
◆ 拙著のご案内(根津公子)
東京の教員を13年前までしていた根津公子です。
この度、影書房から『自分で考え判断する教育を求めて 「日の丸・君が代」をめぐる現場闘争史』を刊行しました。
http://www.kageshobo.com/main/books/jibundekangaehandansuru.html
私の教員生活の後半半分は、処分に次ぐ処分でした。大勢の方のご支援があったことでクビにはされず定年退職となりました。
裁判闘争も終え、これまで都教委から受けた弾圧の数々をなかったことにはさせない。記録に残そうと思い、本にしました。
皆様にお読みいただければと思い、厚かましくも宣伝させていただきます。
また、お近くの図書館にリクエストしてください。こちらはぜひぜひ。
※影書房の連絡は
03-6902-2645
kageshobo@ac.auone-net.jp です。
なお、八王子在住の方は2冊以上でしたら、私が届けます。
根津公子 著
『自分で考え判断する教育を求めて
「日の丸・君が代」をめぐる私の現場闘争史』
2023年10月末刊
四六判並製 336頁
定価 2000円+税
ISBN978-4-87714-498-2 C0037
〈人とちがうことを言うのは、60歳に近い私にとっても、勇気のいることです。だからいま、どきどきしています。(略)
私は「君が代」が嫌いだから立たないのではありません。「日の丸・君が代」について知り考えることをさせずに、ただ立ちなさい、歌いなさいというのは、学校がしてはいけないと思うから、立てない・立たないのです。皆さんは、「君が代」の歌詞の意味や歴史を知っていますか? 教育委員会がなぜ皆に歌ってもらいたいと思っているのか、知っていますか? 考えたことありますか?
「斉唱」の前に、「君が代」について学び、考えあう。それが学校のすべきことだと、私は思うのです。〉
――本文より(2007年4月、町田市立鶴川第二中学校での離任式での生徒たちへの言葉)
2003年、東京都教育委員会は「10・23通達」を発出。卒業式・入学式などでの国旗掲揚・国歌斉唱の実施指針や、通達に基づく校長の職務命令に従わない教職員の処分を可能にしました。
しかし、「日の丸・君が代」の強制を拒否する教員を処分し、上意下達を徹底したことで、東京の教育は良くなったでしょうか?
東京都の民主的な教育はどのように壊されていったのか。11回の懲戒処分を受け、〝停職6か月の次はクビ〟と脅されながらも闘い続けた中学家庭科教員の不屈の記録。
〈編著者〉 根津 公子 (ねづ きみこ)
1950年神奈川県生まれ。
1971年4月から2011年3月まで、東京都内の公立学校・都立学校教員。
生徒たちが自分で考え判断する力を身につけてほしいと、授業づくり(主には中学校家庭科)に取り組んできた。しかし、東京都教育委員会(都教委)による現役中の処分は11回、市教育委員会による訓告が2回、そのうち、「君が代・不起立」では、都教委による停職6か月処分・3回を受ける。
著書:『希望は生徒』(2007年)、『増補新版 希望は生徒』(2013年・ともに影書房)
共著:『学校に思想・良心の自由を――君が代不起立、運動・歴史・思想』(2016年・影書房)
◆『自分で考え判断する教育を求めて』 目次◆
はじめに
1.私の教育観と教育実践
2.「君が代」不起立以前に受けた処分
Ⅰ 1994年3月 、八王子市立石川中学校での卒業式の朝、校長が揚げた「日の丸」を降ろして減給1か月処分
Ⅱ 1995年、学級だよりで文書訓告に
Ⅲ 1999年2月、自作のプリント教材で文書訓告に
Ⅳ 石川中学校での「日の丸・君が代」の変遷
Ⅴ 「日の丸・君が代」の特設授業
Ⅵ 多摩市立多摩中学校での「従軍慰安婦」の授業に端を発した1年にわたる攻撃、そして減給3か月処分
3.私が受けた6回の「君が代」不起立処分
4.戦後の教育行政
5.「日の丸・君が代」強制のねらいは
6.なぜ重い?「君が代」不起立処分
7.処分によって私は
Ⅰ 2003年度 調布市立調布中学校で
Ⅱ 2004・05年度 立川市立立川第二中学校で
Ⅲ 2006年度 町田市立鶴川第二中学校で
Ⅳ 2007年度 都立南大沢学園養護学校で
Ⅴ 2008年度 都立あきる野学園で
8.「君が代」不起立裁判は
おわりに
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■付1 教職経歴と処分歴
■付2 各裁判の判決の経緯(表)
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