業利益に奉仕する教育の強行でしかない。
次に「発題」として、東京大学教授の高橋哲哉さんが「『日の丸・君が代』強制条例と『教育基本条例』の思想」という大変熱のこもった講演をしました。高橋さんは次のようなことを述べました。
大阪の「教育基本条例」は、東京や北海道を上回る<教育破壊の極み>である。
橋下は「今の日本の政治に必要なのは独裁」だと言っている。
ここに彼の政治観・権力観が表われている。
これをそのまま教育の中に持ち込もうとしている。
今回の条例は、教育に対する政治介入の禁止を全く廃止し、政治支配を完全なものにすることだ。
首長の権限を最大限解釈し、知事が目標を決定し、知事→教委→校長→教員と上意下達で末端へというやり方。教委以下はすべて知事の手駒・ロボットにすぎないものになる。
いついかなる場所でも知事の意向に反する意思決定をしてはならない、とまで決めてある。
これは、維新と言いながら王政復古の詔(みことのり)のようなものだ。
知事を天皇とした天皇制だ。天皇制的システムの維持・確立だ。
だから良心に従うものは排除される。不起立三回で分限免職。
個人の良心は居場所がなくなる。
これでは教育というものは成り立たない。
これには教育委員さえ反対している。
いかに突出した<教育破壊>かということだ。
しかも、教員にとどまらない。保護者・地域住民をも支配しようとしている。貢献の努力義務ということで。
そして、「社会通念上不当な態様で要求等をしてはならない」として、学校への要求は聞き入れない。
また「学校運営協議会」からは当該学校の職員を除き、府知事の「大政翼賛会」にしようとしている。
彼は「民主主義」の名で正当化しようとしている。命令に従わないものは「民意」に反すると言う。
彼にとっては「民主主義とは独裁」である。これはヒトラーの独裁と同じである。
そして、多数派を「民意」とし、少数派を根絶させる。
「教育基本条例」には教育現場の主人公の子どもたちの姿は見られない。
教育現場のことについては、処分・処罰が3分の2を占める。教育を統治の対象としている。
子どもたちについては「人材」理念として
①規範意識、②義務、③自己責任、④社会還元、⑤愛国心⑥グローバル化に対応できる世界標準、が上げられている。
①~⑤は「王政復古」が求める人材だ。
⑥は国際競争力に勝つための人材だ。
これは改悪教育基本法の2大目標を実現しようとするものだ。
教科書採択の仕方まで校長に権限を持たせることで、「つくる会」系教科書を一気に導入することになるだろう。
橋下は「教育とは2万%強制」と言っている。
これでは学校での勉強は「強制収容所の強制労働」のようなものになる。
これでどのような人間になるのか。これは教育の破壊・破綻である。
生徒への「日の丸・君が代」を2万%強制し、「愛国心」を2万%で強制できるのか。
愛が愛であるためには自由でなければならない。強制された「愛国心」は愛国心ではない。
「民主主義とは独裁である」(?!)、
このような奇怪な思想で大阪の教育を破壊させてはならない!!
