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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

人事委員会の存在意義が問われている

2005年05月24日 | 日の丸・君が代関連ニュース

澤藤統一郎の事務局長日記から

2005年05月23日(月)

本日、「日の丸・君が代」処分に関する東京都人事委員会審査請求事件の第1回公開口頭審理。
「被処分者の会」に参加している審査請求人は196名(本日現在)。そのうち、昨年処分を受けた者が157名(周年行事・卒業式・入学式)。これが審理の便宜上13グループに分割されている。本日は、その先陣を切った03年度(「10・23通達」以後04年3月まで)周年行事での不起立者として処分を受けた者7人のグループ。他の12グループについては、まだ期日は決まらない。05年3月の卒業式で処分された教員39名についてはまだなにも手続きは動き出していない。

このような状況下で、またまた処分が行われる。5月26日が都教委の定例会合。ここで行われる処分内容に注目せざるを得ない。05年4月の入学式における不起立者・伴奏拒否者が処分対象となるというだけではない。
4回目の不起立を現認された教員への処分が審議対象となる。既に05年3月の卒業式の不起立(3回目)で減給6月の処分となっている人。4回目はさらに苛酷な処分となるのだろうか。
従来都立校の過半で実施されてきた「内心の自由の告知」を保護者に行ったとして、処分前提の事情聴取を受けているケースがある。また、来賓として元の勤務校の式に出席して不起立だった人もいる。福岡地裁「ココロ裁判」判決後の最初の処分である。都教委が、いささかなりとも正気を取りもどしてくれればよいのだが‥。

本日の公開口頭審理では、冒頭に審理のあり方に関して意見続出。主な発言は、「公開の原則を実質的に保障せよ。もっと広い審理の場所を確保せよ」「東京都人事委は、本当に公正な審理を期待できる場であるのか」「元副知事の職にあった審査委員に、本件での公正な審理や裁決ができるのか」「この場に、横山洋吉以下都教委の責任者が出席していないことに納得できない。是非出てきて、生の声を聞け」「処分者側が、いったん提出した重要書証を撤回したのはいかなる訳か。審査委員は、これを認めるのか」‥。

その後、5人の請求人本人が意見陳述。それぞれの個性豊かな感動的な陳述だった。現場での真摯な教育実践者でなくては敢えて不起立などする動機がない。自らの教育実践に自信がなくては、堂々と不起立を貫くことなどできることではない。いずれも、自らの言葉で教育実践を語り、「教育者としての良心が起立を許さない」ことを語った。要約するのはもったいない。是非とも、全文をこのサイトにアップしよう。

私も、意見陳述の準備をしていたが、時間切れで次回まわしとなった。
私が手続きの冒頭に言いたいことは、公正な審理を求めるということ。公正とは、憲法的常識を踏まえるということ。要するに、憲法的常識に従った審査と裁決を願いたいということなのだ。憲法的常識から言えば、思想統制が望ましくないことは自明の理。「日の丸・君が代」の強制は、権力による思想統制以外の何ものでもない。踏絵そのものではないか。これを、一片の通達で強行しようとする愚を許してはならない。しかも、教育の場での思想統制は、戦前の轍を踏むものである。憲法的常識は、教育に権力が国家主義的イデオロギーを持ち込んではならないのだ。
当たり前のことを当たり前に判断してもらいたい。そうでなくては、人事委員会という制度自体の存在意義を問われることになる。


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