毎日新聞 社長 朝比奈 豊 様
総合事業局スポーツ事業部長 井上康夫 様
春の選抜高校野球大会における「君が代」独唱を依頼
していることに対して抗議し、その中止を求めます。
本協議会は、2009年4月30日に上記の件で抗議して以来2年以上にわたり、大阪本社スポーツ事業部に対し再三抗議文書を送付してきました。2010年8月にも、本協議会総会で決議した抗議文書を改めて送付しました。しかしそれに対して何の返答もないばかりか、2011年3月春の選抜高校野球大会でも、上記の抗議内容が再度くり返されました。
良識ある報道機関としてこの問題を真摯に受け止め、検討し、善処していただけなかったことに大変失望しています。児童・生徒・学生の教育に携わる私たちにとって、このまま見過ごしにすることの出来ない重要な問題であるため、再度抗議致します。
「全国学生音楽コンクール」優勝者は高校生です。その一人の生徒に、「君が代」独唱を依頼することの問題性を本当に理解しようとされているのでしょうか?「全国学生音楽コンクール」優勝者に「君が代」を独唱させることは、本人の受け取り方はともかく、事実上の強制です。その生徒自身の思想信条の自由にも関わることです。「国際高校生選抜書展」での優勝者へのプラカード書きの依頼や、司会の依頼とは全く性格が異なります。高校生に安易に委ねるような事柄ではありません。
これまでの抗議文においてくり返し述べたことですが、「君が代」問題により、大変多くの教員が処分されています。中には、免職されかねないほどの厳しい処分を受け、訴訟に発展しているのが教育現場の現状です。そのことの重みや問題性をどのようにお考えなのでしょうか?
ご承知のとおり「君が代」は、そもそも戦前以来天皇神格化の手段でした。同様に「日の丸」はアジア・太平洋の国々の方々にとっては、まさに侵略者の旗印そのものです。更に憲法で保障されている思想・信教の自由という点からも、上記の強制はあってはならない行為です。
それゆえ、1999年の国旗・国歌法制化の際、これらを児童・生徒に強制はしないと国会で確認されたのですが、実際は前述のように一方的に強制されつつあります。そのような現状であるからこそ、毎日新聞社主催の春の選抜高校野球大会での「君が代」独唱は、決して見過ごしにはできない重大で深刻な問題なのです。
橋下徹大阪府知事は、「君が代」斉唱時に起立しない教員を処分する「君が代条例」を制定しつつあります。高校生による「君が代」独唱は、そのような行過ぎた取締りの流れに組み込まれていく危険性もあります。「君が代条例」を根拠に教員を処分しようとしており、全国に衝撃と批判の声が広がっています。そのような政治的な流れの中に高校生を巻き込んで良いのでしょうか?
また更に言うならば、開会式での独唱をこのまま継続し続けることは、過去の歴史を省みることのできるバランスのとれた歴史認識をもった若者たちを育てることにならないでしょう。韓国・中国をはじめアジア諸国の若者たちの歴史認識から、更にずれてしまうことにならないでしょうか?