以上、高橋哲哉さんの講演の概要でした。
(長くなりましたので集会後半は次回にします)
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「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
http://kenken.cscblog.jp/
「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
http://homepage3.nifty.com/hinokimi/
本日(9月24日)、大阪にて『「君が代」強制大阪府条例はいらん!全国集会』が開かれ、全国各地から762名の参加で大成功しました。
警備担当の方の報告によると、――
集会会場に至る住道駅前には、在特会が計60名の集まり、20本余の日の丸を持って、1時44分からぴたり1時間の集会アピール。
ついで2回目が(始まった時間はわかりませんが)4時まで(47名ほど)。
「(この集会に集まっている教師は)憲法違反だ。憲法を守れ」
「今の若い者は、(韓流ドラマにうつつをぬかして)政治経済のことを語らん」などとも言っていた。
最後に全員向きを変えて(おそらく皇居遥拝)、「天皇陛下万歳」。
右翼の街宣車は(在特とは別)計12台が会場の南西の一角を、一周5、6分のノロノロ運転で何度も回るというパターン。
――という状況だったようです。
「大阪維新の会」は出てきませんでしたが、これが橋下知事親衛隊の正体でしょう。
しかし、集会は整然と行われました。
集会では最初に、<「日の丸・君が代」強制反対ホットライン大阪事務局長>の黒田伊彦さんが「基調報告」をしました。そこでは次のようなことが述べられました。
教育基本条例は、服務の厳格化、組織のマネージメントの徹底のためというのが、実は旧軍隊の『上官の命令は、朕(天皇)の命令と思え』という上の命令に絶対服従、抗命を認めないという上位下達の軍隊的官僚統制を敷こうとするものである。
教育方針は知事が決め、それを実行しない教育委員をクビにし、校長に人事権、予算権、教科書採択権を与え、職務命令の絶対性を保障して、従わないものをあぶり出す『踏み絵』とし、人事評価を二年続けて5%枠のDにして分限免職にできるというもので、教育の政治的中立性を侵すものである。
また、『グローバル化した国際競争力に対応する競争力の高い人材を育てる』というが、人間を手段、資源とみなし、企業利益に奉仕する教育の強行でしかない。
次に「発題」として、東京大学教授の高橋哲哉さんが「『日の丸・君が代』強制条例と『教育基本条例』の思想」という大変熱のこもった講演をしました。高橋さんは次のようなことを述べました。
大阪の「教育基本条例」は、東京や北海道を上回る<教育破壊の極み>である。
橋下は「今の日本の政治に必要なのは独裁」だと言っている。
ここに彼の政治観・権力観が表われている。
これをそのまま教育の中に持ち込もうとしている。
今回の条例は、教育に対する政治介入の禁止を全く廃止し、政治支配を完全なものにすることだ。
首長の権限を最大限解釈し、知事が目標を決定し、知事→教委→校長→教員と上意下達で末端へというやり方。教委以下はすべて知事の手駒・ロボットにすぎないものになる。
いついかなる場所でも知事の意向に反する意思決定をしてはならない、とまで決めてある。
これは、維新と言いながら王政復古の詔(みことのり)のようなものだ。
知事を天皇とした天皇制だ。天皇制的システムの維持・確立だ。
だから良心に従うものは排除される。不起立三回で分限免職。
個人の良心は居場所がなくなる。
これでは教育というものは成り立たない。
これには教育委員さえ反対している。
いかに突出した<教育破壊>かということだ。
しかも、教員にとどまらない。保護者・地域住民をも支配しようとしている。貢献の努力義務ということで。
そして、「社会通念上不当な態様で要求等をしてはならない」として、学校への要求は聞き入れない。
また「学校運営協議会」からは当該学校の職員を除き、府知事の「大政翼賛会」にしようとしている。
彼は「民主主義」の名で正当化しようとしている。命令に従わないものは「民意」に反すると言う。
彼にとっては「民主主義とは独裁」である。これはヒトラーの独裁と同じである。
そして、多数派を「民意」とし、少数派を根絶させる。
「教育基本条例」には教育現場の主人公の子どもたちの姿は見られない。
教育現場のことについては、処分・処罰が3分の2を占める。教育を統治の対象としている。
子どもたちについては「人材」理念として
①規範意識、②義務、③自己責任、④社会還元、⑤愛国心⑥グローバル化に対応できる世界標準、が上げられている。
①~⑤は「王政復古」が求める人材だ。
⑥は国際競争力に勝つための人材だ。
これは改悪教育基本法の2大目標を実現しようとするものだ。
教科書採択の仕方まで校長に権限を持たせることで、「つくる会」系教科書を一気に導入することになるだろう。
橋下は「教育とは2万%強制」と言っている。
これでは学校での勉強は「強制収容所の強制労働」のようなものになる。
これでどのような人間になるのか。これは教育の破壊・破綻である。
生徒への「日の丸・君が代」を2万%強制し、「愛国心」を2万%で強制できるのか。
愛が愛であるためには自由でなければならない。強制された「愛国心」は愛国心ではない。
「民主主義とは独裁である」(?!)、
このような奇怪な思想で大阪の教育を破壊させてはならない!!
以上、高橋哲哉さんの講演の概要でした。
(長くなりましたので集会後半は次回にします)
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「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
http://homepage3.nifty.com/hinokimi/
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