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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

「日の丸・君が代」問題等全国ネットの形成へ<その2>(13)

2013年12月22日 | 日の丸・君が代関連ニュース
<転送歓迎>(重複ご容赦)・「都教委包囲首都圏ネットワーク」・「新芽ML」の渡部です。
 昨日(12月19日)の、▲ 「授業していたのに処分」裁判の<判決主文>は以下の通りです
 1 東京都教育委員会が平成17年12月1日付けで原告に対してした6か月間給料の10分の1を減ずる旨の懲戒処分を取り消す。
 2 訴訟費用は被告の負担とする。

 また、<裁判所の判断>では、以下のように結論づけています。
 「本件受講命令の違法性について当事者間に争いがあるところ、事案に鑑み、本件処分の裁量権の逸脱・濫用の有無について検討する」とし、
 「結局のところ、本件処分は、処分の量定が重きに失し、社会観念上著しく妥当を欠き、上記減給処分は懲戒権者としての裁量権の範囲を超えるものとして、違法の評価を免れない」としています。
 つまり、都教委による処分は「社会観念上著しく妥当を欠」く、と述べているのです。
 これに対し、もし都教委が控訴するのであれば、都教委は税金の無駄遣いとして批判され、笑いものになるでしょう。
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 本日(12月20日)の『東京新聞』<こちら特報部>に、
  都教委 異様な「粘着気質」
  君が代不起立教員 前代未聞の再処分
  最高裁の苦言も無視 「まるでストーカー」

 という見出しが入った大きめの記事が掲載されました。

 『東京新聞』を見ていない方も多いと思いますので、以下に記事全文を紹介します。(漢数字はアラビア数字に直しました)
 都立校の式典で、君が代の起立斉唱を拒んだ教職員への処分について、最高裁が「減給は重すぎる」と処分を取り消した教員7人に対し、東京都教育委員会は17日、戒告処分を出した。最高裁判決の趣旨は処分乱発をいさめたもの。にもかかわらず、都教委は猪瀬知事の醜聞騒ぎにまぎれ、前代未聞の再処分を強行した。(出田阿生)
 戒告処分を受けた都立高校教員の伏見忠さん(55)は「都教委は命令に従わない教員をとことんいじめ抜かないと、気が済まないようだ。まるでストーカー」と絶句した。
 伏見さんは2005年3月、卒業式での君が代斉唱時の不起立により、減給10分の1(1ヶ月)の懲戒処分を受けた。03年に都教委が起立斉唱を義務づけた「10・23通達」に基づく職務命令違反が理由だった。だが、最高裁は今年9月、減給は重すぎるとして、この処分を取り消した。
 ところが、都教委は今回、伏見さんら現職の教職員7人を再処分した。都教育庁教職員服務担当課の職員は「(最高裁判決で)減給は重すぎるとされたが、それより軽い戒告については何も言われていない。学校の規律・秩序保持のためには職務命令違反者をきちんと処分する必要がある」と理由を説明している。
 伏見さんは「都教委からは最高裁で敗訴が確定した後も、一切の謝罪はなく、減給処分を返還するという紙を送りつけてきただけだ」と憤る。
 ちなみに同一事件で、二重の刑罰を与えてはならない「一事不再理」原則は刑事事件のみで、こうした行政処分では適用されない。それゆえ、再処分に違法性はない。
 しかし、「君が代」訴訟弁護団の平松真二郎弁護士は「事件後、8年もたってからの懲戒処分など民間ではあり得ない。今年1月と9月の最高裁判決の補足意見で都教委に対し、処分乱発をいさめ、紛争解決に向けて教員らと話し合いをするよう求めたのに全く無視している」と批判する。
 こうした都教委の「粘着体質」は常態化している。東京地裁は19日、元都立高校教員の福嶋常光さん(64)に対し、都教委が出した減給10分の1(6ヶ月)の懲戒処分を取り消した。福嶋さんは05年3月の卒業式で君が代斉唱時に起立せず、そのため「再発防止研修」の受講を命じられたが、授業のために欠席。このことで処分された。
 研修受講日は福嶋さんの担当する高ニと高三の生物の授業が五時間あったが、都教委が一方的に決めた。福嶋さんは「受験生もいるのに、授業をすっぽかすわけにはいかない。授業のない日に研修を受けたい」と変更の希望を出していたが、校長を通じ「認められない」と断られたという。
 心身ともに疲れ果て、早期退職した福嶋さんは「予定通りに授業をしたせいで処分されるとは。生徒を教えることより、大事な仕事があるだろうか」とあきれる。
 都教委は6月、国旗国歌法で「一部の自治体で強制の動きがある」と記述した日本史の教科書について、「都教委の考え方と相いれない」ことを理由に使わないよう各都立高に通達している。
 安倍政権が閣議決定した国家安全保障戦略には「愛国心」が明記されたが、この流れを先取りしたのが都教委の10・23通達。司法判断に背を向ける姿勢には、国の動向も影響していそうだ。
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 来春の卒・入学式を前に、【東京】と【大阪】で来年2月連帯した集会が開かれます。
【東京】
<集会名>「日の丸・君が代」強制反対!教育の国家支配と闘おう!
            2・2 総 決 起 集 会

<日 時>2014年2月2日(日)13時開会
<場 所>東京しごとセンター地下講堂(JR/地下鉄飯田橋駅下車8分) 地下鉄九段下駅5分)
<講 演>高橋哲さん(埼玉大准教授)「憲法『改正』と安倍政権の教育改革のゆくえ」
<基調提起>永井栄俊さん「都教委の教育政策の流れ」
<現場からの報告>
  ・分限処分・懲戒処分対象者の昇給制度・新給与表
  ・田無工業高校の自衛隊朝霞駐屯地宿泊防災訓練問題
  ・生活指導統一基準学力スタンダード
  ・卒・入学式に向けての現場からの報告その他
<集会決議><行動提起>
<主 催>都教委の暴走をとめよう!都教委包囲・首都圏ネット
  連絡先:090-5415-9194 包囲ネットのブログhttp://houinet.blogspot.jp/
<資料代>500円

【大阪】
<集会名>止めよう!子どもを戦場に送る国づくり
        許すな!「日の丸・君が代」強制
         教育の国家支配に反対する2・11大阪大集会
                          建国記念の日反対!

<日 時>2014年2月11日(火)13時開場 13時30分開会
                     集会後(16:45K~)デモ
<場 所>大阪市立西区民センター
        (地下鉄千日前線「西長堀」駅⑦番出口100m)
        (地下鉄鶴見緑地線「西長堀」駅③番出口100m)
<講演>三宅晶子さん(千葉大教授)「思想・良心の自由と教育の現在」
    ~ドイツ、日本の思想弾圧と戦後「想起の文化」を検証しつつ~
<発言など>現在全国からの発言も含めて調整中
<主 催>「日の丸・君が代」強制反対・不起立処分を撤回させる大阪ネットワーク
<資料代など> 700円 手話通訳アリ
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「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
  http://houinet.blogspot.jp/
「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
 http://homepage3.nifty.com/hinokimi/

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