私たちは、毎日新聞社が、教育への良心的な取り組みを多く扱ってこられたことを承知しています。それなのに、「君が代」の独唱をさせることへの、報道機関としての責任に気づき、何らかの善処を模索されないまま、同じことを継続されることに失望しています。
本協議会は、この問題を教育界としての重要な課題として今後も継続して取り上げていきます。この問題に対する、報道機関としての教育的良識や配慮とはいかなるものなのか、毎日新聞社として再考されますよう強く願い求めます。
2年以上にわたる、本協議会の抗議に対する毎日新聞本社としてのご回答を強く求めます。速やかに下記までご返答ください。
総合事業局スポーツ事業部長 井上康夫 様
2011年8月10日
全国キリスト教学校人権教育研究協議会 会長 関田寛雄
◎ 毎日新聞社が、「全国学生音楽コンクール」優勝者に、全国キリスト教学校人権教育研究協議会 会長 関田寛雄
春の選抜高校野球大会における「君が代」独唱を依頼
していることに対して抗議し、その中止を求めます。
本協議会は、2009年4月30日に上記の件で抗議して以来2年以上にわたり、大阪本社スポーツ事業部に対し再三抗議文書を送付してきました。2010年8月にも、本協議会総会で決議した抗議文書を改めて送付しました。しかしそれに対して何の返答もないばかりか、2011年3月春の選抜高校野球大会でも、上記の抗議内容が再度くり返されました。
良識ある報道機関としてこの問題を真摯に受け止め、検討し、善処していただけなかったことに大変失望しています。児童・生徒・学生の教育に携わる私たちにとって、このまま見過ごしにすることの出来ない重要な問題であるため、再度抗議致します。
「全国学生音楽コンクール」優勝者は高校生です。その一人の生徒に、「君が代」独唱を依頼することの問題性を本当に理解しようとされているのでしょうか?「全国学生音楽コンクール」優勝者に「君が代」を独唱させることは、本人の受け取り方はともかく、事実上の強制です。その生徒自身の思想信条の自由にも関わることです。「国際高校生選抜書展」での優勝者へのプラカード書きの依頼や、司会の依頼とは全く性格が異なります。高校生に安易に委ねるような事柄ではありません。
これまでの抗議文においてくり返し述べたことですが、「君が代」問題により、大変多くの教員が処分されています。中には、免職されかねないほどの厳しい処分を受け、訴訟に発展しているのが教育現場の現状です。そのことの重みや問題性をどのようにお考えなのでしょうか?
ご承知のとおり「君が代」は、そもそも戦前以来天皇神格化の手段でした。同様に「日の丸」はアジア・太平洋の国々の方々にとっては、まさに侵略者の旗印そのものです。更に憲法で保障されている思想・信教の自由という点からも、上記の強制はあってはならない行為です。
それゆえ、1999年の国旗・国歌法制化の際、これらを児童・生徒に強制はしないと国会で確認されたのですが、実際は前述のように一方的に強制されつつあります。そのような現状であるからこそ、毎日新聞社主催の春の選抜高校野球大会での「君が代」独唱は、決して見過ごしにはできない重大で深刻な問題なのです。
橋下徹大阪府知事は、「君が代」斉唱時に起立しない教員を処分する「君が代条例」を制定しつつあります。高校生による「君が代」独唱は、そのような行過ぎた取締りの流れに組み込まれていく危険性もあります。「君が代条例」を根拠に教員を処分しようとしており、全国に衝撃と批判の声が広がっています。そのような政治的な流れの中に高校生を巻き込んで良いのでしょうか?
また更に言うならば、開会式での独唱をこのまま継続し続けることは、過去の歴史を省みることのできるバランスのとれた歴史認識をもった若者たちを育てることにならないでしょう。韓国・中国をはじめアジア諸国の若者たちの歴史認識から、更にずれてしまうことにならないでしょうか?
私たちは、毎日新聞社が、教育への良心的な取り組みを多く扱ってこられたことを承知しています。それなのに、「君が代」の独唱をさせることへの、報道機関としての責任に気づき、何らかの善処を模索されないまま、同じことを継続されることに失望しています。
本協議会は、この問題を教育界としての重要な課題として今後も継続して取り上げていきます。この問題に対する、報道機関としての教育的良識や配慮とはいかなるものなのか、毎日新聞社として再考されますよう強く願い求めます。
2年以上にわたる、本協議会の抗議に対する毎日新聞本社としてのご回答を強く求めます。速やかに下記までご返答ください。
全国キリスト教学校人権教育研究協議会2011年度(第16回)総会で採択
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-21
日本キリスト教協議会(NCC)教育部内
TEL&FAX:03-3203-0731
http://www.junyx.net/cshr/
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-21
日本キリスト教協議会(NCC)教育部内
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