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東京都の元「藤田先生を応援する会」有志によるブログ(2004年11月~2022年6月)のアーカイブ+αです。

猪瀬氏にノンフィクション作家の矜持があるなら

2013年12月22日 | 平和憲法
  【本音のコラム】
 ◆ 本物のニセモノ
佐藤 優(作家・元外務省主任分析官)

 十九日、猪瀬直樹東京都知事が辞職表明した。
 医療法人「徳洲会」より受領した五千万円の趣旨や経緯に閲する説明が都議会、マスメディア、都民、国民、外国人にまったく信用されなかったのだから、辞職は当然である。
 今後は筆者も十一年半前にたいへんにお世話になった東京地方検察庁特別捜査部が猪瀬氏の行為について、慎重に捜査することになると思う。
 猪瀬氏は優れたノンフィクション作家だ。その矜持があるなら、取り調べに応じるのとは別に五千万円をめぐる真実を、真実を追求する作家として国民の前に明らかにすべきだ
 猪瀬氏に提案がある。力不足で恐縮だが、筆者が喜んでインタビュアーを引き受ける。特捜検事のようにあらかじめ決まった筋書きを押しつけることはしないので、安心してほしい。
 猪瀬知事が当選した直後、筆者は経済評諭家の佐高信氏と対談した。冒頭、私は「佐高さん、たいへんです。『本物のニセモノ』が知事になりました」と思わずロにしてしまった。
 浅知恵とパフォーマンスで尖閣諸島に船だまりを造り、公務員を常駐させることで、この男が沖縄の海で日中戦争を引き起こすことだけは何としても阻止したいと思った。
 猪瀬氏辞職のニュースを聞いて、うれしいというよりもスリッパで毒虫を踏みつぶしたような嫌な感じがした。
『東京新聞』(2013/12/20【本音のコラム】)

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